シャオミの新型1万円台小型タブ「Redmi Pad SE 8.7」レビュー!【大手メーカー品の格安小型タブが欲しい人向け】

今回は、シャオミから新登場した8.7インチのiPad miniサイズ小型Androidタブレット「Redmi Pad SE 8.7」を購入したのでレビューします。

↓ようにWi-Fi版で16,980円、Wi-Fi + Cellular版で19,980円と格安機です。

カラバリは、グラファイトグレー、オーロラグリーン、スカイブルーの3色で、今回はグラファイトグレーを購入しました。

1万円台でありながら、Dolby Atmosや90Hzリフレッシュレート対応といったあたりはただの格安機とは一線を画すところですが、昨今はゲームを含めた実用的なパフォーマンスを持ったHelio G99搭載の8インチ機が複数出てきています。

そういった競合機とも比べて、実際の使い勝手はどうなのか?

見ていきましょう。

シャオミの新型1万円台小型タブ「Redmi Pad SE 8.7」レビュー!【大手メーカー品の格安小型タブが欲しい人向け】

外観とスペック

まず同梱物は、↓のように本体のほか、マニュアル、USB-C to Aケーブル、USB-Aチャージャー、SIMピンです。SIMピントはいえ、Wi-Fi版はmicroSD専用スロットを開けるためのピンです。

本体の印象は、スリムです。iPlay 60 mini Proなどと幅はほぼ変わらない125.48mm(iPlay 60 mini proは126mm)ですが、縦向きに少し長めになっていて、それがスリムな印象を与えているのかもしれません。

スペックは、ARM Cortex-A75@2.0GHz x2とA55@1.8GHz x6のオクタコアであるMediaTek Helio G85、ARM Mali-G52 MC2 GPU、4GB/6GB LPDDR4x RAM、64GB/128GB eMMC5.1ストレージ、最大2TBのmicroSD、8.7インチ(1340×800)ディスプレイは最大90Hzリフレッシュレート、最大輝度600ニト、リア8MPフロント5MPカメラ、6,650mAhバッテリー、Android 14ベースのHyperOS搭載となっています。

センサ類は加速度・Eコンパス・ホールセンサ・IRブラスタ・近接・環境光を搭載。ジャイロは非搭載です。

widevineはL1。GPSはサポートしていません。スピーカーはデュアル構成でDolby Atmos対応、マイクもついています。

公称サイズは211.58×125.48×8.8mmで、重量は373gとなっています。

実測でも↓のように厚さは8.6mm、

重量は371gなので、ほぼ公称値通りでした。

背面はシボ加工の施されたプラスチック製。指紋が目立ちにくくチープさもあまりないのが良いところです。小さくRedmiロゴがプリントされています。

底面には3.5mmイヤホンジャックとUSB Type-Cポート、マイク、スピーカー。

上部にはスピーカーとDolby Atmosロゴ、右に見える部分はIRブラスタでしょう。専用アプリを入れて、一部機器のリモコンとして使うことができます。シャオミ端末には時折搭載されている機能。

左側面にはmicroSDスロットです。

付属のピンを開けると↓の通り。セルラー版はnano SIM x2も入るのでしょう。今回はWi-Fi版なので、SIM部分は閉じられています。

逆側には電源・音量ボタンがついています。

他機種との筐体比較

続いて、iPad mini 6、本機、Alldocube iPlay 60 mini Proを左から並べてみましょう。↓のように本機が一番ノッポで、iPad miniがもっとも正方形に近くなっています。

真正面から見たときのディスプレイの輝度は、そこまでの違いは感じません。

ただし、傾けて画面を見ると、iPad miniとiPlay 60 mini Proはほぼ変わらない明るさで見えるのに対して、本機は少し暗くなります。表示品質は、他2機種の方が高いです。

実際の使い勝手

初期設定を終えたホーム画面が↓の通り。デフォルトでアプリはすべてホーム画面に表示されるタイプです。

WPS OfficeやTikTokなど不要なアプリもいくつか入っていますが(必要な人もいるでしょうが)、POCO端末などと比べるとプリインアプリは控えめです。

HyperOSのため、設定画面含めてUIは全体としておなじみシャオミ端末のもの。デザインや日本語の自然さ含めて使いやすいです。

ブラウジングについても、問題ありません。画面は90Hzなのは良いのですが、後述するSoCパフォーマンスが低くストレージ読み書き速度がeMMCで低速ということもあり、時折読み込みが一呼吸遅れます。

動画視聴についても、特にストレスなくできます。Dolby Atmos対応とはいえ、そこまで迫力ある音を鳴らせてくれるというわけではありません。ただ、もちろん格安機の中では良い方です。

原神も一応動きますが、たまにカクつきます。ゲーム向きではありません。

ベンチマークスコア

Geekbench 6のスコアは、CPUがシングルコア385、マルチコアが1345です。

GPUスコアは544でした。いくつかの計測が不能のためゼロカウントされているとのこと。何度やってもこうなりました。

参考までに、最近レビューした機種のシングルコア・マルチコアスコアは↓の通り。

  • UNISOC T606(Alldocube iPlay60 Lite):375/1324
  • UNISOC T606(Alldocube iPlay50 mini):379/1372
  • Helio G85(Redmi Pad SE 8.7):385/1345
  • Snapdragon 680(Redmi Pad SE):419/1453
  • UNISOC T616(Headwolf FPad3):453/1545
  • Snapdragon 685(AvidPad S80):474/1499
  • UNISOC T620(Teclast T50Plus):500/1501
  • Helio G95(POCO M5s):683/1842
  • Helio G99(Alldocube iPlay50 mini Pro):708/1867
  • Helio G99(Blackview A200 Pro):732/2049
  • Helio G99-Ultra(POCO M6 Pro):733/1977
  • UNISOC T820(Anbernic RG556):871/2470
  • Snapdragon 695 5G(dtab Compact d-52C):882/1966
  • Dimensity 7050(Lenovo Tab P12):954/2353
  • Dimensity 7050(Cubot Kingkong X):967/2474
  • Snapdragon 7s Gen 2(POCO Pad):1034/3010
  • Dimensity 8020(Blackview BL9000):1111/3140
  • Dimensity 8300-Ultra(POCO X6 Pro):1191/3951
  • Snapdragon 870(Xiaomi Pad 6):1304/3289
  • Snapdragon 870(Lenovo Legion Y700):1306/3507
  • Google Tensor G2(Pixel 7 Pro):1341/3044
  • Apple A12 Biocnic(iPad mini5):1343/2973
  • Snapdragon 8+ Gen 1(Zenfone 9):1809/4559
  • Snapdragon 8s Gen 3(POCO F6):1874/4828
  • Snapdragon 8 Gen 2(Xperia 1 V):2023/5235
  • Apple A15 Bionic(iPad mini6):2067/4894
  • Snapdragon 8 Gen 3(ROG PHONE 8):2280/7252

GPUスコアは↓の通りです。

  • Snapdragon 680(Redmi Pad SE):346
  • Snapdragon 685(AvidPad S80):382
  • UNISOC T606(Alldocube iPlay60 Lite):445
  • UNISOC T606(Alldocube iPlay50 mini):448
  • UNISOC T616(Headwolf FPad3):506
  • Helio G85(Redmi Pad SE 8.7):544
  • UNISOC T620(Teclast T50Plus):597
  • Helio G99(Alldocube iPlay50 mini Pro):1272
  • Helio G99(Blackview A200 Pro):1305
  • Helio G99-Ultra(POCO M6 Pro):1305
  • Snapdragon 695 5G(dtab Compact d-52C):1346
  • Snapdragon 7s Gen 2(POCO Pad):1789
  • Helio G95(POCO M5s):2142
  • UNISOC T820(Anbernic RG556):2218
  • Dimensity 7050(Cubot Kingkong X):2257
  • Dimensity 7050(Lenovo Tab P12):2335
  • Snapdragon 870(Xiaomi Pad 6):3274
  • Snapdragon 870(Lenovo Legion Y700):3365
  • Dimensity 8020(Blackview BL9000):4328
  • Google Tensor G2(Pixel 7 Pro):4464
  • Dimensity 8300-Ultra(POCO X6 Pro):4707
  • Snapdragon 8+ Gen 1(Zenfone 9):6136
  • Snapdragon 8 Gen 2(Xperia 1 V):7138
  • Snapdragon 8s Gen 3(POCO F6):8821
  • Apple A12 Bionic(iPad mini5):8,863
  • Snapdragon 8 Gen 3(ROG PHONE 8):14486
  • Apple A15 Bionic(iPad mini6):19373

CPUパフォーマンスは、1万円タブレットに載っているUNISOC T606同等。GPUパフォーマンスは、1〜2万円タブレットに載っているUNISOC T616同等です。

ストレージ読み書きは、eMMCのため低速です。

大手メーカー品の格安小型タブレットが欲しい人向け

以上、シャオミから新登場した小型Androidタブレット「Redmi Pad SE 8.7」を見てきました。

パフォーマンスとしては、だいたい1万円ちょっとで販売されているUNIOSOC T606機と同じくらいです。

もちろんDolby Atmos対応や90Hzリフレッシュレート対応など、通常1万円前後の機種には搭載されない機能もありますが、ディスプレイはFullHD未満で処理性能やストレージ読み書き速度があまり速くないということもあり、それらの機能の恩恵もそこまで感じません。

快適に使いたい場合は、↓でレビューした「Alldocube iPlay 50 mini Pro NFE」や「Headwolf FPad5」といった2万円前後のHelio G99搭載機が良いでしょう。

今回は、新型の8インチ小型Androidタブレット「Headwolf FPad5」を購入したのでレビューします。 ↓でレビューした「H...
今回は、新たに発売になった8インチ小型Androidタブレット「Alldocube iPlay 50 mini Pro NFE」をレビューし...

ただ、シャオミはグローバル大手メーカーということもあり、AlldocubeやHeadwolfではなかなか期待できないOSアップデートやセキュリティアップデートの可能性もあります。

他の機種と共通で載っているUIであるHyperOSの使い勝手も良好なので、1万円台の小型格安タブレットが欲しいという方にとっては、十分魅力的な選択肢になるでしょう。

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