現在、SIMフリースマートフォンの中で爆売れしているのが、中国OPPOの「Reno A」です。
OPPOはグローバルでは著名なブランドで、元々はiPhoneに似せたスマホを多数出していました。
ただ、このReno Aに関しては、日本向けモデルということで、非常に完成度が高い一台に仕上がっています。
キャッチコピー「いろいろと余裕のスマホ。」と指原莉乃を起用したCMで、本機を皮切りに一気に日本市場浸透を狙う同社の戦略モデルです。
デイリーガジェット編集部でも、要チェックスマホということですぐに購入しましたので、レビューしていきます。
秋葉原では、しばらくの間はどこも売り切れて買えませんでした。近頃ようやく徐々に在庫が復活してきている状況です。
なぜ本機がこれほど爆売れしているのか、その秘密を見ていきたいと思います。
まずはスペックから
売れている理由は色々あれど、第一はやはりコスパの高さです。
スペックは下記の通りです。
- サイズ:15.84cm x 7.54cm x 0.78cm
- 重量:約169.5g
- カラー:ブルー、ブラック
- OS:ColorOS 6(Android 9ベース)
- CPU:Qualcomm Snapdragon 710
- GPU:Adreno 616
- バッテリー容量:3,600 mAh
- RAM:6GB
- ストレージ:64GB
(楽天モバイル版のみ128GB) - 外部ストレージ:microSD(最大256GB)
- ディスプレイ:6.4インチ(2340 x 1080)
- リアカメラ:1600万画素 + 200万画素
- フロントカメラ:2500万画素
- 動画:(フロント)1080P/720P@30fps(リア)4K/1080P/720P@30fps
- 通信:GSM: 850/900/1800/1900MHz、WCDMA: Bands 1/2/4/5/6/8/19、LTE FDD: Bands 1/2/3/4/5/7/8/18/19/26/28、LTE TDD: Bands 38/39/40/41(full-band)
- SIMタイプ:デュアルnanoSIM
- Bluetooth:5.0
- Wi-Fi:2.4/5GHz 802.11 a/b/g/n/ac
- NFC:FeliCa対応
- 防水対応
これで38,000円前後。うーん、コスパが高い。
Amazonで、↓のように約38,000円で販売されています。
3万円台のスマホといえば、スナドラ600台、4GB RAMが一般的ですが、Reno Aに関してはスナドラ710、6GB RAMを搭載しています。
6.4インチの大画面も解像度がFullHDよりも高く、高精細です。
3.5mmイヤホンジャックも搭載しています。
また、重要なこととして、おサイフケータイ(FeliCa)と防水への対応があります。
おサイフケータイや防水は、中国メーカーの端末では対応しているモデルが多くありません。
ただ、本機は日本市場向けに開発されたということで、日本市場でニーズが高いおサイフケータイと防水にしっかり対応しています。
3万円台で、スペックが高く、日本市場ニーズにもしっかり対応している。これが、本機が爆売れしている最大の理由です。
まずは開封
ではさっそく開封していきましょう。
化粧箱は↓のように縦長になっています。珍しいですね。
同梱物は下記の通りです。
- イヤホン(イヤホンジャック接続タイプ)
- 充電用ACアダプタ(USB Type-Aメス)
- 充電用ケーブル(USB Type-A to C)
- 透明背面ケース
- SIMスロット用ピン
- マニュアル類
透明の背面カバーが最初から付属しています。↓
海外モデルではよくありますが、日本向けモデルでは珍しいですね。
本体はこんな感じです。↓
しずく型のノッチはiPhoneのノッチよりもずっと小さく目立ちません。ベゼルも狭く、画面はかなり広々としています。
背面は、よくある中華・韓国系メーカーのデザインです。
光が当たる角度によって、様々に反射するタイプです。
カラーはブラックとブルーがあるのですが、今回レビューするのはブルーです。
店頭の在庫をチェックしていると、ブラックよりもブルーの方が売れているようです。
手に持った感じは↓です。
画面が広いのは○ですが、普段iPhone XSとXperia 5を使っている身からすると、その両モデルと比較すると、横幅がかなり広いです。
画面の端に指は届きませんので、両手の指で操作することになります。
この点は、人によってはマイナスですね。
驚きなのがその軽さです。
約170gの本機は、一般的なスマートフォンよりも、一回り軽く感じます。
また、本体は↓のようにとても薄いです。縁に行くほど薄くなるデザインというのも、薄く感じる一因です。
右側は上記のように電源ボタンが、左側面は↓のように音量ボタンとSIM・microSDカードスロットが搭載されています。
スロットはiPhoneと同じく、付属のピンを穴に差し込んで引き出すタイプです。
底面は、↓のようにUSB Type-Cスロットとマイク、スピーカーのほか、3.5mmイヤホンジャックが搭載されています。
カメラはフロント1眼、リア2眼になります。
また、リアにはフラッシュも搭載されています。
リアのカメラ部は、↓のように1mmほど飛び出しています。
付属の透明背面ケースを装着したところです。↓
背面ケースはかなりキツキツですが、一度装着するとしっかり本体を守ってくれます。
縁の部分は滑り止めのためかシボ加工がしてあります。
一般的なバックカバーですね。
iPhoneXS、Xperia1と比較
さて、続いては、iPhoneXS、Xperia1と比較してみましょう。
一番左から、Xperia1、Reno A、iPhoneXSです。↓
やはり6.5インチで4Kという化け物ディスプレイのXperia1は大きいですね。
ただ、6.4インチのReno Aも負けず劣らず大きいです。
5.8インチのiPhoneXSがかなり小さく見えます。
両機と比較して、Xperia1は大きさの割に非常に軽いです。
Xperia1とiPhoneXSが約180g、Reno Aが約170gですが、体感ではReno A > Xperia1 > iPhonXSの順に軽く感じます。
また、Xperia1は縦長で幅は狭いため、手に持ったときの収まりが一番良いです。
Reno Aは、両機と比較すると、やはり片手で使うには幅がかなり広いと感じます。
iPhoneXSはやはりこの中では、縦も横もコンパクトです。
このあたりは好みです。
厚みについては、3機種ともほぼ同じくらいです。↓
いずれもよくできており、分厚いと感じることはありません。
良い点1.画面が広い
さて、ここからは、Reno Aの良いと思ったをご紹介していきます。
まずは広い画面です。
本機を手に取ると、まず感じるところでしょう。
ベゼルが狭く、本体いっぱいに画面が広がっていることも、大きさ以上に画面が広いと感じる理由ですね。
また、スペックでも書きましたが2340×1080解像度の画面は高精細で、発色も大変鮮やかです。
ゲームをするにも写真を撮るにも、とても快適な大きさです。
良い点2.指紋認証と顔認証
認証もかなり優れています。
本機は、顔認証と指紋認証に対応していますが、特に便利なのは、画面の真ん中下あたりにある画面指紋認証です。
Galaxy S10シリーズが発表されたときに、画面指紋認証がアピールされていましたが、OPPOはあっという間に3万円台の本機にもそれを搭載してきました。
画面ロック時も、本体を動かすと↓のようにうっすらと認証位置が表示されます。
この場所を1秒ほど押すと、ロック解除されます。
顔認証もそうですが、認証のスピードはストレスを感じさせません。
指紋も5つまで登録できるため、両手の親指と人差し指あたりを登録しておけば、どのような持ち方をしても指紋認証を通せて大変便利です。
良い点3.いきなり”盛れる”写真
中華スマホといえば派手な写真です。
本機も例外ではなく、ちょっと過剰かと思うほどに鮮やかな(人によってはちょっとケバケバしいと感じるかもしれません)写真が撮れます。
↓は晴れた日の鎌倉で鶴岡八幡宮を撮影したものですが、何も加工していないのですが、このようにコントラストがくっきり出た写真が撮れます。
「カメラはあくまでありのままを、加工は後からしたい」という方には向きませんが、手間をかけずに最初から綺麗で派手な写真を撮りたい、という方にはぴったりです。
夕焼けについても、↓のようにCG的な鮮明な写真がもちろん加工なしで撮影できました。
筆者は使いませんが、セルフィーの美顔機能も充実しています。
目を大きくする、クマを消す、顔を小さくする、肌を白くするなど、インスタなどでよくある「あの顔」にしてくれます笑。
良い点4.処理速度
スナドラ710搭載で、処理速度についてもストレスを感じる場面はほぼありません。
CoDモバイルもプレイしましたが、ラグや起動速度を含め、問題なく動いてくれます。
4K動画再生や、もちろんブラウジングなども、突っかかりもなく動きます。
スナドラ800系の最新モデルと比較しても、遜色ありません。
良い点5.防水・おサイフ対応
防水の安心感と、iDやSuica、QUICKPayを使えるおサイフケータイ対応もかなり嬉しいポイントです。
このように、本機はそのキャッチコピーである「いろいろと余裕のスマホ」 の通り、3万円台でありながら、処理速度、カメラ、防水、おサイフ、画面など、あらゆるポイントで制約を感じることが少ない、総合力の高いモデルになっています。
ただもちろん、使っていると気になるポイントもあります。
最後にそれに触れておきたいと思います。
いまいちな点
使っていて感じた「いまいち」な点は、下記の4つです。
- 動画の手ぶれ補正が弱い(無い?)
- 本体の横幅が広くて片手で使うには若干不便
- 指紋が目立つ本体デザイン
- OPPO製のプリインアプリがたくさんある独自OS
まず動画の手ぶれ補正ですが、OISなどを搭載しているフラッグシップ機と比べると、違いは明らかです。
特に歩きながら同じ映像を撮影していると、Reno Aのブレ方はかなりのものです。
映像は綺麗なのですが、動きながらの撮影や手の小さな震えなどは、かなりそのままブレとして出てきてしまいます。
また、冒頭にも書いたように、本機は幅がかなり広いため、片手で持って使うのはちょっと厳しいかもしれません。
鮮やかな本体デザインについては、すぐに指紋がたくさんついてしまいます。
iPhoneやXperiaなどの高いスマホですと、指紋防止コーティングやガラスコーティングが施されていて、カバー無しで使っても指紋がそれほど気になるほどにはつきませんが、本機はべったりついてしまいます。
そこは付属の背面カバーなどで補いましょう。
また、Huawei機と同様、本機にも、OPPO製のプリインストールアプリが大量にインストールされており、ほとんどは消せません。
アルバム、音楽再生など、もちろん便利なツールとして入れてあるのですが、プレーンなアンドロイドに近い方が好みという方はストレスでしょう。
そもそもOPPOのスマートフォンは、OSがColor OSという、Androidをベースにした独自OSになっています。
本機も、Android9をベースにしたColorOS 6です。
Androidとの違いは、操作性などを相当程度iOSに似せている点です。
アプリドロワーではなくホーム上に全アプリのアイコンが出たり(設定で変えられます)、スワイプによる画面操作など、iOSそっくりの見た目や挙動です。
Android用アプリは使えます。
結論:非常に高いコスパと総合力
以上、いま爆売れしているOPPO Reno Aの良い点、悪い点を見てきました。
気になる点はあるものの、「いろいろと余裕のスマホ」のコピーの通り、38,000円前後とは到底信じられないほどの総合力が高い一台に仕上がっています。
少なくとも、処理速度や画面の綺麗さ、写真の「盛り」、おサイフケータイ、防水など、普段使いでストレスに感じる制約は非常に少なくなっており、「ミドルレンジのSIMフリーもここまで来たか」と感慨深いです。
日本向けモデルということで、対応バンド帯についても、MVNOの格安SIMで運用するのにまったく問題ありません。
いずれにせよ満足度は非常に高い一台であることは間違いありません。
MVNOでも、Amazonでも、↓のようにいずれも約38,000円で販売されていますので、気になる方はぜひチェックしてみてください。
おわり
デイリーガジェットYouTubeチャンネル!(”ほぼ”毎日更新中!)
デイリーガジェットでは、UMPC(超小型PC)、スマホ、タブレット、レトロPCをはじめとして、商品のレビューやインタビューの動画を、YouTubeに”ほぼ”毎日公開しています。
一見怪しいですが実は心優しい、デイリーガジェット動画部のケン氏がゆるい感じにレポートしています。
↑デイリーガジェット動画部のケン
ぜひ↓からチャンネル登録をお願いします!