マイクロソフトはかつて2014年に、コンピューター歴史博物館を通じて、MS-DOS 1.25と2.0のソースコードを公開し、2018年にはそれをGitHubでも公開しました。
MS-DOS 1.25は1983年5月9日、2.0は1983年8月3日に開発されたもので、いずれも8086のアセンブリコード(.ASMファイル)で構成されています。
1.25はソースファイルが7個に対し、2.0は100個になっているので、かなりの進化が見られます。
ソースを眺めていると、「ほほう、これがDOSの中身か」と感慨深いです。
さて、今回はDOSに続き、MicrosoftのBASIC言語(IBM PC/XT用に移植したGW-BASIC)のインタープリタもソースが公開されました!
こちらは1983年2月10日に開発された、8088用のアセンブリ言語のコードです。
目的は同じく歴史的な遺産として、また教育目的としてのオープンソース化で、そして同じくPull Requestはお断りしたいようです。
1983年2月、みなさんは生まれていましたか?
生まれていた方は、何をされていましたか?
こちらのGitHub公開をマイクロソフト開発公式ブログ「Windows Command Line」でリリースした同社のエンジニアは、当時を振り返って下記のようなエピソードを紹介しています。
- Men At Workの「Down Under」がアメリカとイギリスのチャート1位に
- ダスティン・ホフマンがコメディ映画「トッツィー」主演
- 「スター・ウォーズ エピソードVI ジェダイの帰還」と「ウォー・ゲーム」公開
- エミリー・ブラント、ケイト・マーラ、ジョナ・ヒル、クリス・ヘムズワース、ヘンリー・カヴィルが生まれた
- ロナルド・レーガンがアメリカ大統領に、マーガレット・サッチャーがイギリス首相に就任
- Bjarne StroustrupがC++言語の最初のバージョンを開発中
- TCP/IPを組み込んだARPANETを開発中(インターネットでTCP/IPが標準化したきっかけ)
- AT&TがUNIX System V R1をリリース
- BSD 4.2がリリース
- 1MHzの6502を搭載したApple IIeが1,395ドルで発売
- GUI搭載の初の小売向けパソコン「Apple Lisa」発売
- マイクロソフトがMS-DOS 2.0と、GW-BASICをリリース
インターネットやパソコンにとっては、今に至るとても重要なことが立て続けに起こっていますね。
特にC++、TCP/IPあたりは進化の本質的なポイントとなっています。
レーガンやサッチャーが誕生というのも、政治経済的にはとても重要ですよね。
というわけで、こんな時代にビルゲイツやポールアレン筆頭にマイクロソフトの人たちが一生懸命開発していたDOSやBASICのソースコードを、ぜひ見てみてください。
綺麗なコードですよ。(公開用に綺麗にしたのかもしれませんが・・・・・・)
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