幻の薄型モデル「Xiaomi 17 Air」の金型が流出!5.5mmの極薄ボディに2億画素カメラを搭載するも開発中止となった理由は?

スマートフォン市場において「薄型化」への関心が再燃する中、Xiaomiが水面下で開発を進めていた未発表端末の存在が明らかになりました。SNS上にリークされたのは、「Xiaomi 17 Air」と呼ばれる初期エンジニアリングの金型です。厚さわずか5.5mmという驚異的なスリムボディに、2億画素というハイエンド級のカメラセンサーを詰め込んだこの意欲的な端末は、なぜ市場に出ることなく開発中止という結末を迎えたのでしょうか。流出した金型の情報と、過去のリーク情報を統合し、Xiaomiが目指した技術的挑戦とその限界について解説します。

iPhone Airをも凌ぐ「5.5mm」の極薄設計と2億画素カメラの挑戦

今回、Weiboの著名リーカーであるBald Panda氏によって公開された動画には、「Xiaomi 17 Air」の初期エンジニアリング金型とされるデバイスが映し出されています。

最も注目すべきはその薄さで、わずか5.5mmという数値を記録しています。これは、Appleが開発中と噂される「iPhone Air」の予想厚(約5.6mm)をも下回る数値であり、Xiaomiが究極の薄型化を目指していたことが伺えます。

ディスプレイサイズは6.59インチとされ、大型スクリーンのフラッグシップカテゴリーに属しながら、圧倒的なコンパクトさを実現しようとしていました。また、背面には水平に配置されたカメラモジュールが確認できます。AppleのiPhone Airに似たデュアルカメラ風のデザインに見えますが、Xiaomiはさらにもう一つのカメラを追加する構成を検討していたようです。

さらに興味深いのは、2025年10月に別のリーカー(Smart Pikachu氏)によってもたらされた情報との一致点です。当時の情報によれば、Xiaomiは6.6インチ前後のディスプレイと、手触りを重視した冷間鍛造による金属ボディを持つ超薄型フラッグシップをテストしていました。この端末には2億画素のメインカメラが搭載される計画だったとされており、もし実現していれば、高解像度センサーを搭載したスマートフォンとして世界最薄クラスの製品になっていたことは間違いありません。

開発中止の背景にある「薄型化」に伴う物理的なトレードオフ

極めて野心的なプロジェクトであった「Xiaomi 17 Air」ですが、残念ながらこの端末が量産ラインに乗ることはないと報じられています。プロジェクトがキャンセルされた主な要因は、超薄型スマートフォンが抱える構造的な課題に対する妥協点が見出せなかったことにあるようです。

現代のスマートフォンに求められる性能と、5.5mmという極薄の筐体は物理的に相反する要素を多く含んでいます。具体的には、十分な駆動時間を確保するためのバッテリー容量の不足、高性能SoCやカメラセンサーから発生する熱を処理する冷却機構(サーマルマネジメント)の制約、そして薄型化によるカメラユニットの画質への影響などが挙げられます。

特に2億画素といった大型センサーを搭載する場合、レンズの焦点距離を確保するために一定の厚みが必要となりますが、ボディ全体を薄くすることでカメラ部分の突起が極端に目立つか、あるいは光学性能を犠牲にする必要が出てきます。

メーカー各社が模索する次世代フォームファクタの行方

今回のリーク情報は、Xiaomiが次期製品としてリリースする予定のラインナップではなく、あくまで内部的なデザイン探索の一端を示すものです。しかし、このプロトタイプが存在したという事実は、Xiaomiを含めたスマートフォン業界全体が、再び「薄型・軽量化」というテーマに関心を寄せていることを示唆しています。

Xiaomi 17 Airは、バッテリー寿命や排熱、カメラ性能といった実用面での課題と、市場における超薄型デバイスへの需要の弱さを総合的に判断し、商品化が見送られたと考えられます。しかし、コールドスカルプティング(冷間鍛造)技術による金属加工や、高密度実装技術のノウハウは、今後のXiaomi製フラッグシップモデル、あるいは「Xiaomi 17」シリーズの別モデルに活かされる可能性があります。

ユーザーが求める「薄さ」と「性能」のバランスをどの地点で確立するのか。幻となったXiaomi 17 Airの存在は、スマートフォン開発における物理的な限界点と、それを突破しようとするエンジニアたちの試行錯誤を物語っています。