現在、SIMフリースマートフォンで大ヒット中なのが、シャープの「AQUOS sense3」と中国・OPPOの「Reno A」です。
カカクコムの売れ筋ランキングを見ても、1位がSense3、2位がReno Aと、まさにSIMフリースマホの2大巨頭と言っていいでしょう。
この2モデル、あたかも関ヶ原の合戦のように、SIMフリーでそれぞれいくつかの市場で覇者にまで上り詰めた2社が、まさに勃興しつつある日本のSIMフリー市場に満を持して投入した「極まった」モデルになります。
まずは両モデルの位置づけを簡単に見ていきます。
シャープ AQUOS sense3
AQUOS sense3は、シャープが投入する渾身の一台です。
同社はdocomo withというNTTドコモの安価プランで200万台以上売りさばいたという伝説のAQUOS senseのヒットで、日本のミドルレンジスマホ市場で頂点に立ちました。
同社の強みは、ドコモなどのキャリア、UQやY!mobile、楽天、IIJなどのMVNO、そしてSIMフリーと、あらゆる販路に高コスパモデルを展開していることです。
現在、通信と端末の分離を受けて一気に広がりを見せる、日本のSIMフリー市場。
世界有数のスマホ巨大市場である日本には、Huaweiが米中貿易戦争で後退して生じた空白を奪い取ろうと、後述するOPPO、Xiaomiをはじめとして、世界中のスマホメーカーが雪崩を打って参入してきています。
そんな市場で、迎え撃つ立場である覇者・シャープが満を持して投入したのが、この「AQUOS sense3」です。
シャープにとっては、負けられない戦いになります。
OPPO Reno A
OPPOは、サムスン、アップル、ファーウェイに次ぐ世界シェア4位のスマホメーカーです。
特に中国、東南アジア、中東などで強く、コスパに優れた安価なスマホを多数リリースしています。
これまで日本には進出していませんでしたが、総務省による通信と端末の分離によるSIMフリー市場の拡大を受けて、日本市場への本格参入しました。
OPPOをはじめ一般的にスマホメーカーは、世界各国向けに多少のローカライズを施しただけのグローバル端末をそのまま投入することほとんどの中、OPPOはこの「Reno A」を、日本専用の端末として開発しています。
日本市場でニーズが強くグローバルのミドルレンジ端末で搭載されることが少ない防水対応や、おサイフケータイなど、これまで国産メーカーが強みとしていた国産ニーズへの対応をしています。
その上で、同社の強みであるコスパを高めて、満を持して日本市場に投入したのがこのReno Aです。
日本向けに新たな端末を開発し、指原莉乃を起用したCMなど、とにかく金をかけています。
ファーウェイが落ち目で、サムスンもSIMフリーには足踏みをしている日本市場を一気に取りにいくという決意が分かります。
デイリーガジェットでも、発売日に購入して↓のようにレビューをアップしています。
価格の比較
まずは価格を見ていきます。
量販店で買ってもMVNOで買っても、一時的なセールを除けば大きな価格差がないことがSIMフリー端末の魅力です。
AQUOS sense3は、↓のように約35,000円で販売されています。
一方のOPPO Reno Aは、↓のように38,000円前後です。
まず価格については、数千円ほどAQUOS sense3が安くなっています。
「価格オンリーで決める」という方は、まずAQUOS sense3で決定です。
スペックの比較
多くの方は、「価格オンリー」ではなく、「スペックと価格のバランス」すなわちコスパで決めると思います。
というわけで、スペックを見てみましょう。
(オレンジセルは、勝っている項目です)
まさに接戦です。
コストギリギリの部分で、両社が作ったことがよく分かります。
OSについてはいずれもAndroid 9です。
OPPOはColorOSという独自UIですが、Android9ベースでアプリも同じです。
ストレージは共通ですが、CPUとRAMは価格が高いReno Aに分があります。
特にCPUはAQUOS sense3がスナドラ630に対して、Reno Aは710なので、Call of Dutyなどの3Dゲームをやろうと思えば、RAM6GBとあわせてReno Aがかなり有利になるでしょう。
バッテリー容量については、sense3です。
そもそもsense3は、バッテリーが「一週間持つ」というのを、最大の売りの一つにしています。
一日1時間の利用で一週間充電不要という、IGZO液晶と4,000mAhのバッテリーだからこそできる驚異のバッテリー持続時間です。
Reno AはCPUもSense3より高性能なので、バッテリーの持ちは圧倒的にSense3の方が良いでしょう。
ディスプレイは、Sense3がシャープならではのIGZO、Reno Aが有機ELでppiで見るとどちらも同じくらい高精細です。
カメラについては、まず背面カメラはどちらの方がいいというのは難しいです。
ただ重要なポイントとして、↓のレビューにも書いたように、Reno Aは手ぶれ補正機能がありません。
動画も静止画も、かなり固定して撮影しない限りは、想像以上にブレてピンボケが出ます。
そのため、背面カメラはSense3の方が優れています。
逆に自撮り用のフロントカメラは、Reno Aに分があります。
そもそもReno Aについてはフロントカメラの解像度も高く、セルフィーの機能の豊富さが最大の売りの一つになっているためです。
防水、おサイフケータイ、ハイレゾ再生、デュアルSIM、指紋認証、顔認証などは両機ともに搭載されており、いかに接戦かが分かると思います。
結論
さて、ではどちらの方が「買い」なのでしょう?
価格オンリーであれば、AQUOS Sense3になります。
コスパでいえば、答えは、何を求めるかによります。
バッテリーの持ちやカメラ性能なら、AQUOS Sense3です。
CPUやメモリーなら、Reno Aです。
それ以外は、どちらを買っても不満はないと思います。
いずれも大変に完成度の高いモデルになっていますので、安くコスパの高い端末が欲しい方は、まずは検討してみることをオススメします。
シャープAQUOS sense3↓
OPPO Reno A↓
おわり
デイリーガジェットYouTubeチャンネル!(”ほぼ”毎日更新中!)
デイリーガジェットでは、UMPC(超小型PC)、スマホ、タブレット、レトロPCをはじめとして、商品のレビューやインタビューの動画を、YouTubeに”ほぼ”毎日公開しています。
一見怪しいですが実は心優しい、デイリーガジェット動画部のケン氏がゆるい感じにレポートしています。
↑デイリーガジェット動画部のケン
ぜひ↓からチャンネル登録をお願いします!