今回は、株式会社アーキサイト製のコンパクトなメカニカルキーボード「ARCHISS Progres Touch Retro TINY」(ピンク軸)のレビューです。
そもそもこれを買うことになった経緯から。
まずコンパクトサイズのキーボードが欲しくて探していて、当初はMajestouch MINILA Airか、PFU HHKB Professional HYBRID Type-Sのどちらかだなあと考えていました。↓
いずれもカーソルキー独立型で、Functionキーを省略することでフットプリントを小さくしたモデルです。
ただ、家電量販店で触った静音赤軸(ピンク軸)のシュコシュコ打鍵感と静音感に魅了されて、いきなり欲しくなりました。
上記MINILA Airはピンク軸がなく、HHKBは静電容量無接点方式です。
ピンク軸があるMajestouch MINILA-R↓はカーソルキーがありません。カーソルキーはFn同時押しでなく独立したものが欲しかったので、どうしたもんかと思っていたわけです。
そこでたまたま発見したのが、今回レビューする「ARCHISS Progres Touch Retro TINY」(ピンク軸)です。
独立カーソルキー、メカニカルキーボード、ピンク軸あり、日本語配列、そしてFunctionキー省略(Fnと数字キー同時押しです)で↓のようにとてもコンパクト。そしてキーピッチはもちろん19mm確保されています。
株式会社アーキサイトという会社は恥ずかしながら知らなかったのですが、なんと秋葉原に本社があるというではありませんか!PC・スマホ周辺機器メーカーのようです。
秋葉原に本社があるならば、デイリーガジェットとしては買わざるを得ないということで、さっそく見つけて3秒で購入しました。
配列は英語66キー、日本語70キーの2種類、スイッチはCherry MXの銀軸、茶軸、赤軸、青軸、静音赤軸(ピンク軸)、黒軸を取りそろえており、↓のようにアマゾンで税込11,091円と結構リーズナブルです。
買って使ってみて大正解でした。というわけでご紹介します。
外観・同梱物・スペック
まず同梱物は下記の通り、キーボード本体のほか、接続用のUSB miniB to Aケーブル、キーキャップ取り外し器具、PS/2コネクタ、交換用キーキャップ、マニュアルです。
日本の会社で、日本で製品企画・設計を行っていますので、もちろんマニュアルは完璧に日本語対応です。
キーボードのデザインはオーソドックスなメカニカルキーボードそのものです。見るからに打ちやすそう。LED発光などはしません。文章入力のための無骨な道具に徹しています。
スペックは下記の通り。
- キー配列:日本語JIS配列・70キー(カナ印字なし)
- キーピッチ:19mm
- キーキャップ材質:ABS樹脂
- 基板:2層基板:FR-4(ガラスエポキシ)
- インターフェース:PS/2(専用コネクタ利用)、USB Type-A
- ケーブル長:1.8m(脱着式)
- Nキーロールオーバー:対応
- DIPスイッチ:搭載
接続は有線のみ、それ以外は一般的なところを一通り抑えています。
今回購入したのは、これの静音赤軸(ピンク軸)です。
キー配列ですが、独立カーソルキーあり、Function列省略のほか、InsertとDeleteも独立して右上にいます。
FunctionキーやHome、Print Screen、Page Up/Downなどは、Fn同時押しで入力できます。↓
このあたりは小型メカニカルキーボードとして一般的な内容。
サイドから見ると↓の通り。傾斜付け脚を立てた状態にしています。
背面には、USB接続用ポート穴が一つ空いているだけです。
底面ですが、傾斜脚とDIPスイッチがついています。
DIPスイッチは1~4の4つついています。SW1が左CtrlキーとCapsLockキーの入れ替え、SW2は左AltとWindowsキー、SW3はWindowsキーとFnキー、SW4がWindowsキーの有効・無効です。
SW1はもちろんONにしています。
DIPスイッチを使う場合、付属のキーキャップと入れ替えましょう。たとえばSW1をONにしてCtrlとCapsを入れ替えた場合は、↓のように通常よりも横長のCtrlを元のCaps Lock位置に、通常よりも横に短いCapsを元のCtrl位置に装着すると、キートップ通りの入力になります。
付属の器具を使えば、簡単にキーキャップを取り外せます。↓
打鍵感は期待以上
普段は、静電容量無接点方式のRealforceを使っています。
Realforceはこれはこれでもちろん最高の打鍵感なのですが、「ARCHISS Progres Touch Retro TINY」ピンク軸も、とても優れたタイピング性能を持っています。
まず静音性ですが、跳ね返りのバネの音が極小で、強く打っても、くぐもったようなシュコシュコ音しかしません。
ストローク3.7mm、荷重45gのリニアスイッチ。実際に色々な強さや速さで打ってみて感じたのですが、赤軸などの4.0mmと比べるとストロークが浅いので、バコバコ力を入れて入力すると少し重く感じるかも知れません。地面を頑張って叩きまくることになるので、それを重さと感じてしまうのだと思います。ただ、私は柔らかタッチなので、それであればそもそも荷重45gで赤軸などと変わらず、特に重いと感じることはありません。
メカニカルならではの重厚な打鍵感と静音性を兼ね備えており、期待した通りのタイピングエクスペリエンスです。
特に静音製は期待以上でした。
テンキーレスとの比較
↓のRealforceのテンキーレスが手元にあったので、大きさを比較してみます。
↓は上がRealforce、下がProgres Touch Retro TINYです。InsertやPgDnあたりの塊が消滅している分、幅が狭くなっています。また、Functionキー列もないので、奥行きも短いです。
キーボードの高さはほとんど同じくらい、少し高いかな?という感じです。
重量は、本機が実測で約718gに対して、
Realforceのテンキーレスは1kgでした。
コンパクトなメカニカルが欲しい方は要チェック
以上、「ARCHISS Progres Touch Retro TINY」(ピンク軸)でした。
配列や軸の組み合わせが一通り揃っており、かつテンキーレス・Fnキー列レスという一番コンパクトなタイプです。独立カーソルキーはやっぱり欲しい、LED発光は不要という方にとっては、数少ない選択肢になると思います。
入力道具に徹している感が出ているのが好印象です。
コスパも高く、何より秋葉原にあるメーカーさんということで、気になった方はとりあえず50個ほど買ってみましょう!
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