これまで何度もお伝えしてきた、8インチUMPC(超小型PC)のChuwi MiniBook。
クラウドファンディングIndiegogoのこちらのページで購入可能な、中国の大手PCメーカーChuwi社の最新UMPCです。
こちらのページには、日本語による説明もあります。
期待のUMPCであるChuwi MiniBook、ついに実機が届きましたので、詳しくレビューしていきたいと思います。
スペックと価格【際立つ”コスパ”の高さ】
まずはスペックのおさらいです。
Core m3-8100Yモデルと、Celeron N4100モデルがあり、下記()内がN4100モデルです。
差分はCPUとグラフィックスだけです。
- CPU:Intel Core m3-8100Y(Celeron N4100)
- グラフィックス:Intel UHD Graphics 615(600)
- ストレージ:128GB eMMC 5.1
- OS:Windows 10 Home 64ビット
- ディスプレイ:8.0インチ(1920 x 1200)283ppi
- タッチ:10点マルチタッチ対応
- バッテリー容量:7,000mAh(26.6Wh / 7.6V / 3,500mA)
- カメラ:フロント2MP
- 拡張性:USB Type-C、Type-A(3.0)、Type-A(2.0)、マイク、3.5mmイヤホンジャッ
- ク、M.2 2242 SSDスロット、microSDカードスロット、Mini HDMI
- Bluetooth 4.0
- Wi-Fi:2.4G/5G 802.11ac/b/g/n
- サイズ:201 x 128.6 x 19.3 mm
- 重量:662g
競合のGPD P2 MaxやOneMix3シリーズと比べて際立つのがコストパフォーマンスの高さです。
上位のCore m3-8100Yモデルでも、Indiegogoで534ドル(約57,000円)、一般小売想定668ドル(約71,000円)です。
また、N4100モデルになると、Indiegogoではなんと434ドル(約46,000円)、小売価格でも538ドル(約57,000円)と、圧倒的な「コスパ」です。
また、フロントカメラが搭載されており、本体が360度回転してタブレットのように使えるYoga機構も採用されています。
今回は、N4100モデルをレビューします。
いざ開封!外観チェック
外観を見ていきます。
まず天板は、↓のようにシンプルなアルミニウム合金です。
価格が安いのでプラスティッキーなものを想像していたのですが、ダークグレイの外装は高級感があって、所有欲を満たしてくれます。
底面には廃熱穴のほか、M.2 2242 SSD拡張スロットが見えます。↓
前面にはスリットがあるため、液晶を開きやすくなっています。↓
本体は、想像していたよりも薄く、鞄に入れても気にならないスリムさです。
本体左側面には、USB Type-C、USB Type-A、Mini HDMIポートが並びます。↓
右側面には、こちらもUSB Type-Aのほか、micro SDカードスロットと、3.5mmイヤホンジャックが並びます。↓
液晶を360度回転させたタブレットスタイルでも、↓のように無駄な隙間ができず、かっちりとまとまるのが好感触です。
180度開いた状態でも止まるため、↓のようなスタイルでも作業ができます。
カフェのテーブルに置いても邪魔にならないサイズ感は、さすがUMPCといったところです。↓
付属のチャージャーもコンパクトです。↓
本体の大きさ比較【どのくらいコンパクトなのか】
さて、8.0インチの魅力をお伝えするべく、他の著名な端末と並べて、そのサイズ感を見ていきます。
まずiPhone XSと並べたところが↓です。
ノートパソコンとは思えないほどのコンパクトさです。
一番小さなMacBookである、MacBook 12インチと並べたところです。↓
コンパクトですね。
画面を開くと、さらに違いが分かりやすくなります。↓
写真では分かりにくいですが、ベゼルも狭いため、画面の窮屈さはそれほど感じません。
上からiPhone Xs、OneMix2S、Chuwi MiniBook、MacBook 12インチ、MacBook Air 13インチを重ねたところです。↓
本体のコンパクトさはお分かりいただけたと思います。
ただ、いくらコンパクトで持ち運びやすくても、入力や表示が不便であれば元も子もありません。
ということで、次はキーボード、ポインティングデバイス、ディスプレイ表示を見ていきます。
キーボードや画面の大きさはどうなの?
まずはキー配列です。
↓英字キーには17-8mmのキーピッチが割り当てられています。
ただ、Caps LockがAキーと兼用だったり、ハイフンやTabが若干打ちづらい位置にあるなどの変則はあります。
このあたりは使って慣れていく必要があります。
驚くべきはAキーからLキーまでの英字キー列のサイズで、↓のようにMacBookと比較してもほぼ同じか若干ゆとりがあるほどの幅が取られています。
この本体サイズで、様々なトレードオフの中、ギリギリまで打ちやすさを追求した配列・サイズとなっています。
画面は、拡大率がデフォルト200%になっていますが、175%や150%にしても問題なく使えます。
スペースキーの中央に光学式ポインティングデバイスが搭載されており、細かいポインティングには便利です。
大きくスクロールしたい時には画面スワイプが便利なので、そこは使っていく内に自分にとって使いやすい使い分けが分かるようになってきます。
いずれにしても、本機の8.0インチというサイズは、「小さすぎないコンパクトさ」の絶妙な位置にあります。
コンパクトながら使い勝手を極力犠牲にしない、まさにUMPCとして「ちょうどいい」サイズ感です。
ベンチマーク
最後に、ベンチマークを見ておきます。
まずCeleron N4100モデルでCINEBENCH20のスコアは460で、ヘビーな用途は厳しいですが、Officeやブラウジングなど一般的な用途であれば不自由ない処理能力があります。
ストレージについては、CrystalDiskMark 6.0.2で、下記のとおりeMMCなのでシーケンシャル・ランダムいずれもHDDよりも速く、SSDよりも遅いイメージです。
ただ、本モデルはM.2 2242 SSDに対応していますので、ストレージのRWスピードを求める場合はそちらの拡張と組み合わせるのが便利そうです。
まとめ
8.0インチというのは、画面サイズは7.9インチのiPad miniと非常に似ており、コンパクトさと使い勝手のバランスがいいサイズ感です。
そこにフルキーボードが搭載されており、十分な拡張性もあることから、PCとしての使い勝手と、スマホやタブレットとしての使い勝手を両立させています。
もちろん、13インチ以上のスタンダードノートと比較すれば、PCとしての使い勝手に劣る部分は出てくるのですが、タッチスクリーンなどのフィーチャーによって、かつての小型PCよりも「慣れ」で克服できる部分がかなり増えています。
なによりポケットに入るサイズのUMPCというのは、「いつでも世界中どこでもフルサイズWindowsを使える」というモバイラーの夢が詰まっていますよね!
コスパに優れたこのChuwi MiniBookは、ディスプレイにつなげてメイン機としても、持ち運び用のサブ機としても、大活躍してくれると思います。
Indiegogoのこちらのページで購入可能ですので、気になった方はぜひチェックしてみて下さい。(こちらのページには、日本語による説明もあります。)
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