Xiaomiが次期「Xring」チップにArmの新型Travisコア採用か、大幅な性能向上の可能性【Xring次期モデル】

Xiaomiが現在開発中の次世代チップ「Xring」において、Armの最新CPUコア「Travis」を採用する可能性があることが、リーク情報によって明らかになりました。

「Travis」は、現在の「Cortex-X925」の後継にあたるArmの次世代ハイパフォーマンスCPUコアで、2024年9月に正式発表される見込みです。

Armによると、このTravisコアは、IPC(クロックあたりの命令実行数)で2桁台の改善が見込まれており、電力効率にも大きな進化があるとされています。また、Armv9アーキテクチャにおける新機能「SME(スケーラブル・マトリクス・エクステンション)」にも対応し、AIや機械学習の処理性能向上にも寄与するとされています。

XiaomiはすでにArmからアーキテクチャ使用の認可を得ており、Travisコアを自社のXringシリーズに統合する道が開かれているようです。

もし実現すれば、2024年初頭に登場したXring O1(Cortex-X925ベース)からの大幅な進化となり、同社史上最もパワフルな独自チップになる可能性もあります。

IPCの向上は、CPUが同じクロック周波数でもより多くの処理をこなせることを意味し、スマートフォンにとって特に重要な「発熱」と「バッテリー効率」の改善にも直結します。Travis搭載により、XiaomiはQualcommやMediaTekといった競合他社のハイエンドチップにより直接的に対抗できるようになり、半導体設計における同社の存在感がさらに高まることが予想されます。

なお、Armの次世代IP(CPUおよびGPU)の発表は例年5〜6月に行われることが通例ですが、今年の「Travis」は9月にずれ込む見込みです。このスケジュール変更は、開発体制の変更や発表戦略の見直しによるものかもしれません。