FILCO Majestouch Stingrayというキーボードをご存じでしょうか?
生産性爆上がりの高級キーボードなのですが(高級とはいえ1万5千円くらいで買えます)、ダイヤテック株式会社がFILCOブランドで出しているMajestouchシリーズのうち、低背(Low Profile)と呼ばれるストロークが浅いスイッチを採用したシリーズです。
ストロークが浅いので、軽い力でスッとキーが入ります。
それでいて、ただ浅いだけのキーボードのように誤タイプしやすいということもなく、使ってみると分かりますが、そこは絶妙な設計になっています。
キーボードはこだわると深い世界だと思いますが、そこまで深く考えずとも、シンプルにとても使いやすいキーボードです。
特に今回ご紹介するMajestouch Stingrayに関しては、文字入力はもちろん、ゲーミングキーボードとしても十二分に通じるスペックですので、お仕事用にもゲーム用にも、快適に精度アップできます。タイピングをよくする方ですと、生産性アップを実感できます。ゲームですと、特にFPSなどでは、レッドブル2本分くらい動きが機敏になります。
今回レビューするMajestouch Stingrayですが、スイッチの違いで大まかに2種類あります。
いずれもストロークが浅い低背スイッチなのですが、一つが低背赤軸(Low Profile Red)、もう一つが低背銀軸(Low Profile Speed)というもの。
簡単に言うと、銀軸の方は低背赤軸よりもアクチュエーションポイントが浅く、より俊敏な感じにタイピングできます。
これは比較しなきゃ!ということで、2つお借りしたので比較します。↓
商品は、いずれもコチラの公式ページで販売されています。また、赤軸はアマゾンやヤフーでも販売中です。↓
低背赤軸の方は、テンキーがあるものとないもの、配列が日本語か英語、かなありなし、印字面が前か上かで、下記の通り10種類あります。
価格は、テンキーありがいずれも税込16,786円、テンキーなしが税込15,074円です。
一方、さらにストロークが浅い銀軸の方は、同じく公式サイトのこちらのページで、オンライン限定で販売されています。10月22日に発売になったばかりの新製品です。
種類は、↓のようにテンキーありなし、印字面が上か前かで4種類。
テンキーありが税込16,786円、テンキーなしが税込15,074円です。
今回、低背赤軸の方はテンキーなしの日本語配列かなあり上面印字、銀軸の方は市販されていない英語配列のテンキーあり上面印字のものをお借りしました。
というわけで、まずは低背赤軸を、つづいて新製品の銀軸を見た後、両者比較したいと思います。
FILCO Majestouch Stingray
低背赤軸(CHERRY MX Low Profile Red)
はい、同梱物は下記の通り。本体、日本語マニュアル、キー取り外し機器、USB to PS/2アダプタ、替えキートップです。
ドイツCHERRY社のCHERRY MX Low Profile Red Switch(低背赤軸)採用で、キーピッチはもちろん19mm、ストロークは3.2mm、アクチュエーションポイント1.2mm、押下げ特性45gのリニアタイプスイッチを採用したメカニカルキーボードです。
対応OSはWindows XP SP2以降、接続はUSB 2.0、PS/2、Nキーロールオーバー(USBは6キー、PS/2はフルキー)対応、ケーブル長は1.5mです。
ゲームをする方は上記のスペックを見て感じると思いますが、これはゲーミングキーボードとしても十分通用するスペックになっています。
軸は透明ハウジングなので発光させることもできると思いますが、そうなると部品点数が増えて不良発生リスクが高まるということで、入力に特化してあえて光らせないとのこと。
つまり、光らないゲーミングキーボードです。
その代わり、耐久性や信頼性を取ったわけですね。ダークホース感あふれています。
見た目は↓のように一見オーソドックスなのですが、低背というだけあって、高さが違います。
↓のように、一般的なメカニカルキーボードよりも浅くなっており、これは実際に使ってみると想像以上に浅く感じます。日常使っているメカニカルキーボードよりも手首が楽で、普段は力を入れていたんだなあと感じました。
19mmキーピッチのため、サイズにはもちろん問題ありません。
背面には、傾斜調整脚がついています。
重量は実測で約901g。
付属の器具でキートップを外すと、低背赤軸のお目見えです。
打鍵感については、後ほど銀軸と比較する形でご説明します。
FILCO Majestouch Stingray
低背銀軸(CHERRY MX Low Profile Speed)
続いては、10月22日に発売になった低背銀軸の「FILCO Majestouch Stingray CHERRY MX Low Profile Speed」です。
コチラはテンキー付き英語配列モデルのサンプル品をお借りしています。(市販されているものは日本語配列のみです)
独CHERRY社のCHERRY MX Low Profile Speed Switch搭載。ストロークが3.2mm、押下げ特性45gまでは低背赤軸と同じですが、アクチュエーションポイントが1.2mmから1.0mmに浅くなっています。
0.2mmの違いですが、実際にタイピングしてみると明確な差を実感できます。
低背赤軸 vs 低背銀軸
さて、それではさっそく打鍵感の違いを見ていきます。
スイッチ以外、外観形状は↓のように変わりません。
まず赤軸の方ですが、銀軸と比べると、小さな軽石をシュッシュッと押し込んでいるようなこもった音で、押下に少しだけ力を入れる感じです。音はこちらの方が静かで、1タイプごとを確実に入力している印象。
赤軸の方でも十分に軽かったタイピングが、銀軸の方はさらに軽快になります。特に、俊敏な動きが要求されるFPSなどでは、より疲れにくく機敏なキー操作が可能になると思います。青軸や茶軸よりは静音ですが、低背赤軸よりは若干タイプ音がします。
文字入力にあたっては、赤軸の方は「1文字ずつ確実に」、銀軸の方は「流れるような」タイピングができる印象です。
軽く滑らかなキータッチで素早く入力し、タイプ音も抑えるというのが赤軸の特徴だと思います。
銀軸は、赤軸の”軽く滑らかなキータッチで素早く入力”の部分をさらに突き詰めたような打鍵感です。一方で音は赤軸の方が静かです。
それでいて、いずれも、ただストロークが浅いだけのキーボードにありがちな誤入力しやすいこともなく、意図した1キーずつをちゃんと拾ってくれます。
また、いずれも一般的なメカニカルキーボードよりも背が低いので、打鍵感だけでなく手のポジションという観点でも力まず疲れにくくなっています。
現在こだわり抜いている人には壁がある
一方、現在使っているメカニカルキーボードが、すでに打鍵感やポジショニングを含めてベストなものにこだわった結果だという方は、少し注意が必要です。
キーボード全体の背が低いために、指を伸ばす距離が若干手前にシフトしたように感じるためです。
端のキー、手前のキーなどでその印象は強く、一番感じたのはスペースです。「お!こんな手前におったんかお前!」ってなります。
そのため、そういったユーザーにとっては、慣れの期間が必要になります。
以上、FILCO Majestouch Stingrayの低背赤軸・銀軸比較レビューでした。
特徴あるキーボードなので、はじめは若干の慣れが必要になりますが、そもそも不利な方に傾ける慣れではありません。
ゲームでもお仕事でも、気軽に使えて、俊敏になめらかに正確なキー入力したい方にとって、1万5千円払う価値は十分にある商品だと思います。
商品は、いずれもコチラの公式ページで販売されています。また、赤軸はアマゾンやヤフーでも販売中です。↓
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