今回は、Androidタブレットとキーボード付きカバー、ものによってはペンもセットになった2-in-1の代表選手3機種を比較して、どれがいいのかを決めます。
ノートパソコンのようにもタブレットとしても使えるAndroid端末です。
昨今の格安Androidタブレットのスペック向上にともなって、このSurfaceライクな2-in-1も、日進月歩で完成度が高まり、コスパはうなぎ登りです。
5~7万円以上出せば、さらにハイスペックなGalaxy TabやiPadも買えますが、今回はすべて「2万円台で買えるもの」に限定しています。
これまでそれぞれ単体でレビューしてきましたが、現実的な選択肢になる3モデルを横並びで比較しました。
対象モデルは、↓の通りAlldocube X NeoとChuwi HiPad X、そしてVankyo MatrixPad P31です。
それではさっそく見ていきましょうー!
スペックと価格の比較表
まずは基本中の基本、スペックと価格を比較します。
下記の表で、赤字の項目は他モデルよりも優れているもの、太字の価格は最安値です。格安のCPUは無名なものが多いので、ベンチマークスコアを併記しています。
赤字:他よりも優れている項目
Chuwi HiPad X | Alldocube X Neo | Vankyo P31 | |
CPU | Helio P60 MT6771V | Snapdragon 660 | SC9863 |
ベンチマークスコア シングルコア |
274 | 332 | 156 |
ベンチマークスコア マルチコア |
1301 | 1488 | 838 |
RAM | 6GB | 4GB | 4GB |
ストレージ | 128GB | 64GB | 64GB |
画面サイズ | 10.1 | 10.5 | 10.1 |
解像度 | 1920×1200 | 2560×1600 | 1920×1200 |
バッテリー容量 | 7,000mAh | 8,000mAh | 6,000mAh |
OS | Android 10 | Android 9 | Android 10 |
重量(本体) | 568g | 486g | 506g |
重量(カバー込み) | 867g | 832g | 857g |
カメラ | 8MP / 5MP | 8MP / 5MP | 13MP / 5MP |
SIMカード | デュアルSIM | デュアルSIM | なし |
microSD | 対応 | 対応 | 対応 |
キーボードカバー | 別売り (セット販売あり) |
別売り (セット販売あり) |
セット |
ペン | 別売り (セット販売あり) |
なし | セット |
タッチパッド | あり | なし | あり |
キーボード配列 | 英語 | 英語 | 日本語 |
開閉検知 | なし | あり | あり |
価格 タブレットのみ |
20,984円 (Banggood) |
25,181円 (Banggood) |
なし |
価格 キーボード付 |
上記 + 5,068円 (Banggood) |
28,329円 (Banggood) |
なし |
価格 ペン・キーボード付 |
上記 + 2,832円 (Banggood) |
なし | 29,999円 (Amazon) |
スペックが一番高いのはAlldocube X Neoです。スナドラ660、有機ELのWQXGAディスプレイ、デュアルSIMにも対応しています。ただ、ペンはありません。
価格は、ペンとキーボードのフルセットで、Chuwi HiPad Xが28,884円、Alldocube X Neoが28,329円、Vankyo MatrixPad P31が29,999円です。ただしP31は現在3,000円OFFクーポン適用できますので、実質26,999円になります。(いずれも現在セール中のため、セール終了後はまた変わってきます)
では、一番ハイスペックなX Neoが一番いいのか?
ここから見ていきます。
キーボードとフットプリントの比較
キーボードを比較します。
Vankyo MatrixPad P31は、↓のように唯一日本語配列です(一部変則的ですが)。タッチパッドもついて良さそうなのですが、打鍵感という意味では、3モデルの中では一番チープなガチャガチャ感があります。打ちにくいというほどではありません。
つづいてはChuwi HiPad X。コチラもタッチパッド搭載です。英語配列ですが、打鍵感はこなれており、タッチパッドの感度も悪くありません。キーボードとしての完成度は一番高いでしょう。
Alldocube X Neoも打鍵感は良いのですが、唯一タッチパッド非搭載なのが残念ポイント。ストロークはHiPad Xよりも若干深めです。
フットプリントですが、↓のように並べると、Alldocube X Neoが一番広く、Chuwi HiPad XとVankyo MatrixPad P31がほぼ同じです。
理由は、ディスプレイサイズです。アスペクト比はいずれも16:10なのですが、他2モデルが10.1インチに対し、Alldocube X Neoだけ10.5インチと若干広くなっているためです。
さて、以上スペックと価格を踏まえて、それぞれNo.1を見ていきます。
手軽さを選ぶなら「Vankyo MatrixPad P31」
まず「手軽さ」であれば、Vankyo MatrixPad P31がNo.1です。
理由は2つ。
一つは、ペンとキーボードカバーがセットになっていることです。他の2モデルは、別売りだったり、X Neoはペンが無かったりします。
二つ目は、アマゾンで買える事です。
他2モデルもアマゾンで買えますが、BanggoodやAliExpressなどの中華ECと比べるとかなり高くなっています。
その点、Vankyo MatrixPad P31は、中華ECでそもそも売られていません。
日本語キーボードを搭載していることからも分かるように、日本での販売に注力しています。(Vankyoは中国メーカーで、アメリカや欧州でも各国のアマゾンで積極展開しています。越境ECでの一括展開ではなく、ローカライズで差別化しているということですね)
また、スペックは他に見劣りしますが、頻繁に値引きが入ります。
記事公開時点でも、↓で3,000円OFFクーポンがついていますので、税込26,999円です。ペンとキーボードセットの価格としては、3モデル中もっとも安いです。そういう意味でもお手軽度No.1といえるでしょう。
あと、背面カメラの画素数が一番高いです。(タブレットの背面カメラは、あまり使わないかもしれませんが)
詳細なレビューは↓をご覧ください。
コスパで選ぶなら「Chuwi HiPad X」
Chuwi HiPad Xは、スペックではAlldocube X Neoに劣る部分もありますが、6GB RAM、128GBストレージとメモリ周りはもっとも恵まれており、デュアルSIMに対応し、価格も手頃です。(本体:最安値20,984円、キーボードカバー:最安値5,068円、ペン:最安値2,832円)
筐体が高品質で、メタル外装のタブレット背面の作りは格安品とは思えないクオリティ。キーボードも打ちやすく、さすが2-in-1をたくさん作ってきたChuwiだけあって、製品としての完成度はかなり高いです。
スペックや品質対比での価格という意味で、コスパは一番高いでしょう。
ただ、開閉検知(カバーを開け閉めしたときに自動で画面がON/OFFになる機能)に対応していなかったり、スタンド機構の摩擦が弱く後ろに倒れやすかったり(個体差があるかもしれませんが)といった難点があります。
詳細なレビューは↓にあります。
スペックで選ぶなら「Alldocube X Neo」
スペックが一番いいものを選ぶならAlldocube X Neoでしょう。
3モデルで唯一Snapdragonを搭載しており、ベンチマークスコアも一番高いです。
ディスプレイは有機ELで、WQXGAと解像度もNo.1。HiPad Xと同じくデュアルSIM対応で、バッテリー容量も8,000mAhと最大です。
ただし、価格が一番高いです。タブレット単体で最安値が25,181円、キーボードカバー付きだと28,329円です。
また、唯一タッチパッド非搭載、純正ペン非対応、Androidバージョンが9というのも難点です。
とはいえ、重量は一番軽いですし、スペック重視派には最も魅力的でしょう。
詳細レビューは↓をご覧ください。
以上が、「2万円台で買えるAndroid 2-in-1」の比較で、それぞれ重視点によるNo.1をご紹介しました。
ただ、実はダークホース的な刺客がいます。
それが、次に紹介する「Lenovo Chromebook Ideapad Duet」です。
セールが入っていれば完成度はピカイチ!
「Lenovo Chromebook IdeaPad Duet」
こちらは、AndroidではなくChromeOS。しかも通常税込40,000円ほどする商品なので、そもそも上記3モデルとは立ち位置が異なります。
ただし……
現在、↓のアマゾンで9,900円OFFというすごいクーポンが配布中のため、差し引き税込29,900円になります。ということで「2万円台」という条件をクリアしてきました笑
もちろんこれはかなりの特価で期間限定です。
ChromeOSでは、(すべてではありませんが)Androidアプリが問題なく動作します。
↓でレビューしましたが、ChromeOSはそもそもがPC用のOSということで、キーボード操作の一体感は上記3モデルと比べると群を抜いています。
Androidはそもそもがスマホ用のOSです。昨今はiOSもAndroidもキーボードによく対応してきましたが、とはいえ、ふとした瞬間に「後付け感」のような違和感を感じることがあります。
その点、PC用OSであるChromeOSは、キーボード操作がPCそのものです。
スペックは下記のようにX Neoに劣る部分もありますが、タッチパッド付きキーボードによる使い勝手はピカイチです。
- OS:Chrome OS™
- プロセッサー:MediaTek Helio P60T プロセッサー
- RAM:4GB LPDDR4X
- ストレージ:64GB eMMC
- ディスプレイ:10.1型 WUXGA IPS液晶(1920×1200ドット)、10点マルチタッチ対応
- インターフェース:USB 2.0 Type-C(DisplayPort出力機能付き、DC-in機能付き)
- カメラ: 前面:200万画素 FF、背面:800万画素 AF
- バッテリー駆動時間:約10時間
- 本体寸法:約 239.8×159.8×7.35mm
- 質量(本体のみ):約 450g
- 重量(ケース込):約920g
レノボの在庫圧縮セールによって、図らずも「2万円台2-in-1」として同じ土俵に乗ってしまいました笑
セール終了後は4万円に戻るので、また「別ポジションの商品」になります。
文字入力をする人は検討してみては
以上、2万円台のAndroid 2-in-1比較でした。
Androidなので、手に持ってタッチ操作をするタブレットとして使うのがUIとして一番しっくりくるようにはなっています。
ただ、昨今はモバイル用アプリの機能もかなり向上しており、長文入力などもAndroidで行いたいニーズは高まっているでしょう。
普段はタッチ操作で気軽に、でも文字入力もしたい、という方、
ペンで手書き入力をしたい、という方、
ライトなサブ機用に、安くて軽量なノートPCが欲しい、という方
などは、検討してみてはいかがでしょうか!
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