4万円台の携帯型Windowsゲーム機「Anbernic WIN600」レビュー!結構イイ

今回は、昨今新機種が続々登場しているWindows搭載ゲーム機「Anbernic WIN600」をレビューしていきます。

AnbernicはLinuxやAndroidベースの携帯型ゲーム機で有名なメーカー。

本機は同社初のWindows搭載機で、競合と比べた特徴はなんといっても4万円台~という圧倒的な安さ。15~20万円クラスの商品がほとんどの中、独自のポジションです。

重い3Dゲームは厳しいものの、↓のSkyrimのように少し前の3Dゲームだったり、2Dゲームだったり、エミュレータだったりは普通にプレイできます。また、500gという軽さも嬉しいポイント。

「Anbernic WIN600」は現在、同社公式サイトのこちらのページで販売中。

種類は4つあります。

↓のように、Athlon Silver 3020e/8GB/128GB SSDのブラックから、今回レビューするAthlon Silver 3050e/16GB/1TBまで4種類。

ちなみに現在、セール中です。

最廉価のブラックが通常43,999円のところ現在2,400円OFFの41,599円に。ホワイトも、53,999円が51,599円に。最上位のブルーは66,599円となっています。

というわけで、さっそく見ていきましょう!

外観とスペック

まず同梱物です。↓の通り、本体のほか、USB-Cケーブル、チャージャー、液晶保護ガラス、マニュアルとなっています。

チャージャーはUSB-Cポートがついた折りたたみプラグ。結構小さいです。

USB PDとQC3.0急速充電に対応しており、出力は45w。

本体は、初期状態ではWindows 10 Homeがインストールされていますが、Windows 11 Homeにアップグレードできます。

その他スペックは下記の通り。

  • CPU:AMD Athlon Silver 3020e/3050e(2コア4スレッド・最大2.8GHz)
  • GPU:AMD Radeon RX Vega 3
  • ディスプレイ:5.94インチ(1280×720)10点タッチ対応
  • RAM:8GB/16GB DDR4
  • ストレージ:128GB/256GB/1TB M.2 SATA 2282 SSD
  • OS:Windows 10 Home(Windows 11 Homeにアップグレード可)
    • Steam OSサポート
  • バッテリー容量:4,500mAh(8.7V)
  • バッテリー駆動時間:2~5時間

ディスプレイ解像度は1280×720ですが、5.94インチと小さいのでドットの荒さなどはそこまで気になりません。充電は最大45w。

操作は、競合他社のものに比べるとシンプルで分かりやすくなっています。

まず前面にはXboxタイプのゲームコントローラーと、START/SELECTボタン、HomeボタンとWindowsボタンがついています。ジョイスティッククリック対応で、左右に振動モーターも内蔵。

Homeボタンは、短押しでXbox Game Barが表示されます。長押しすると、Escキーとして機能します。

Windowsボタンは、短押しでスタートメニューを表示、長押しでタスクマネージャーが起動します。

右側面には、ソフトウェアキーボードを表示するボタンと、マウス・ゲームコントローラー切り替えスイッチ。

ソフトウェアキーボードの表示ボタンを押すと、いつでも画面上にキーボードを表示できます。これを押さずとも、文字入力エリアをタップすればソフトウェアキーボードが自動で表示されます。

マウス・ゲームコントローラー切り替えスイッチですが、これをマウスモードにすると、右ジョイスティックでマウスカーソルを動かし、左ジョイスティックでスクロール、L1/R1がマウスの左・右クリックとして使えます。

ゲームをプレイする時以外は、マウスモードにしておくと便利です。

逆側面には、↓のように音量ボタンと電源ボタンがついています。

上部には、↓のようにL1/L2/R1/R2と、USB Type-C、USB Type-A、リセットボタン。USB Type-Cは、充電用に使えるほか、USBハブなどに接続すればHDMI映像出力もできます。

底面には、左右スピーカー穴と、マイク、3.5mmイヤホンジャックがついています。

背面にはファンがついています。

公式でも↓で訴求されているように、メモリ・ストレージの換装ができr三角ネジで対応するドライバーが手元に無かったので諦めました。そのうち開けたらまたお伝えします。

重量は実測で505g。Windows搭載端末としては軽いです。後述するように、Switchと大きく変わらないサイズ・重量感です。

↓のように片手で持てる、比較的コンパクトなサイズです。

有機EL版Switchとのサイズ比較

有機EL版Switchと大きさや重さを比べてみます。

フットプリントは、↓のようにほぼ同じくらいです。Switchが7インチディスプレイなので、画面は一回り小さくなっています。

厚みは本機の方があります。

重量は、Switchが425gで、本機の方が75gほど重くなっています。ただ、他のWindowsゲーム機と比べると、WIN600はかなり軽い部類です。

ベンチマークスコア

ベンチマークスコアを見ておきます。

CINEBENCH R23のスコアは下記の通り。高速なCPUではありません。

マルチコアのスコアは、Celeron N5100よりちょい上で、第8世代Uシリーズのi5より下といったランク。

シングルコアも同様に、Celeron N5100よりちょい上です。

FF14ベンチは、ノートPCの標準設定でも3,109で、FF14をプレイするのは難しいです。

ドラクエXであれば5,830で「快適」となります。冒頭のSkyrimもそうですが、このクラスの3Dゲームをプレイするための端末です。

CrystalDiskMarkの計測値は下記の通り。SATA SSDなのでこんなもんでしょう。

実際の使い勝手

Steamのダッシュボードなど、ゲームコントローラーに最適化されたUIは快適に操作できます。

Skyrimも、通常のXboxやプレステ、Switchなどと同様の操作でプレイできます。動きは滑らかで、表示も綺麗です。

Windowsの場合は、マウスモードと画面タッチを併用するのが良いでしょう。

Windowsアップデートも、大きい更新はそれなりに時間がかかりますが、普段の操作で遅さを感じることはありません。

ブラウザでデイリーガジェットを見ると↓のようになります。

スピーカー音質はそんなに良くはありませんが、最大音量でも割れたりすることはなく、普通にYouTubeを見たりゲームをする分にはあまり気にならないレベルです。

長文入力をするなら、↓のようにBluetoothキーボードやマウス、USB-C経由で外部ディスプレイに出力するのも良いでしょう。

全然アリな選択肢

はじめは、「Athlonでゲーム機かあ……」と懐疑的だったのですが、使っていると「これは全然アリだな」と思いました。

もちろん、Cyberpunk 2077やApexなどの最新3Dゲームをプレイすることは無理なのですが、一昔前の3Dゲームや2Dゲーム、エミュレータを動かすなどの用途では、意外なほどスムーズに動いてくれます。

また、通常のWindows操作も、ブラウジングや動画視聴など含め、引っかかりや遅さを感じることなく快適でした。

1280×720ディスプレイなので高精細ではないものの、このサイズのディスプレイで100%表示ではちょうど良い解像度です。

電源ボタンを押せばスマホのようにいつでもON/OFFができ、本当に携帯型ゲーム機のようにWindowsが使えます。

生体認証がついていれば良かったなと思いますが、値段を考えると妥協ポイントでしょう。4万円~6万円で購入出来るWindowsゲーム機としてはバランス良くできていると感じました。

物理ボタンの割り当て含め、全体的にシンプルです。

携帯型のWindowsゲーム機でどういったタイトルをプレイしたいのかで評価は分かれるでしょう。ノベルゲーム含めた2Dゲームや、一昔前の3Dゲーム、エミュレータなど、このクラスの処理性能でプレイできるゲームをプレイすることを期待しているのであれば、結構良い選択肢になってくれると思います。

というわけで、気になった方は、ぜひチェックしてみてください!

「Anbernic WIN600」は現在、同社公式サイトのこちらのページで販売中。現在、セール中です。

最廉価のブラックが通常43,999円のところ現在2,400円OFFの41,599円に。ホワイトも、53,999円が51,599円に。今回レビューした最上位のブルーは66,599円となっています。

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