Huaweiが5年ぶりに中国市場シェア1位を奪還、Appleとの差はわずか0.2%差の激戦、独自SoC「Kirin」復権が牽引した復活劇

長らく続いた制裁の影響を乗り越え、Huaweiがついに中国スマートフォン市場の頂点に返り咲きました。IDCが発表した2025年の市場データによると、HuaweiはAppleを僅差で上回り、5年ぶりに年間シェア1位の座を獲得しました。米国の制裁による厳しい状況下でも、独自SoC「Kirin」の開発や5G対応モデルの復活を推進してきた同社の戦略が実を結んだ形です。本記事では、Appleとの激しいシェア争いの詳細と、Huawei復活の背景にある技術的な要因、そして縮小傾向にある市場全体の動向について解説します。

Huaweiがシェア16.4%で首位奪還、Appleを僅差でかわす

IDCのレポートによると、2025年の中国スマートフォン市場において、Huaweiは4,670万台を出荷し、市場シェア16.4%を獲得して首位に立ちました。これは、米国の制裁が本格化する前の2020年以来となる年間首位の記録です。

一方、2位のAppleも16.2%のシェアを維持しており、その差はわずか0.2ポイントという極めて拮抗した状態です。AppleはiPhone 17シリーズの好調な需要に支えられ、第4四半期単独ではシェア21%でトップに立つなど依然として強力なプレゼンスを示していますが、年間トータルではHuaweiが競り勝つ結果となりました。なお、3位以下にはVivo、Xiaomi、Oppoが続いており、かつてトップ5の一角を占めていたHonorはランク外となっています。

復活を支えた独自技術と「Mate」「Pura」シリーズの躍進

Huaweiの急速な回復を牽引したのは、間違いなく同社の技術力と強力なプレミアムラインナップです。特に、自社開発のチップセット「Kirin」シリーズの製造能力が向上し、5G対応モデルを安定して市場に投入できるようになったことが決定的な要因とされています。

製品ラインナップとしては、フラッグシップモデルである「Mate」シリーズや、カメラ性能を重視した「Pura」シリーズが、ハイエンド帯を求めるユーザー層から強い支持を得ました。制裁下においても研究開発を継続し、他社製SoCに依存しないサプライチェーンを再構築した成果が、出荷台数の大幅な回復として数字に表れています。国内でのチップ生産能力の改善が、ボトルネックの解消に寄与したことは明白です。

2026年はコスト増と競争激化でさらに厳しい市場環境へ

Huaweiにとっては記念すべき首位奪還となりましたが、市場全体の先行きは決して明るいものではありません。2025年の中国市場における総出荷台数は前年比0.6%減の約2億8,500万台となり、市場規模は縮小傾向にあります。

この背景には、メモリーチップをはじめとする部品価格の高騰や製造コストの上昇があり、これらがメーカー各社に端末価格の値上げや発売延期を強いる結果となりました。アナリストは、2026年はさらに厳しい年になると予測しています。端末の買い替えサイクルの長期化やコスト高に加え、上位メーカー間の競争がより一層激化するためです。Huaweiがこの「防衛戦」を制し、首位の座を維持できるかどうかが、来年の大きな注目点となるでしょう。