昨日の予告通り、Vankyoから新たに発売になった2万円台の2-in-1 Androidタブレット「Vankyo MatrixPad P31」をレビューします。
コチラ、なんと日本語配列キーボードカバー、1,024段階筆圧検知対応のスタイラスペンがついたAndroidタブレットなのですが、価格は2万円台と衝撃プライスです。しかも4GB RAM、64GBストレージ、1920×1200解像度と、格安タブレットの中ではスペックも高め。
これまでこの手の超コスパタブレットは中華ECの専売特許だったのですが、アマゾンを販売の主力にするVankyoから、ついにここまでのコスパのものが登場してしまいました。
定価は税込29,999円。現在は↓で3,000円OFFクーポンが適用できるため、税込26,999円で購入できちゃいます。
実際の使い勝手はどうなのか?
良い点、悪い点それぞれありますので、詳しく見ていきましょう!
外観とスペック
まず同梱物は豊富です。タブレット本体、タッチパッド付き日本語キーボードカバー、1,024段階筆圧検知対応スタイラスペン、ペン用の単6電池、USB充電器、USBケーブル、microSDカードスロット用ピン、マニュアル類となっています。2万円台でこれ全部ついてきます。(2020.11.26追記:単4電池→単6電池に修正。ご指摘いただいた方、どうもありがとうございました!)
スペックは下記の通り。
- チップセット:SC9863
- CPU:Cortex A55(オクタコア)
- GPU:IMG8322
- RAM:4GB DDR4 SDRAM
- ストレージ:64GB
- 拡張ストレージ:microSD(最大128GB)
- ディスプレイ:10.1インチ(1920×1200)
- OS:Android 10
- カメラ:リア13MP、フロント5MP
- 付属タッチペン:1,024段階筆圧検知
- 通信:Wi-Fi 2.4G/5G、Bluetooth 5.0
- その他:GPS、顔認証、FMラジオ(87.5MHz-108MHz)
Cortex A55は、廉価タブレットによく採用されるチップです。ほかRAMが4GB、64GBストレージ、最大128GBのmicroSD、13MPカメラ、Android 10、GPS、Bluetooth 5.0と、この価格帯としては隙のないスペックになっています。
タブレット本体見ていきます。
サイズは10.1インチなので、iPadなどとほぼ同じサイズです。1920×1200解像度、液晶は発色良く鮮明です。格安タブレットも、液晶品質に不満のある機種は少なくなってきましたが、本機も同様です。
もちろんこのままでもタブレットとして使えて、電子書籍や動画視聴など、普通に楽しめます。
タブレット単体の重量は、実測で約506gです。
液晶面、背面どちらもはじめ保護フィルムが貼られています。
それを剥がすと、背面は鏡面仕上げのブラックで、かなり高級感があります。ただし、付属カバーを付けて使う場合はそれほど気になりませんが、タブレット単体で裸で使う場合は、指紋がつきやすいというデメリットがあります。
側面には、USB Type-Cポートがついています。充電はUSB Type-C経由でできるのですが、5V/2Aより高い出力の充電器を使うと、充電ができないことがあります。付属の充電器や、一番ベーシックなUSB充電器だと充電できます。
逆側面はスピーカー。
上側面には、電源・音量ボタン、イヤホンジャックがついています。↓
底面には、キーボードカバーを装着する端子のほか、microSDカードスロットがあります。付属のピンで、↓のように開ける一般的なタイプ。
キーボードカバーとペンを装着!
では、さっそく装着してみましょう。
キーボードカバーとは、マグネット端子でガチャと一体化します。ペアリングや充電は不要。iPadのSmart Keyboardのように、くっつけるだけでそのまま使えます。
また、タッチパッド搭載もうれしいポイント。画面を触らずともAndroidをよりPCライクに操作できます。
ペンも同様で、ペアリングは不要です。乾電池駆動なのが残念な点ではありますが、ペアリングせずそのまま使い始められるのはとても便利。
また、キーボード側面に、ペンを収納できます。
どちらも純正品とあって、フィット感は良好。片手で楽々持ち運べます。
重量も867gと、一般的なノートパソコンよりも軽くなっています。持ち運び性能は抜群です。
キーボードの使い勝手
ここは良い点と悪い点があります。
まず良い点から。届いてびっくりしたのですが、配列が日本語です。↓
また、コンパクトなフットプリントながら、キーピッチは16-7mm確保されています。
多少ガチャガチャ感を感じますが、ストロークはしっかりあり、うち心地はそこまで悪くはありません。メールや簡単なドキュメント作成であれば、特に不満は感じないと思います。
また、スクリーンロックやホームボタンなど、Android操作に便利なキーはちゃんとそろっています。
また、廉価2-in-1には珍しく、開閉検知に対応しています。これは素晴らしい。
つまり、キーボードカバーを閉じれば画面が暗くロック状態になり、開くとロック解除画面になるというやつです。
ただ、この野心的なキーボードも、いくつか不満点があります。
まずスペースキー左右ですが、これはChromebook同様に「かな」「英数」が良かったですね。現状は両方Altなので、貴重なスペースを1キー分無駄にしている印象です。
つづいて、こちらの方が残念なのが、変換システムです。
まずデフォルトの状態では英語配列として設定されているので、Androidの初期設定画面では全角/半角切り替えがうまくいきません。
そのため、初期設定画面ではキーボードカバーを外して、タブレットのソフトウェアキーボードで入力する必要があります。
その後、Androidのセットアップが終わったら、下記を行って日本語キーボードとしてキートップ印字通りに使えるようにします。
設定 → システム → 言語と入力 → 物理キーボード → HID 1018:1006 → キーボードレイアウトの選択 → 日本語109A配列
これで、物理キーボード設定が、実際のキーボードカバーに合います。
続いて、Google Play StoreからGoogle日本語入力をインストールし標準IMEとして設定します。
Android標準のGboardでは、うまく機能しません。
確かにGoogle日本語入力を使えば問題なく入力できるようになりますし、現状はGoogle日本語入力とGboardで日本語入力能力に大きな違いがあるわけではありませんが、Google自身が今後Gboardに一本化していく方針のため、ここは早急にGboardでも動くようにアップデートしていただきたいです。
実際の使い勝手、ベンチマーク
さて、初期設定が終わると、↓のシンプルなホーム画面が表示されます。
プリインアプリについてもシンプルです。(↓の荒野行動やJota+は後から入れたもの)
Geekbench 5のスコアは、シングルコアが156、マルチコアが838です。
ペンは、ペアリング不要で使えます。筆圧検知対応なので、↓のように押し当てる強さによってブラシの太さが変わるように書けます。
書き心地ですが、遅延はそれなりにあるため、細かいお絵かきには向きません。メモも、素早く書くと遅れが気になると思います。
また、液晶に保護フィルムを貼っていない状態では、ペントップと液晶面のこすれがキュッキュッとなるので気になります。
マウス代わりのような期待値でいるのが良いかもしれません。
テキストエディタなどで長文入力や簡単なコーディングをするのは快適です。これだけでも価格相応の価値はあると感じます↓
荒野行動も動きます。回線要因が大きいとは思いますが、18-20msで動いています。高いグラフィック品質を求めなければ問題ないでしょう。ただ、たまに引っかかりがあります。
タブレットで文字入力をするなら「買い」
以上、Vankyo P31を見てきました。
このスペック、内容で2万円台というのは驚きです。
上述のように、キーボードやペンの使い勝手を細かく見ていくと荒削りな部分があります。
致命的な点というわけではないので、自らのタブレットの使い方をイメージしながら、許容可能であれば「買い」だと思います。
日本語キーボードカバーとペンがついて2万円台というのは他に選択肢がありません。Androidで日本語配列キーボードという時点で希少です。
というわけで、タブレットで文字入力をする人、そもそも格安でそこそこ使えるタブレットが欲しい方などは、検討の価値ありだと思いますよ。
定価は税込29,999円。現在は↓で3,000円OFFクーポンが適用できるため、税込26,999円で購入できます。
気になった方は、ぜひチェックしてみてください。
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