今回は、多数の廉価PCやタブレットをリリースしているChuwiから新登場した14インチモバイルノートパソコン「Chuwi GemiBook XPro」をレビューします。
こちら、Intel Alder Lake-N N100を搭載した機種。これはAtomやCeleronなどの省電力廉価CPUの系譜に連なりますが、後述するようにパフォーマンスは大きく向上しています。
具体的には、Celeron N5100と比べてシングルコアで倍、マルチコアでも1.5倍のパフォーマンスが出ています。
価格も安いです。
Chuwi公式ストアのこちらのページで、現在32,899円でセール中。
かなり普通に「使える」格安モバイルノートパソコンに仕上がっています。
それでは、見ていきましょう!
外観とスペック
同梱物は、ACアダプターと本体というシンプル構成。近頃Chuwiの個装箱は垢抜けてカッコよくなりました。
ACアダプタは24w。アダプタ自体はかなりコンパクト。
本体はメタル風外装で、安っぽさは感じさせません。装飾はありませんが、機能的で完成度高いデザインです。
スペックですが、CPUのIntel N100は4コア4スレッドでTDP 12wの最大3.4GHz。
Alder Lake-N世代のIntel N100は、第12世代CoreプロセッサのEfficiencyコアと同じGracemontアーキテクチャで、Atomで採用されていたTremontコアを採用していた前世代よりも性能を向上しています。AtomやCeleronの系譜ながら、従来のそれらよりもかなり進化した省電力プロセッサです。後述するベンチマークにもそれは現れています。
RAMは8GB LPDDR5、ストレージは256GB SATA SSD。後述するようにストレージは換装可能です。
ディスプレイは14.1インチ(1920×1080)IPS、38Wh(5,000mAh)バッテリー。OSはWindows 11 Home。通信はWi-Fi6とBluetooth5.1。
webカメラは2MPで、スライド式のプライバシーカバーがついています↓
天板にはCHUWIロゴのみ。派手さや装飾がないのが、好感度高いです。
左側面には、DC-INとHDMI、USB3.0 Type-A、USB3.0 Type-C、3.5mmイヤホンジャック。HDMIは最大4k@60Hz出力が可能です。
右側面にはロックスロットのみ。
背面には排気穴が開いています。
底面には排気穴と、4つのゴム脚。これらのネジを外せば裏蓋を外せます。
ディスプレイは180度開きます。
重量は実測で1,437g。モバイルノートとしては若干重めながら、14インチなのでそれほどズシリ感は感じません。持ち運びに苦労することはないでしょう。
入力インターフェース
本機は14インチなだけあって、キーボードもタッチパッドも広々としています。キーボード上部にはマイクや各種インディケータ。右上が電源ボタン。配列はUSで、右端列にはHome/End/PgUp/PgDn。指紋認証は非搭載です。
キーピッチは19mmとフルサイズ。ストロークしっかりで、心地よい打鍵感。タッチパッドも感度は悪くありません。
廉価機ながら、キーボードやタッチパッドは良く出来ていますので、お仕事用にストレスを感じさせることはないでしょう。
実際の使い勝手
ディスプレイはデフォルト拡大率が150%ですが、若干表示が大きすぎます。14インチFullHDなので、100%でも十分です。
125%にしても、↓のように見づらくなるような問題なくウェブ閲覧やドキュメント編集できます。
音質は可も無く不可も無くですが、音量を上げても音が割れたりはしません。良質とまではいきませんが、廉価ノートによくあるチープな音よりはレベルが高いです。
16:9でYouTubeを全画面で見ても、引っかかりもなくクリアに視聴できます。
CeleronやAtom機にあったような、Windowsアップデートに無限の時間がかかるということもなく、全体的な体感速度はかなりサクサクしています。
3万円ノートでここまでのパフォーマンスというのは、正直驚きです。
裏蓋を外してみる – ストレージは換装可能
ネジを11個外すと、裏蓋を取り外せます。ネジは場所によって長さが違うので、どこにしめてあったものか忘れないようにしましょう。(忘れてもしめれば分かりますが)
ネジを外した後で、ヒンジ部を↓のようにこじ開ければ爪が外れて簡単に裏蓋が取れます。
中身は、半分が5,000mAhバッテリー、残り半分がファンとマザーです。
ど真ん中に「換装してくださいまし」と言わんばかりのM.2 2280 SSDが鎮座しています。256GB SATAがはまっていますので、速度や容量を上げたい場合は換装しても良いかもしれません。
バッテリーは5,000mAh 38Wh。
ベンチマークスコア
ベンチマークを見ておきます。Intel N100の実力やいかに。
CINEBENCH R23は、シングルコアが924pts、マルチコアが2,906ptsとなっています。これはCeleron N5100と比べると、シングルコアで200%、マルチコアで150%ほどとなっていて、廉価省電力CPUの進化を感じさせます。
他CPUとの比較は↓の通り。第11世代Core i7-1165G7に近くて驚きです。
FF14ベンチも回してみましたが、さすがにこれは厳しいです。標準品質(ノートPC)で3,744なので、重い3Dゲームをプレイするマシンではありません。(そりゃそうだ)
CrystalDiskMarkの計測値は↓の通り。SATA SSDとして一般的な速度。
廉価機の進化と可能性を感じさせる一台
以上、「Chuwi GemiBook XPro」を見てきました。
残念ポイントとしてはUSB-C充電と生体認証非対応なこと。ただ、その点に目をつぶれば、外装・デザイン、パフォーマンス、入力インターフェース、ディスプレイ表示品質など、いずれも3万円とは思えないレベルに達しています。
Officeやブラウジング、メール、簡単な画像編集などでしたら全く問題なくサクサク動いてくれます。
格安ノートの進化を実感できる一台でした。
というわけで、格安モバイルノートパソコンをお探しの方は、ぜひチェックしてみてください!
本機はChuwi公式ストアのこちらのページで、現在32,899円でセール中です。
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