
数々のヒット作を送り出してきたAnbernicが、真打ちとも言えるハイエンドモデル「Anbernic RG477V」を市場に投入しました。
本機は、MediaTek Dimensity 8300という強力なSoCを搭載、PlayStation 2やWii Uのエミュレーションすら視野に入れた野心的な一台です。単なるスペックの向上に留まらず、120Hz駆動のIPSディスプレイやホールセンサージョイスティックの採用など、実用性と操作性を徹底的に追求しています。
Dimensity 8300×120Hz液晶:妥協なきスペックの全貌
Anbernic RG477Vの最大のトピックは、なんといってもその処理能力の高さにあります。SoCにはMediaTek製の「Dimensity 8300」を採用。Cortex-A715(1コア)とCortex-A510(7コア)から成るオクタコアCPUと、Mali-G615 MP6 GPUの組み合わせは、このサイズの携帯機としては希少なハイスペックと言えるでしょう。

このパワーにより、従来の縦型機では動作が厳しかったPlayStation 2やニンテンドーWii Uといった、比較的リッチな3Dタイトルのエミュレーションが可能となりました。メモリ(RAM)構成についても、エントリーの8GBに加え、ヘビーユーザー向けに12GBの大容量モデルもラインナップされており、重量級タイトルの動作安定性に寄与します。
また、映像体験を支えるディスプレイには、4.7インチのIPSパネル(解像度1,280 x 960)を採用。特筆すべきは120Hzのリフレッシュレートに対応している点です。これにより、黒挿入(BFI:Black Frame Insertion)機能を有効にした状態でも60FPSの滑らかな描画を維持することが可能となり、レトロゲーム特有の残像感を低減したクリアな映像体験を提供します。バッテリーも5,500mAhと大容量で、最大27Wの急速充電に対応するなど、足回りも万全です。

Retroid Pocket Classicを迎撃する「操作性」と「通信機能」
現在、縦型ゲーム機市場では「Retroid Pocket Classic」や「Ayaneo Pocket DMG」といった強力なライバルが存在します。特にRetroid Pocket Classicは、Snapdragon G1 Gen 2を搭載しつつ安価な価格設定で人気を博していますが、Anbernic RG477Vは「操作性」と「機能性」で明確な差別化を図っています。

操作系において特筆すべきは、ドリフト現象(勝手に入力される不具合)が発生しにくい「ホール効果ジョイスティック」の採用です。ABXYボタンの下部に配置されたこのスティックは、高精度かつ高耐久であり、アクションゲームやFPSにおける微細な操作を可能にします。
通信面でも抜かりはなく、最新規格であるWi-Fi 6EおよびBluetooth 5.3に対応。クラウドゲーミングやストリーミングプレイにおいても、低遅延かつ安定した接続が期待できます。安価なライバル機に対し、RG477Vは「ビルドクオリティ」と「将来性のある通信規格」という付加価値で、所有欲を満たすプレミアムな選択肢としての立ち位置を確立しています。
国内市場における新たな選択肢
価格設定についても、そのスペックを鑑みれば非常に競争力が高いと言えます。ベースモデル(ストレージ128GB)の価格は199.99ドル(約3万円前後)からスタート。より大容量な12GB RAM/256GBストレージモデルはプラス40ドルで提供されます。
ただし、購入を検討されている方はタイミングに注意が必要です。Anbernicは、協定世界時(UTC)の12月23日10:00(日本時間では同日19:00)より、全モデルで20ドルの価格引き上げを予定しています。つまり、現在は実質的な「発売記念セール」の状態にあると言えます。
microSDカードスロット非搭載モデルがある点には留意が必要ですが、Androidベースの携帯機として高い完成度を誇る本機は、今年の「買い納め」に相応しい一台となることは間違いありません。
詳しくはAnbernic公式サイトのこちらのページで確認が可能です。
以下、RG477Vのスペック表です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 製品名 | Anbernic RG477V |
| フォームファクタ | 縦型(Vertical) |
| ディスプレイ | 4.7インチ IPS |
| 解像度 | 1,280 × 960 |
| アスペクト比 | 4:3 |
| リフレッシュレート | 最大120Hz |
| 表示機能 | Black Frame Insertion(BFI)対応、60fps維持可能 |
| SoC | MediaTek Dimensity 8300 |
| CPU構成 | オクタコア(Cortex-A715 ×1 + Cortex-A510 ×7) |
| GPU | Mali-G615 MP6 |
| メモリ | 6GB / 8GB / 12GB(構成別) |
| ストレージ | 128GB / 256GB |
| microSD | あり(構成により256GBカード同梱) |
| 対応エミュレーション | PlayStation 2、Nintendo Wii U クラス |
| 操作系 | ABXYボタン、4方向D-Pad、Hallエフェクトジョイスティック |
| バッテリー容量 | 5,500mAh |
| 充電 | 最大27W |
| 無線通信 | Wi-Fi 6E、Bluetooth 5.3 |
| カラーバリエーション | Black / Retro Grey |
| 価格 | $199.99〜$269.99 |
| 価格改定予定 | 2024年12月23日以降、全モデル+$20予定 |




