一番有名な廉価タブレットといえば、アマゾンのFireタブレットシリーズです。
7インチの小型サイズ、iPad miniと同じ8インチサイズ、10インチまで複数種類が展開されています。
そのうち、7インチと8インチは今年2022年に新モデルが先日登場しました。
全部購入していますので、今回はこれら2モデルを比較したいと思います。
お値段は爆安です。(本日9時からタイムセールのため、さらに安くなるかもしれません)
まず7インチのFire 7は、↓で税込6,980円。
8インチのFire HD 8は、32GBが↓で11,980円となっています。64GBは2,000円アップします。
それでは、見ていきましょう!
スペックと価格
まずは両モデルのスペックを比較しておきます。
下記の通り。
SoCはFire 7の方がMediaTek MT8168Vで、これはCortex-A53の4コア。Fire HD 8の方は、MediaTek MT8169Aで、Cortex-A55の6コアです。ちなみに8のPlusも同じSoCです。のちほどベンチマークも掲載します。
RAMはどちらも2GB。8インチの方は、Plusという3GB RAMでカメラが少し良くてワイヤレス充電に対応したモデルもあります。
どちらもmicroSDに対応し、OSはAndroidベースのカスタムFire OS 8。Google Playストアは(普通には)使えず、アマゾンのアプリストアを使います。InstagramやLINE、TikTokなどはあります。
どちらもゲーム用には厳しいパフォーマンスですが、後述するように電子書籍を読むのを基本にたまにブラウジングで調べ物をしたり、ちょっとYouTubeで動画を見るくらいであれば問題ないスペックです。
ただ、ブラウジングやYouTubeであっても、ヘビーに視聴しようと思うと、サクサクのスマホよりもワンテンポ遅れるため、徐々にストレスが溜まっていくかもしれません。
外観の比較
外観を見ておきます。7インチ、続いて8インチという順番で、それぞれのアングルを確認していきますよ。
まずはサイズ感です。
191cmの男性の手では、7インチは↓のように余裕で片手掴みできます。昔のファブレットサイズです。
8インチの方も、手が大きめの方なら↓のように片手で持てます。ただ、手が小さい方は片手はきつくなるかも、くらいの大きさ。
上部ですが、7インチの方は↓のようにシングルスピーカー。
8インチの方は、↓のようにデュアルスピーカーです。どちらも音は、廉価機にしては意外に悪くありません。
底面ですが、7インチは↓のようにmicroSDカードスロットがついています。蓋つき。
8インチも同様です。↓
蓋を開けると、↓のようになります。
右側面ですが、上から電源ボタン、音量ボタン、マイク、USB Type-C、3.5mmイヤホンジャックです。
8インチも同様です。↓よくある配置とは左右逆になっているので、はじめは電源・音量ボタンの位置を間違うかもしれません。
背面デザインも両モデル同じ。シングルカメラと、中央部にはおなじみアマゾンロゴが刻印されています。
というわけで、外観はスピーカーの数と大きさ以外、両モデル同じです。
iPad miniとの比較
続いては、8インチ片手タブレットの王者であるiPad mini(第6世代)と比較してみましょう。
まずはフットプリントから。
↓のように、Fire HD 8はiPad miniより若干広いものの、ほぼ同じサイズです。
3機種を重ねて、一番下に最新のiPad Airも置いてみた様子。やはりFire HD 8はiPad miniとほぼ同サイズであることが分かるでしょう。
ただ、厚みは違います。Fireタブレットの方が分厚いです。
具体的に計測すると、まずiPad miniが↓のように実測で6.64mm(アップルの公称は6.3mm)なのに対し、
Fire 7の方は9.48mm、
Fire HD 8は9.51mmと、いずれも約9.5mmです。
ということで、Fire 7、Fire HD 8は、いずれもiPad miniよりも3mmほど分厚くなっています。
重量については、iPad miniが316gなのに対して、
Fire 7が280gと大幅に軽く、
逆にFire HD 8は336gと、iPad miniよりも20gほど重くなっています。
Fire 7が一回り軽量コンパクトですが、iPad miniとFire HD 8はかなりよく似たサイズ・重量感です。
使い勝手
両モデルとも、電源ボタンを押した時に表示されるロック画面は↓のように広告が出てきます。アマゾンだけでなく、鬼滅の刃だったりロード・オブ・ザ・リングだったりもします。
ここから上にスワイプしてホーム画面を表示させると、↓のように大きく3つの画面に分かれます。デフォルトの「ホーム」は通常のホーム画面で、アプリ一覧やウィジェットが表示されます。アプリ表示はiOSやColorOSと同じく、選んだアプリでなく常に全アプリがホームに表示されるタイプ。
右側にある「ライブラリ」には、自分のKindleアカウントにある書籍等のコンテンツや、アマゾンアプリストアでアカウントに紐付けられているアプリが表示されます。
左側の「おすすめ」タブには、アマゾンからAIを駆使したありがたいおすすめコンテンツが表示されます。
左下に常時表示してあるボタンを押すと、デバイスダッシュボードが表示されます。ここから、スマートプラグで接続した機器の電源ON/OFFなど、スマートデバイスの操作をまとめて行うことができます。
なお、両タブレットとも「Alexaハンズフリー」という機能があります。
これは、本機が画面OFFの状態でも、Alexaを使える機能です。画面真っ暗の状態で「アレクサ、今日の天気は?」などと部屋の端から言えば、画面がONになり情報を表示しつつ、音声で天気を教えてくれます。
つづいて、両機の画面を比較してみましょう。↓のように7インチと8インチは思ったよりも大きな差。ベゼルの太さはほぼ同じ。
Kindleで電子書籍を開くと、↓のようになります。一番左はiPad mini。iPad miniよりも黄色く見えますが、これはいわゆる”尿液晶”という不具合ではなく、目に優しい色味にデフォルトで変えてくれます。
Kindleの動きはさすがにサクサクしています。
一方で動画ですが、↓はYouTubeで再生しているところですが、高画質再生であっても再生自体はスムーズ。ただ、任意の場所に再生ポイントを移した時など、一呼吸置いて再生が始まります。iPadのように常に一瞬で再生位置を変えられるわけではありません。このあたりはチップの性能が大きく影響。
音質は割れたりせず意外に良好。Fire 7はシングルスピーカーなので片側から鳴っているのがわかります。
ブラウザでデイリーガジェットを表示した様子。↓
解像度が低めなので、文字はよく見るとドットの粒が分かります。また、長いページを高速スクロールした時など、画像の読み込みはワンテンポ遅れます。
ちょっとした調べ物くらいなら問題ないですが、ヘビーにブラウジングを繰り返すような使い方ですと、なかなかにストレスが溜まるでしょう。
ベンチマークスコアの比較
最後にベンチマークスコアです。
↓がFire HD 8。
↓がFire 7です。Cortex A55と53で、シングルコアが若干異なるのと、マルチコアは4コアと6コアのためその分Fire HD 8の方が高くなっています。
なお、iPad mini 6は↓の通り。ざっくり、Fireタブレットよりも10倍くらいの性能です。
どちらを買うかの選択ポイント
さて、7インチと8インチのどちらを買うかですが、まずゲームをやりたいならどちらも買うべきではありません。アプリストアのゲームラインナップも限られますし、そもそもどちらも快適にゲームができる性能ではありません。
動画視聴やブラウジングなどは、両機をしばらく使っていると、Fire HD 8の方がFire 7よりも滑らかであることが分かってきます。
Kindleでの電子書籍閲覧は、どちらもほぼ変わりません。Alexaも快適に使えます。
なので、Fireタブレットを購入するのであれば、電子書籍閲覧メインが良いということ。で、マンガや図表が多い書籍なら8インチ、活字メインでレイアウト固定でないなら7インチがコンパクトでしょう。雑誌を広く読みたいなら、8インチでも厳しく、10インチにするべきでしょう。
ブラウジングや動画視聴もそれなりに見たいのであれば、動作がより滑らかな8インチの方がよいでしょう。
色々書きましたが、「電子書籍閲覧がメインで、Alexaを使ったりブラウジングや動画視聴をたまに行ったりするためのタブレットが欲しい」ということなら、Fireシリーズはそのために必要なギリギリのスペックを備えた爆安機ですので、普通に良い選択肢になると思います。
ゲームやお絵描きなどをしたい場合は素直にiPadにするべきですが、上記のようなユースケースを想定しているのであれば検討の価値があると思います。
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