Valveが「Steam Machine」など新型ハードウェア3製品の出荷時期を「2026年中」に変更、半導体不足が影響

Valveは、2025年11月に発表した新型ハードウェア3製品「Steam Machine」「Steam Frame」「Steam Controller」の出荷時期について、当初の「2026年前半」から「2026年中(this year)」へと表現を変更しました。

背景にはAI需要の急増に伴うメモリ・ストレージの供給不足と価格高騰があり、とりわけSteam Machineの価格設定への影響が懸念されています。本記事では、今回の出荷スケジュール変更の経緯と、各製品の現状について整理します。

ブログ投稿の表現変更と「出荷確約」の経緯

Valveは2025年の振り返りブログ記事の中で、新型ハードウェアについて言及しました。当初の投稿では「We hope to ship in 2026(2026年中の出荷を希望している)」という表現が使われており、従来の「2026年前半」という目標からさらに後退したと受け止められました。

この表現はメディアやファンの間で大きな反響を呼び、出荷が2027年以降にずれ込む可能性すら指摘される事態となりました。しかし、Valve は数時間後にブログ記事を修正し、「we will be shipping all three products this year(3製品すべてを今年中に出荷する)」という、より明確な表現に差し替えています。

さらにValveはThe Vergeへの声明で「社内的には何も変わっていない」と説明しています。ただし、出荷目標の表現が「2026年初頭」→「2026年前半」→「2026年中」と段階的に広がっている点は事実であり、下半期への遅延が現実味を帯びてきたと言えるでしょう。

メモリ・ストレージ不足がSteam Machineの価格を直撃する構図

出荷時期が不透明になっている最大の要因は、AI向け需要の急増に起因するメモリとストレージの供給不足です。DDR5 RAMやNVMe SSDの価格はここ数カ月で急騰しており、Valveは2026年2月の発表で「メモリとストレージの不足により、具体的な価格と発売日の確定が困難になっている」と認めています。

Steam Machineは、AMD Zen 4(6コア/12スレッド、最大4.8GHz)のCPU、RDNA 3(28CU、GDDR6 8GB)のGPU、DDR5 16GBのRAM、512GBまたは2TBのNVMe SSDを搭載する予定です。Valveは従来から「SONYやMicrosoft、任天堂のようなハードウェア価格の補助はしない」と明言しており、部品価格の上昇はそのまま製品価格に反映されることになります。

一部の報道では、部品価格の高騰によりSteam Machineの価格が当初想定から100〜200ドル程度上乗せされる可能性があり、特に2TB SSDモデルへの影響が大きいと伝えられています。

SteamDBでは「Coming Soon」に更新――発売準備は進行中か

一方で、前向きな動きも確認されています。SteamDBの記録によると、Steam Machine・Steam Frame・Steam Controllerのストアページは3月6日に更新され、リリース日の表記が「Coming Soon」に変更されました。これらのページは2025年11月18日以降更新がなかったため、Valveが内部で製品準備を進めていることを示す兆候と考えられます。

ただし、Valveは過去にも「Coming Soon」を長期間掲示した前例があるため、この表記が直ちに発売が近いことを意味するわけではありません。価格と正式な発売日の発表が、今後の最大の注目ポイントとなります。