今回は、巷で人気のモバイルキーボード2機種を比較レビューしていきます。
一つがlogicoolのMX KEYS MINIで、もう一つはレノボのThinkPad TrackPoint II キーボードです。
テレワーク需要の高まりを背景に、どちらも一時品薄になるなど人気を誇っています。
かくいう私も、テレワークにこれら2つのキーボードをどちらも数ヶ月間にわたって毎日使い続けてきました。(そのため写真も使用感丸出しです)
それぞれに良い点があり、どちらも人気なだけあって優れたモバイルキーボードです。
会社と自宅、あるいはカフェや出張など、持ち運びも苦にならないスリムさ・軽量さでありながら、キーボードとして使いやすいものになっています。
最終的に、どちらが優れていたのか?
結論から言うと、(個人の好みもありますが)モビリティやコンパクトさ、複数デバイス切り替えならlogicool、打鍵感や静音性など総合的な操作感ならThinkPadです。
重量はほぼ同じで、ThinkPadの方も持ち運びに全く苦労しませんので、私はThinkPadに軍配です。
さっそく見ていきましょう。
ThinkPad TrackPoint II キーボード概要
おなじみキーボードに定評のあるノートパソコンThinkPadのキーボードを、それ単体でワイヤレスキーボードにした一品。
トラックポイントやマウスボタンもついています。
ThinkPadを使ったことがある方なら分かると思いますが、薄型コンパクトなキーボードとは思えないほど、しっかりした打鍵感があり、特に長文入力などで威力を発揮します。
Bluetooth 5.0もしくはUSBドングルのデュアルで接続できます。Windows/Androidに対応し、USB Type-C充電。最大2ヶ月のバッテリー寿命です。バックライトは非搭載。
日本語配列と英語配列があり、私は日本語配列(89キー 日本語配列 4Y40X49522)を選択しました。
アマゾンでは、↓の通り税込13,470円で販売されています。
logicool MX KEYS MINI概要
続いては、多数の周辺機器をリリースしているlogicoolのMX KEY MINI(KX700GR)です。
ミニマリスト・スタイリッシュを売りにしているだけあって、見た目がシンプルでカッコいいです。テンキー搭載モデル(KX800)もありますが、私はテンキーレスモデルを選択。
周囲の照明に合わせて明度を調整してくれるキーボードバックライトやスマートイルミネーションを搭載。Windows/MacOS/iOS/ChromeOS/AndroidとマルチOS対応です。
Bluetooth接続で最大3台とのペアリングを簡単に切り替えできます。USB Type-C充電で、バックライトONなら10日間、OFFなら最大5ヶ月間持ちます。
別売りの「Logi Bolt」対応USBドングルを購入すれば、さらに多くのデバイスと接続できます。
アマゾンの↓で税込12,600円で販売されています。
外観比較
さて、ここから両モデルを比較していきます。
まずサイズですが、ThinkPadの方はマウスボタンもついているため、縦に長くなっています。幅は両モデルほぼ同じ。(若干ThinkPadの方が長いです)
外装は、ThinkPadがプラスチック、logicoolはアルミ合金です。
薄さも良い勝負。logicoolは頭の部分に、バッテリー収納兼傾斜付けのためのパーツがあるので、デフォルトで傾斜がついています。ThinkPadの側面スイッチは電源です。
背面ですが、logicoolは電源スイッチと充電用USB Type-Cポート。ThinkPadの方は、Bluetooth/USBドングルどちらと接続するかの切り替えスイッチ、およびWindows/Android切り替えスイッチ。また、充電用USB Type-Cポートと、USBドングル収納部もあります。
底面ですが、logicoolはゴム脚のみ。ThinkPadの方は、収納可能なスタンド脚がついています。
ThinkPadの脚を出すと、傾斜の角度としては同じくらい。ですが、logicoolの方が低くなっています。
ThinkPadの脚をしまうと、logicoolの奥の方が高くなります。
比較① 配列と打鍵感
ここからは、要素ごとに比較していきます。まずは配列と打鍵感から。
どちらも日本語配列。FnキーとCtrlが逆だったりしますが、基本的にはどちらも素直な配列。6段で、特殊キーとFnキーが一緒になっているのも同じ。
大きな違いとしては、ThinkPadはカーソルキーを広めに取っているので、その分右下が下がっています。(ThinkPadロゴの上あたり)
また、ThinkPadの方は、PgUpやInsert、Home、Endなどのキーもありますが、logicoolにはありません。
logicoolのキーキャップは、丸くへこんでいることが特徴的です。
キーピッチは、どちらも約19mmとなっています。
以上のように、キーボード部の幅や高さは、ほぼ同じ。どちらも窮屈さは感じさせず、配列も変則的な部分が無いため、広さや配列という意味では快適です。
一方で、打鍵感やストロークはかなり異なります。
logicoolの方は、まずストロークが浅いです。本体が床に近く、かつストロークも浅いので、いかにもモバイルキーボード然としています。打鍵感については、悪く言えば一昔前のMacのMagic Keyboardのようなガチャガチャ感があり、打鍵音も大きめ。
一方のThinkPadは、打鍵音が静か。さらにストロークもしっかり取られており、打鍵感はさすがのクオリティです。脚を立てれば高さもあり、モバイルキーボードとは思えない快適な打鍵感。
というわけで、打鍵感はThinkPadに軍配が上がります。
さらに、ThinkPadの方はトラックポイントでマウス操作もできますので、ホームポジションから手を動かさずにカーソル移動ができます。logicoolはマウスに手を持って行く必要があります。そういう観点でも、モバイルキーボードとしてはThinkPadの方が使い勝手が良いです。(ただし、ThinkPadの中央ボタン+トラックポイントでスクロールするには、専用ソフトウェア導入が必要です)
一方で、logicoolはキーボードバックライトがついています。また、マウスは”これ”というものがあり、あくまでキーボードだけが良い・デスクの場所を取る面積は小さい方が良い、という方にとってはlogicoolの方が良いでしょう。
比較② コンパクトさ
フットプリントは、①で見たようにlogicoolの方がスリムです。
奥行きが短い/狭いデスクでなるべくコンパクトに使いたいのであれば、logicoolに軍配が上がります。
重量は、ThinkPadが実測で518g。
logicoolは505gです。ほとんど変わりませんので、どちらが重い・軽いということは特に感じません。
比較③ マルチデバイス接続
logicoolはBluetoothで最大3台までペアリングできます。Fn+F1/F2/F3で切り替えもシンプル。
一方のThinkPadは、BluetoothとUSBドングルそれぞれなので計2台。切り替えは背面のスイッチで行います。
複数のPC等デバイスに接続して、頻繁に切り替えながら使いたいのであれば、logicoolの方が便利です。
会社PC/自宅PCといった使い分けであれば、ThinkPadでもそれほど気になりません。
総合評価 打鍵感をとるかコンパクトさをとるか
以上、logicoolのMX KEYS MINIと、レノボのThinkPad TrackPoint II キーボードを比較してきました。
冒頭にも書きましたが、個人的にはThinkPadの方がオススメです。
何より打鍵感が良好でタイピングが心地よいですし、トラックポイントがついているのでホームポジションから手を動かさずにマウス操作もできます。
一方で、デスクの上でキーボードが占有する面積を少しでもミニマイズしたい方や、キーボードバックライトが必須の方、頻繁に複数デバイスを切り替えながら使う方などは、logicoolの方が便利だと思います。
また、デザインもlogicoolの方が”イケてる”ので(個人的にはThinkPadの無骨なデザインが好きですが)、デスク周りをオシャレにしたい方などもlogicoolが良いかもしれません。
どちらも、他のモバイルキーボードとは一線を画すクオリティであることには違いありませんので、モバイルキーボードをお探しの方は参考にしてみてください。
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