故障した『Galaxy Ring』を使い続けバッテリーが膨張。指輪型デバイスの管理不全が招くリスクと、ユーザーが取るべき「使用中止」の判断

2024年の発売以来、ウェアラブル市場で注目されているSamsungの『Galaxy Ring』において、無視できないトラブルが報告されました。バッテリーの寿命が尽きて動かなくなった端末を、そのまま長期間指につけ続けた結果、内蔵バッテリーが膨張してしまったという事例です。指という敏感な場所に常に密着するデバイスであるため、わずかな変形でも怪我につながる恐れがあります。今回のケースは、メーカーの製造責任というよりも、バッテリーを搭載した精密機器をどのように扱うべきか、私たちユーザーにあらためて注意を促す内容となっています。

故障したリングを「指輪」として着用し続けた結果

海外の掲示板Redditにて、あるユーザーが投稿した『Galaxy Ring』の破損報告が話題になっています。投稿者によると、この端末は2024年7月の発売直後に購入したものですが、約9ヶ月後の2025年4月頃にはバッテリーが劣化し、充電ができなくなってしまいました。通常なら修理や交換を依頼するところですが、このユーザーは装着感に慣れていたため、機能停止した状態のままファッションとして指にはめ続けていたといいます。

Samsung Rings Battery Swelling
byu/MaybeNotThrowing insamsung

異変に気づいたのは、今週に入ってからのことです。ユーザーが久しぶりに充電しようとしたところ、リングが充電器の溝に収まらないことに気づきました。詳しく確認すると、リング内部のバッテリーが密かに膨張し、本体を変形させていたのです。投稿者はこれを「時限爆弾」と表現しましたが、もし指に装着している最中にさらに膨張が進んでいれば、リングが外せなくなるだけでなく、指を負傷する危険性もあった事例と言えます。

メーカーの過失ではなく「リチウムイオン電池」の特性

今回の件について、Samsung側に落ち度があるとは言えません。製品が動かなくなった時点で、ユーザーは保証期間を利用して修理や交換を受けることができました。しかし、不具合を放置し、さらに過放電のまま長期間使用し続けたことは、ユーザー側の管理不足と言わざるを得ません。

リチウムイオンバッテリーは、強い衝撃や長期間の放置、経年劣化によってガスが発生し、膨らむ性質を持っています。スマートフォンなら本体が少し浮く程度で済むこともありますが、内部に隙間がないスマートリングの場合、わずかな膨張が本体の破損に直結します。「壊れてもアクセサリーとして使う」という判断は、化学物質が入った電子機器においては避けるべきです。動かなくなったガジェットは、速やかに使用を中止するのが鉄則です。

Ouraとの訴訟による後継機の遅れと、ユーザーが守るべき安全策

今回のトラブルとは別に、Samsungのスマートリング事業は法的な課題も抱えています。競合であるOuraとの間で特許をめぐる争いが続いており、この影響で後継機『Galaxy Ring 2』の発売時期が不透明になっていると報じられています。新製品が出ないことで、今持っている端末を長く使い続けようとするユーザーも増えることが予想されます。

既存の『Galaxy Ring』ユーザーや、これから購入を考えている方にとって、バッテリーの状態確認は非常に重要です。もし充電の持ちが極端に悪くなったり、異常な発熱を感じたりした場合は、無理に使わずサポートへ連絡するのが賢明です。スマートリングは健康管理に役立つ便利なツールですが、その安全性は、ユーザー自身が正しく管理することで初めて保たれるものと認識しておくべきです。