Dreameがスマートリング市場参入、CES 2026で3モデル発表。振動通知やECG、NFC搭載でバッテリー1週間持続の衝撃仕様

ロボット掃除機をはじめとするスマート家電で知られる中国Dreame Technologyが、ウェアラブル市場への参入を果たしました。米国で開催中のCES 2026において、同社初となるスマートリング3製品を発表。特筆すべきは、これまでスマートリングの課題であった「通知の気付きにくさ」を解消するバイブレーション機能の搭載や、医療機器レベルのECG(心電図)測定、さらに同社製スマート家電との連携を見据えたNFC機能など、モデルごとに明確な特徴を持たせている点です。Oura RingやGalaxy Ringが先行する市場において、ハードウェアスペックで差別化を図る意欲的なラインナップとなっています。

振動通知からECG、NFCまで用途別に分かれた3つのラインナップ

今回発表されたのは、「AI Smart Ring」「AI Health Ring with ECG」「AI Health Ring with NFC」の3モデルです。いずれもバッテリー持続時間は約1週間とされており、日常的な使い勝手は確保されています。

最も注目すべきは標準モデルとなる「AI Smart Ring」です。心拍数、SpO2(血中酸素飽和度)、皮膚温度、HRV(心拍変動)、睡眠分析、月経周期モニタリングといった基本的なヘルスケアトラッキング機能を網羅しています。これに加え、本機はスマートリングとしては極めて珍しい「振動モーター」を搭載しています。これにより、スマートフォンからの通知やアラートを指先の振動でユーザーに伝えることができます。また、タッチコントロールにも対応しており、写真撮影のシャッター操作や音楽再生の制御など、ジェスチャーによるデバイス操作もサポートしています。

一方、「AI Health Ring with ECG」はその名の通り、ECG(心電図)測定に特化したモデルです。心拍数やSpO2に加え、不整脈などの高度なリズム検出や、転倒検知アラート機能を備えており、健康管理をより重視する層に向けた仕様となっています。

3つ目の「AI Health Ring with NFC」は、Dreameの既存エコシステムとの連携を強化したモデルです。NFCを活用し、同社のスマート家電のコントローラーとして機能するほか、連絡先のタップ共有、デジタルカーキー、アクセスカードの代替としての利用が想定されています。

「通知に気づけない」課題を解決する振動モーター搭載の優位性

スマートリング市場における最大の技術的障壁の一つが、筐体サイズの制約による「バイブレーション機能の実装」でした。多くの競合製品が通知機能を省き、単なるデータロガー(記録装置)に留まる中、Dreameが「AI Smart Ring」で振動通知を実現した点は、市場へのインパクトが大きいと言えます。

ポケットやカバンにスマートフォンを入れている際、手首への振動(スマートウォッチ)ではなく、よりさりげない指先へのフィードバックを求める層にとって、本機は有力な候補となるはずです。また、タッチ操作によるメディアコントロール機能の実装は、スマートリングを単なる健康器具から「入力インターフェース」へと進化させる試みであり、ガジェットとしての実用性を大きく高める要素です。

また、NFCモデルにおける「スマートホーム制御」は、元来が家電メーカーであるDreameならではのアプローチです。単体での機能競争ではなく、自社製品のエコシステムに取り込むデバイスとして位置づけている点は、他社にはない強みとして機能するでしょう。

既存プレイヤーを脅かす機能性とバッテリー持続時間の両立

現時点で価格や具体的な発売日は公表されていませんが、機能面だけで見れば、市場を牽引するハイエンドモデルに十分対抗できるスペックを備えています。特に、振動機能やECGセンサーなど消費電力の激しい機能を妥協することなく搭載し、なおかつ「約1週間」のバッテリー寿命を維持している点は、技術的に高く評価できます。

国内展開については未定ですが、Dreameは日本市場でもロボット掃除機で一定のシェアを獲得しており、正規代理店を通じた展開も十分に期待できます。もし競合他社よりも安価な価格設定で投入されれば、初めてスマートリングを手に取る方だけでなく、既存製品の「通知機能のなさ」に不満を持っていた方にとっても、乗り換えの筆頭候補となるはずです。