Peladn(ペラドン)が、新たな外付けGPU(eGPU)ドック「Link S-3」を中国市場向けに発表しました。Thunderbolt 5を採用し、M.2 SSDスロットや2.5 Gigabit Ethernet、140WのPower Deliveryなど、多機能な拡張性を1台に集約した設計となっています。
Thunderbolt 5採用の外付けGPUドック、7月26日より中国で出荷開始
Peladnは、デスクトップPCやATX/SFX電源と組み合わせて使うことを想定したeGPUドック「Peladn Link S-3」を発表しました。7月26日より中国で出荷が開始され、価格は人民元1,599元(約223米ドル)。現時点ではグローバル市場での展開については明らかにされていません。
本製品は、同社の前モデル「Link S-2」やMinisforumの「DEG1」などと似たフォームファクターを持ちながらも、接続規格にThunderbolt 5を採用している点が大きな特徴です。これにより、eGPUとしての利用に加え、複数の拡張機能を1本のケーブルで接続可能となっています。
拡張性と転送性能を両立、M.2 SSDスロットや2.5GbEも搭載
Peladn Link S-3は、以下のような拡張性を備えています:
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Thunderbolt 5ポート ×2(理論帯域幅80Gbps、PCIe 4.0 x4は最大64Gbps)
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2.5 Gigabit Ethernet(Realtek RTL8156Bチップを採用)
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M.2 2280 SSDスロット(PCIe 3.0 x1対応、底面に搭載)
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SDカードリーダー
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USB Type-A(10Gbps)
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Power Delivery 最大140W対応
Thunderbolt 5は理論上、OCuLink(最大64Gbps)よりも高速な80Gbpsの帯域幅を持ちますが、実際のeGPU利用においてはPCIe 4.0 x4相当(64Gbps)に制限されるため、OCuLinkとの性能差は限定的です。加えて、Thunderbolt接続によるレイテンシの影響も考慮が必要とされています。
ただし、OCuLink対応ドックでは省かれがちな機能——たとえばM.2 SSDスロットや有線LANポート、SDカードリーダーなど——が本製品には搭載されており、周辺機器との親和性を重視するユーザーには魅力的な選択肢となるでしょう。
引用:Notebookcheck, Liliputing