これまで8インチのiPad miniサイズのAndroidタブレットは、マトモなスペックのものがありませんでした。
ですがここ1ヶ月ほどで、↓でレビューした「Alldocube iPlay50 mini」と「Headwolf FPad3」という新機種が立て続けに登場。
これらも依然として、1万円台・低スペックであることに変わりないのですが、従来の8インチAndroidタブレットに比べると、だいぶマシな構成となっています。
これら2機種、外観やスペックが非常に似通っていて、どちらを選べば良いか迷ってしまいます。
というわけで今回は、この2機種どちらも発売日にゲットして使ってきたデイリーガジェットの使命?として、比較レビューをお伝えします。
結論から言うとどちらかを選ぶのが100%正解ということはありませんが、細かく見ていくとそれなりに違いがありましたのでご参考まで。
ちなみに、それ以外の8インチタブレット3機種も、筐体やベンチマークの項目では比較しておきました。
レノボのLegion Y700(中国版のみでグローバル版販売なし)、iPad mini 6、dtab Compact d-52Cです。↓
dtab Compact d-52CとiPad mini 6は↓でレビュー配信しました。
なお、人にあげてしまって手元にはないAmazon Kindle Fireの7と8は、↓で比較レビューがありますのでご参考まで。
ちなみに8インチタブレット全体で言いますと、dtab Compact d-52Cはまずやめたほうがいいというのと、予算が許すのであればiPad mini 6が価格以外あらゆる点でベストというのは間違いありません。
それでは、見ていきましょう!
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追記:↓のようにHelio G99を搭載した「Alldocube iPlay 50 Mini Pro」が発売になりました。現在2万円切りで発売セール中。価格もスペックも上がるこちらも選択肢に入れるのがよいでしょう。
比較1.スペック・パフォーマンス・価格・原神起動時間
まずは、スペックとパフォーマンス、価格を比較します。その後で、原神の起動時間も計測しておきます。
Alldocube iPlay50 Mini | Headwolf FPad3 | |
SoC | UNISOC T606 | UNISOC T616 |
Geekbench 6スコア (シングルコア/マルチコア) |
379/1372 | 453/1545 |
RAM/ROM | 4GB/64GB UFS | 4GB/128GB eMMC |
画面サイズ | 8.4 | 8.4 |
解像度 | 1920×1200 | 1920×1200 |
バッテリー容量 | 4,000mAh | 5,500mAh |
カメラリア/フロント | 5MP/5MP | 13MP/8MP |
OS | Android 13 | Android 13 |
生体認証 | なし | 顔 |
外部ストレージ/SIM | microSD/デュアルnano SIM | microSD/デュアルnano SIM |
対応バンド ※iPlay50はアリエク記載のバンド帯 |
FDD:B1/2/3/5/7/8/20/28AB、 TDD:B38/40/41、 GSM:B2/3/5/8、 WCDMA:B1/2/5/8 |
FDD:B1/3/5/7/8/19/20/28AB、 TDD:B41、 GSM:B2/3/5/8、 WCDMA:B1/2/5/8 |
サイズ | 12.5x20x7.7 mm (公称厚さ7.5mm) |
12.5x20x7.7 mm (公称厚さ7.5mm) |
重量(実測) | 291g (公称292g) |
321g (公称317g) |
価格(定価) | 16,999円 | 25,999円 |
価格(値引後) ※2023.9.13現在 |
13,449円 | 13,999円 |
価格はiPlay50 miniの方が少し安く、スペックはストレージと対応バンド帯の広さを除けばHeadwolf FPad3の方が上です。
筐体サイズやディスプレイサイズは全く同じで、重さのみバッテリーの違いからiPlay50 miniの方が軽くなっています。
ちなみに他機種も含めたGeekbench 6のCPUスコアは下記の通り。シングルコア/マルチコアで、シングルコアの昇順になっています。
- UNISOC T606(Alldocube iPlay50 mini):379/1372
- UNISOC T616(Headwolf FPad3):453/1545
- Helio G99(Blackview A200 Pro):732/2049
- Snapdragon 695 5G(dtab Compact d-52C):882/1966
- Dimensity 7050(Lenovo Tab P12):954/2353
- Snapdragon 870(Xiaomi Pad 6):1304/3289
- Snapdragon 870(Lenovo Legion Y700):1306/3507
- Google Tensor G2(Pixel 7 Pro):1341/3044
- Snapdragon 8+ Gen 1(Zenfone 9):1809/4559
- Snapdragon 8 Gen 2(Xperia 1 V):2023/5235
- iPad mini 6(A15 Bionic):2067/4894
GPUスコアは下記の通りでした。
- UNISOC T606(Alldocube iPlay50 mini):448
- UNISOC T616(Headwolf FPad3):506
- Helio G99(Blackview A200 Pro):1305
- Snapdragon 695 5G(dtab Compact d-52C):1346
- Dimensity 7050(Lenovo Tab P12):2335
- Snapdragon 870(Xiaomi Pad 6):3274
- Snapdragon 870(Lenovo Legion Y700):3365
- Google Tensor G2(Pixel 7 Pro):4464
- Snapdragon 8+ Gen 1(Zenfone 9):6136
- Snapdragon 8 Gen 2(Xperia 1 V):7138
- iPad mini 6(A15 Bionic):19373
クロスプラットフォームの精度が分からないのでiPad mini 6のスコアをそのまま受け取ってよいのか分かりませんが、今回比較タブレットの中でiPad mini 6が圧倒的に高速であることは間違いありません。
原神の起動速度
続いて原神の起動速度も見ておきます。
↓の画面をタップすると同時にストップウォッチで計測開始。
データロード準備 → 扉タップ → 読み込み → フィールド表示 までのリードタイムを比較しました。
原神のリソースダウンロード状況やアプリバージョンほか、その他システムやアプリのアップデート、バックグラウンド実行、プリインアプリを除く追加インストールアプリ、充電状態など、可能な限りすべての前提を合わせています。
結果、Alldocube iPlay50 miniが1分22秒に対して、Headwolf FPad3が1分21秒でほぼ同じでした。
ゲームプレイの体感速度に差は無いと考えて大丈夫そうです。
比較2.筐体
続いては筐体を比較します。
サイズは同じ、背面は↓のようにHeadwolf FPad3の方が濃いですが、両社メタル背面パネルでシングルカメラ搭載です。LEDはAlldocube iPlay50 miniは非搭載。
厚みは、両社同じです。↓
以下、上がiPlay50 mini、下がHeadwolf FPad3です。
縦持ち右側面には、どちらも電源・音量ボタン。FPad3のみリセット穴。
左側面は、両社microSD/nano SIMスロット、3.5mmイヤホンジャック。iPlay50 miniのみマイク穴。
底面は、FPad3のみUSB-Cポートと2スピーカー。
上部には、iPlay50 miniのみUSB-Cポート、FPad3のみマイク穴です。
以上から、サイズは全く同じですが、スピーカーはFPad3の方が一つ多いです。
他機種との比較
他機種とも大きさを比較しておきます。
↓のように、iPad mini 6は中でも一番正方形に近く、Legion Y700が縦サイズは一番長いです。
厚みですが、iPad miniはiPlay50 mini/FPad3とほぼ同じながら若干薄いです。↓
Legion Y700とdtab Compact d-52Cは1mmほど厚くなっています。↓
重量は、iPlay50 miniが291g、
FPad3が321gに対して、
iPad mini 6が316g、
Legion Y700が374gと最重量級、
dtab Compactは341gとなっていました。
比較3.ディスプレイ
ディスプレイのサイズと解像度は同じですが、並べてみると見え方は若干異なります。
↓は左がiPlay50 mini、右がFPad3でどちらもホワイトスクリーン表示にしたものですが、FPad3の方が輝度は少し高いです。(もちろん輝度は両方最大に設定しています)
他機種との比較
他機種も含めて、Chromeで同設定でデイリーガジェットを表示したらどうなるかと合わせてディスプレイの表示を比べてみましょう。
↓は左上から、iPad mini 6、Lenovo Legion Y700、dtab Compact d-52C、FPad3、iPlay50 miniです。
デフォルト設定では、表示できる情報量はiPlay50 miniよりもFPad3の方が多いです。
比較4.UI
UIも両社で異なります。
まずホーム画面ですが、iPlay50 miniは↓のように、YouTubeなどアプリのアイコンがカスタマイズされています。
FPad3は↓のようにほぼ素のAndroidに近いもの。
通知画面も、iPlay50 miniが↓に対して、
FPad3が↓です。
iPlay50 miniはアプリドロワーがなく、ホーム画面に全アプリアイコンが表示されるiPad OSタイプですが、↓
FPad3は一般的なAndroid同様、下から上へのスワイプでアプリドロワーが表示されます。↓
設定アプリについても、iPlay50 miniは↓のように左右分割となっていますが、
FPad3は↓のようにスマホ同様のシンプルな表示。
分割画面は、iPlay50 miniは↓に対して、
FPad3は↓の通り。フローティングウィンドウは両機種とも非搭載。
なお、FPad3のみ、↓のように分割比率を変えられます。
以上、これは好みがありますし、開発者オプションでスケールを変えられますが、少なくともデフォルトのUIは、iPlay50 miniは全体的に大きな文字で様々にカスタムが入れられていて、FPad3は素のAndroidに近く表示される情報量が多いです。
個人的には、FPad3のUIの方が、”シュッとして”見やすくカッコいいと思います。
比較5.カメラ
カメラはどちらもリア13MP、フロント5MPです。
この価格・サイズのタブレットにカメラ性能を期待する方はほとんどいないかもしれませんが、一応いつもの変なパンダを撮り比べておきます。
↓がiPlay50 miniで、
↓がFPad3です。
比較すると、FPad3の方が少し鮮やかに明るく撮れるようです。
ほぼ同じだがHeadwolf FPad3の方が少し上
以上、色々見てきましたが、全体的にHeadwolf FPad3の方が少しだけ上でした。その代わり、価格はFPad3の方が高くなっています。
”上”とはいえ、ミッドレンジからハイエンドに変わるような違いはありませんし、使い勝手はほぼ同じと考えて大丈夫です。
というわけで、格安8インチAndroidタブレットをお探しの方は、参考にしてみてください。
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