Minisforumが「N5 Air」を正式発表!Ryzen 7 255とOCuLink搭載の高性能5ベイNASが499ドルから。最大144TBストレージ対応の拡張性が魅力

Minisforum(ミニフォーラム)は、以前から注目されていた新型NAS「N5 Air」を正式に発表しました。本機は5基のHDD用ベイと3基のM.2スロットを備え、最大144TBという膨大な保存容量をサポート。ベアボーンモデルが499ドルからという、手に入れやすい価格設定が大きな魅力です。最新のAMD Ryzenプロセッサに加え、OCuLinkやPCIeスロットといった高い拡張性を備えており、データの保存だけでなく、AI処理やホームサーバーの構築までこなせる高性能な一台に仕上がっています。

Ryzen 7 255とOCuLinkがもたらすNASの枠を超えた処理能力

「N5 Air」の心臓部には、AMDのHawk Point世代であるRyzen 7 255プロセッサが採用されています。聞き慣れない『Ryzen 7 255』という名称ですが、これはAMDのHawk Point世代(Zen 4アーキテクチャ)を採用した8コア/16スレッドのAPUです。一般向けのRyzen 7 8840U/HSなどに近い仕様と考えられ、NAS用としては破格の処理能力を誇ります。

内蔵GPUにRadeon 780Mを備えており、動画のトランスコーディングなどのGPUアクセラレーションを必要とするタスクにおいて、従来のNAS向けプロセッサとは一線を画したパフォーマンスを発揮します。

特筆すべきは、背面に用意されたOCuLinkポートと、内部のPCIe x16スロットの存在です。OCuLinkを介して外部GPU(eGPU)を接続することで、グラフィックス性能を劇的に向上させることが可能なほか、PCIeスロットには高速なNIC(ネットワークインターフェースカード)やSSDキャッシュ用のアレイを増設できます。ストレージ構成は、3.5インチHDDベイ5基と、PCIe 4.0対応のM.2スロット3基を搭載しています。これにより、合計144TBという大容量ストレージ環境を構築でき、SynologyのDS1525+といった既存の5ベイ競合機と比較しても、ハードウェアの基礎体力で大きくリードしています。

スライド式マザーボードの採用による高いメンテナンス性と拡張性

筐体設計においても、ユーザーの使い勝手を考慮した工夫が見られます。本機はマザーボードをシャーシからスライドさせて引き出せる構造を採用しており、SSDやメモリの換装、内部の清掃といったメンテナンス作業を容易に行える設計です。

メモリはDDR5規格に対応し、最大96GBまで搭載可能です。これにより、Dockerコンテナの大量運用や複数の仮想マシン(VM)を同時に稼働させるような、メモリ消費の激しい用途にも余裕を持って対応できます。インターフェース面では、高速データ転送が可能なUSB4ポートを備えているほか、独自の「MinisCloud OS」をプリインストールしています。独自の「MinisCloud OS」を搭載しており、高負荷な状態でもドライブの性能をしっかり引き出せる冷却システムも備えています。

自宅サーバー環境の構築を志向するパワーユーザーにとって有力な候補

「N5 Air」は、単なるデータの保管場所としてだけでなく、自分好みの高性能サーバーを作りたいユーザーにとって、非常に満足度の高い選択肢です。Ryzen 7搭載のミニPCだけでも5〜8万円、さらに5ベイのDAS(外付けHDDケース)を揃えることを考えれば、OCuLinkまで付いて499ドル(約7.5万円〜)という価格設定は、ベアボーンとはいえ驚異的です。

既存のNASメーカーは専用ソフトの使いやすさが売りですが、Minisforumは圧倒的なスペックの高さと改造のしやすさで勝負しています。Dockerを使いこなしたい、あるいは大容量かつ高速なストレージを自分の手で作り上げたい方にとって、この価格とスペックのバランスは非常に魅力的です。パワー不足に悩まされることなく、長く使い倒せるNASを探している方にとって、有力な候補となるはずです。