Indiegogoでクラウドファンディングを実施していたGPD Pocket 3が届きましたので、レビューします!
フットプリントはiPad mini程度のコンパクトさ、8インチ片手サイズのUMPC(超小型ノートパソコン)ですよ!
GPD Pocket 3には、Core i7-1195G7/16GB/1TBのUltimate版と、Pentium Silver N6000/8GB/512GBのPro版の2種類があります。
Ultimate版は↓でレビューしていて、筐体サイズを他のUMPCやiPadと比較などもしていますので、GPD Pocket 3の詳しいレビューはぜひ↓をご覧ください。
この記事では、Pentium版について、ベンチマークスコアその他見ていきます。
GPD Pocket 3はクラウドファンディングは終了していますが、1月下旬に国内版の発売を控えています。
現在、正規代理店である天空のこちらのページ、もしくはアマゾンの↓で予約受付中。
Ultimate版が税込138,890円、Pro版が86,000円です。
個人的な用途としては、メール読み書き、記事執筆、ウェブ閲覧の3つなので、Pentium版を購入しました。
処理性能がPentium N6000で十分なのと、バッテリー駆動時間が長い方がむしろ助かるためです。
上記の用途ではサクサクですが、ゲームや動画編集などは無理なので、そういった重い用途を考えている方はCore i7版にしましょう!
では、さっそく見ていきましょう!
スペックおさらい
まずはスペックのおさらいです。
スラッシュで区切られている項目は、スラッシュの左側がCore i7版、右側がPentium版です。
- CPU:Core i7-1195G7 / Pentium Silver N6000
- GPU:Iris Xe Graphics 96 / UHD Graphics
- RAM:16GB / 8GB LPDDR4x
- ストレージ:1TB / 512GB PCIe NVMe M.2 2280 SSD
- ディスプレイ:8インチ(1920×1200)10点マルチタッチ
- アスペクト比:16:10
- 輝度:500ニト
- OS:Windows 10 home 64bit
- Wi-Fi:802.11 a/b/g/n/ac/ax
- Bluetooth:5.0
- 給電ポート:Thunderbolt 4 / USB3.2 Gen2 Type-C
- その他ポート:HDMI2.0b、USB3.2 Gen2 Type-A x2、有線LAN、イヤホンジャック
- スタイラス:4,096段階筆圧検知
- バッテリー容量:38.5Wh/7.7V/5,000mAhx2
- バッテリー駆動時間(高負荷):2時間 / 3時間
- バッテリー駆動時間(低負荷):9時間 / 15時間
- サイズ:198 x 137 x 20mm
- 重量:725g
Core i7版/Pentium版いずれも10nmプロセスで、i7が4コア8スレッド、N6000が4コア4スレッド。
はじめはWindows 10ですが、初期設定の段階でWindows 11にアップグレードできます。そのため、今回は使い始めからWindows 11です。
処理速度は当然Core i7版の方が早い一方、バッテリー駆動時間はN6000に軍配。低負荷の場合は、Pentium版の方が6時間ほど長くなっています。
クラファンのおまけ&外観チェック
続いて外観や同梱物チェックです。
GPD製品は毎回、箱が豪華です。
クラファン版では、筆圧検知ペンとストラップがおまけで付いています。
それを含めて同梱物は下記の通り。
本体、USB-Cチャージャー、USB-C to Cケーブル、マニュアルです。加えて、クラファンのオマケはストラップと筆圧検知ペン。
マニュアルは日本語対応しています。
充電器は45wのPDチャージャー。とはいえ通常利用しているUSB充電器で問題なく充電できるため、この付属チャージャーは使っていません。
45wとしては大きくも小さくもなくといったサイズ。
私は65wでこれよりも小さな↓を使っています。
こちらは4,096段階筆圧検知ペン。2ボタンタイプです。
ペン先を画面に触れずともカーソルが追従し、画面に振れるとペン先がコンマ数ミリへこむタイプ。
バッテリーでなく乾電池駆動です。↓
付属のストラップは↓のように取り付けます。ストラップホールは穴が狭めで、指では無理でSIMピンを使って通しました。
以上はオマケです。
本題の本体はこの通り、素晴らしいサイズ感。UMPCとしては重めではありますが、余裕で片手で持てるコンパクトさ。
そしてキーボードが何より素晴らしく、ピッチは実測で16mm以上あります。変則的な配列ながら、慣れれば十分にタッチタイピング可能。ハイフンも1キー押しで入力できます。また、タッチパッドも広めに取られており、左上のマウスボタンと合わせてかなり使いやすいです。真ん中上部の電源ボタンは、指紋認証センサを兼ねています。
全面メタルの外装は高級感あふれます。天板には鏡面のGPDロゴ。片手でホールドできるサイズ感と合わせて、どこへでも持ち運びたくなる絶妙な大きさ。
画面を開いて180度回転させてから閉じるとタブレットにもなるFMV LOOX Uタイプの2-in-1機構を備えます。180度回転の軸(ヒンジ中央部に直径7mmほど)が折れないか心配ですが、今のところ大丈夫そうです。
黄味がかって見えますが、Windows 11の使用テーマがオレンジ色なのでそれが半透明処理で黄色く出ているだけです。液晶の発色は綺麗です。
ディスプレイは最大↓まで開きます。
右側面にはUSB3.2 Gen2 Type-Aが2つとイヤホンジャック。
左側面には、USB3.2 Gen2 Type-C(Core i7版はThunderbolt 4)とHDMI2.0。
背面ポートはモジュール式になっていて付け替えられます。
デフォルトでは下記USB3.2 Gen1 Type-Aなのですが、RS-232やKVMにもできますので、使いでのある方はオプションのモジュールも注文すると便利でしょう。
- モジュール1(デフォルト):USB3.2 Gen1 Type-A
- モジュール2(オプション):RS-232
- モジュール3(オプション):KVM / HDMI in / USB-C in
私は冒頭に書いたとおり、メールとブラウジングと執筆だけなので、デフォルトのUSB-Aのみで十分と判断しました。
底面はこの通り。廃熱穴です。
重量は実測で725g。UMPCとしては重めですが、クラムシェルPCとしては非常に軽量ですよ。
Pentium版のベンチマークスコア
ベンチマークスコアを見ておきます。
まずCINEBENCH R23ですが、シングルが666pts、マルチが2,335pts。
↓のCore i7版がそれぞれ1,438pts、3,958ptsだったので、シングルで2.2倍、マルチで1.7倍です。
CrystalDiskMarkのスコアは下記の通り。Core i7版は同じく上記記事にありますが、Pentium版の倍以上のスピードです。
ストレージ周りの差分は、ストレージがCore i7版がPCIe 3.0/4.0、Pentium版が3.0、バスがCore i7版がPCIe Gen 3.0/4.0に対しPentium版がGen 3.0、転送プロトコルがi7がNVMe 1.3/1.4に対し1.3。
ということで、処理性能は概ね価格通り、Core i7版はPentium版の倍近くの性能、というイメージです。
しばらく使って分かった良い点と悪い点
では、最後に、しばらく使ってみて感じた本機の良い点と悪い点をまとめておきます。
良かった点
まずはやはりそのサイズ感。これは期待通りで、持ち運ぶにあたり、11~13インチの一般的なモバイルノートパソコンと比較して、二回りほどコンパクトです。PCケースというよりもポーチに入れられます。
また、キーボードの打ちやすさも素晴らしいです。ちょうどGPD Win Maxと同じくらいの広さで、Win Max同様に慣れれば問題なくタッチタイピングできます。
三つ目は処理性能です。Pentium N6000はどの程度か不安もあったのですが、ブラウジング・メール・執筆ですと、すこぶる快適。Windows UpdateもAtomやCeleronのようなイライラを感じさせません。
悪かった点
イマイチだった点の一つめですが、本体のぐらつきです。ゴム脚の高さが合っておらず、私の個体では右側がガタつきます。
このような難点は、クラファン版ということもあって、ある程度織り込み済みでした。ただ、耐えられなくなったらゴム脚を削って対応する予定。
もう一つ、タッチパッドの感度です。
タッチパッドの広さは、このサイズにしては快適なのですが、たまに感度が悪いことがあります。処理性能が追いついていないような遅れではなく、センサがうまく反応していないような遅れです。
たまになので現状は困っていませんが、気になる点です。
以上、GPD Pocket 3 Pentium版のレビューでした!
色々書きましたが、満足度は非常に高い一台。UMPCもここまで進化したかと、感無量です。
というわけで、気になった方はぜひチェックしてみてください!
本機は現在、正規代理店である天空のこちらのページ、もしくはアマゾンの↓で予約受付中。
Ultimate版が税込138,890円、Pro版が86,000円です。
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