英国のカメラ専門店PPP Camerasが、カシオとのコラボレーションで生み出したデジタルウォッチ「Casio M-Edition」の再販受付が始まりました。
ライカMレンジファインダーのデザインコードを随所に落とし込んだこの一本は、2026年1月の初回販売でわずか数日で完売。
ベースモデルは国内実売わずか約5,000円の「AE-1200WHD」でありながら、£160(日本円で約3万3,000〜3万4,000円)という価格設定にもかかわらず瞬殺された事実が、このプロダクトの求心力を物語っています。時計好き・カメラ好きの双方を射抜く、ちょっと変わった一本の全容をお伝えします。

約5,000円のチプカシが”ライカ仕様”に──デザインと仕様の全貌
Casio M-Editionのベースとなっているのは、カシオの定番デジタルウォッチ「AE-1200WHD」です。248セグメントの液晶ディスプレイにLCアナログ表示、ワールドタイムマップを搭載した、いわゆる”チプカシ”の代表格として根強い人気を持つモデルです。
PPP Camerasはこのベースに対し、ライカMシリーズを想起させるカスタムを施しています。最も目を引くのは、左上のラウンドダイヤルを覆う赤い窓。ライカのボディに刻まれたレッドドットロゴへのオマージュです。バックライトLEDも通常の白色から赤色に変更されており、これはクラシックなライカM型カメラに搭載されていた露出計の赤色LEDをモチーフにしています。ストラップにはレザーを採用し、ライカMカメラのボディを覆うレザレットの質感を再現。ただし、カメラ本体と比べると表面はかなり滑らかな仕上げです。

カラーはシルバー(クローム)とブラックの2色展開で、ブラック版はネガティブ液晶(黒地に白文字)を採用しています。見た目のインパクトは大きいものの、暗所での視認性はやや落ちる点には留意が必要です。
機能面はベースモデルのAE-1200WHDをそのまま継承しており、10気圧(100m)防水、電池寿命約10年、ワールドタイム(4タイムゾーン表示)、アラーム5本、ストップウォッチ、カウントダウンタイマーを備えています。日常使いの実用性は折り紙付きです。
ベース機の約7倍──£160という価格は高いのか
Casio M-Editionの価格は£160です。日本円に換算すると約3万3,000〜3万4,000円ですが、ここに日本への送料、輸入消費税、関税が別途加算されます。実際の支払額は4万円前後に達する可能性があります。
ベースモデルのAE-1200WHD-1AJFが国内で約4,900円、海外通販でも50ドル前後で手に入ることを考えれば、差額の大半はカスタムデザインとブランドストーリーに対する「プレミアム」です。純粋なスペック比較では割高に映るのは間違いありません。
ただし、ライカ本体の価格帯を知っている層――たとえばM11の実売約130万円を横目に見ているフォトグラファーにとっては、「ライカの空気をまとったプロダクトが3万円台」というのはむしろ破格に感じられるはずです。実際、1月の初回販売分は即完売し、今回の再販分も出荷は5月予定と告知されています。PPP Camerasは英国バーミンガムを拠点とするカメラ専門店で、オーナーのPierro Pozella氏はBBCの人気番組「The Repair Shop」にカメラ修復の専門家として出演している人物。プロダクトの背景にある「カメラ愛」の純度が、この価格でも支持される理由と言えるでしょう。
なお、PPP Camerasは同時期にニコンカメラをモチーフにした「Casio M-Edition N168」も発表しており、カメラ×ウォッチというニッチなカテゴリ自体が盛り上がりを見せています。
カメラ好きの手首に収まる唯一無二の一本
Casio M-Editionは、スペックで勝負する時計ではありません。中身は5,000円のチプカシそのものであり、そこに価値を見出すかどうかは「ライカというブランドの文脈をどれだけ楽しめるか」に尽きます。

日本国内からの購入は、PPP Camerasの公式サイト経由での海外通販が現状唯一のルートです。関税・消費税込みで4万円前後の出費にはなるものの、1月の即完売と再販待ちの行列が示す通り、迷っている間に在庫がなくなる可能性は十分にあります。
ライカMを愛用している方、あるいはいつかライカを手にしたいと思っている方にとって、「手首からライカの赤」という体験を3万円台で得られるこの時計は、持つ喜びを確実に満たしてくれる一本です。防水性能も10気圧、電池も10年持つので、撮影の現場にもそのまま連れ出せます。次の完売前に、チェックしておくことをおすすめします。

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