
近年、カメラ市場で加熱する「ヘリテージデザイン(レトロデザイン)」の潮流に対し、ついにCANONが本格的な回答を示す可能性が浮上しました。
往年の銀塩フィルムカメラ「AE-1」のデザインを継承したフルサイズミラーレス機、通称「RE-1」が2026年の発売に向けて開発されているとのリーク情報が報じられています。本機は、未発表の次期主力機「EOS R6 Mark III」のセンサー技術をベースにしつつ、動画撮影に重きを置いた設計になると見られており、Nikon Z fなどが独占する市場へ一石を投じる存在として注目が集まります。
名機「AE-1」の系譜を継ぐ動画特化型フルサイズ機
リーク情報によると、CANONが開発中とされる新型ミラーレスカメラは、かつて世界的な大ヒットを記録したフィルムカメラ「AE-1」の意匠を現代に蘇らせたモデルとなります。特筆すべきは、その心臓部に「EOS R6 Mark III」と同等のフルサイズセンサーが採用される見込みである点です。
画像処理エンジンには実績のある「DIGIC X」が搭載される一方、静止画機能の一部を省略し、動画撮影機能に特化した「ビデオセントリック」な仕様になると伝えられています。具体的なセンサー画素数については32.5MPになるとの情報もあり、これが事実であれば、高解像度とフルサイズセンサーの特性を活かしたリッチな映像表現が可能となるでしょう。CANONのエンジニアは過去にレトロデザインのデジタルカメラに対する需要を認識している旨を発言しており、今回のリークはその実現性が高まっていることを裏付けるものと言えます。
Nikon Z fを強く意識した価格設定とレンズ展開
本機の市場における立ち位置は極めて明確です。予想される販売価格は約1,999ドル(現在のレート換算で約30万円前後)と報じられており、これは競合であるニコンのフルサイズレトロ機「Nikon Z f」の北米価格と完全に合致します。
Nikon Z fは静止画・動画のハイブリッド機として高い評価を得ていますが、CANONは「動画特化」というキャラクター付けを行うことで、Vlogユーザーやシネマティックな映像を求めるクリエイター層の取り込みを図る戦略と考えられます。また、ボディの発売に合わせて、レトロなスタイリングを採用した2本の新しいレンズも同時に投入されるとの情報もあり、システム全体での世界観構築に向けた本気度が窺えます。
2026年投入に向けた市場の期待と成熟
本機の発売時期は2026年と予想されており、実際の製品投入まではまだ時間を要する見込みです。しかし、昨今の「PowerShot V10」のような新しいコンセプトの製品や、EOS R50といったエントリー層向け製品の拡充を見ると、CANONが従来のカメラ愛好家以外へのリーチを模索していることは明らかです。
もし「RE-1」が実現すれば、単なる懐古趣味的な製品に留まらず、最新のEOS Rシステムの実力を備えたファッション性の高い実用機として、市場に大きなインパクトを与えることになります。特に、機能性を重視しながらも「所有する喜び」を求める層にとって、Nikon Z f以外の有力な選択肢が生まれることは、カメラ市場全体の活性化において非常に意義深い展開と言えるでしょう。









