トラックボールマウス頂上決戦!MX ERGO vs Kensington Pro Fit【時代はトラックボール】

遅ればせながら、トラックボールマウスの信者になりました。

ご存じ親指で球体を転がしてカーソルを動かすタイプのポインティングデバイスです。

これ、最高としか言いようがありません!

マウスやタッチパッドは全部使わなくなりました。生産性がリアルに1.2倍くらいになります。管理職への出世も近づくかもしれません!近づかないかもしれません。

今回は、そんなトラックボールマウスの鉄板ともいえる「Logicool MX ERGO MXTB1s」と、MX ERGOに対抗するべくケンジントンが投入した「Kensington Pro Fit Ergo Vertical ワイヤレストラックボール」(長い)を比較レビューして、どちらが優れているかをお伝えしたいと思います。

両方の機種を半年間、毎日仕事で使い倒しました。ちょっと汚れぎみな写真になっている部分があるのはそのためです。ご容赦下さい。

MX ERGOは、↓のように11,000円ほどで販売されています。

Kensingtonの方も、↓のように11,000円ほど。ほぼ同じ価格帯です。

両モデルは、トラックボールマウスの高価格帯商品として、比較検討にあがることが多いと思います。

トラックボールマウスは何が良いのか?

トラックボールは、マウスやタッチパッドと比べて比較的マイナーですが、愛用者からは「もうこれ以外には考えられない」というコメントが多数上がり続ける、魔性のアイテムです。

15年ほど気になり続けていたのですが、なんとなくマウスやタッチパッドでお茶を濁していたのですが、意を決して半年ほど前にトラックボールマウスを買いました。

使い始めて10日ほどは違和感を感じるのですが、それを過ぎると、まさに「これ以外には考えられない」ほどに使い勝手が良くなります。

理由は、カーソル移動の快適さです。この一点に尽きます。

通常、マウスやタッチパッドですと、カーソルを動かす分だけ手を動かす必要がありますよね。

トラックボールの場合は、加速を利用します。親指の腹で、ビューンとボールを回してカーソルを大きく高速に移動できます。

▼MX ERGO

▼Kensington

また、細かい移動についても、今度は親指の繊細な動きによって、ピッタリ目的の箇所まで持って行くことができます。

しかもカーソル移動のために腕を動かす必要がなく、手のポジションは固定したまま、親指だけで自由自在に動かせるのです。

大きな移動も細かい移動も、どちらも快適なんですよ。

「使えば分かる。慣れれば分かる」という世界なのですが、これに慣れると普通のマウスやタッチパッドは面倒に感じるようになります。

また、現在の私は幸い無縁ですが、腱鞘炎に悩んでいる方にもトラックボールマウスのファンが多いようです。

各モデルざっくり紹介①:MX ERGO

では、トラックボールマウスの人気商品である2機種について比較していきましょう。

まずはそれぞれの機種について、ざっくりとご紹介。

MX ERGOからですが、外観は↓の通り。8ボタン式です。接続はBluetoothまたは同梱のUnifyingレシーバーと呼ばれるUSBドングル。1/2と書かれた場所のボタンで接続先を切り替えられます。

ホイールは柔らかなカチッカチッのティルトで、スクロールは滑らか。水平スクロールとミドルクリックにももちろん対応。

左ボタンの隣に並ぶ2つのボタンは、進む・戻るほかアプリごとに挙動を設定できます。

ボールの向こう側に見えるボタンは、DPI切り替えスイッチです。カーソル移動速度を切り替えられます。

充電はmicro USB。これが唯一の欠点です。バッテリー駆動で、毎日使っても何ヶ月も持ちます。

底面にはボールを取り外すための穴のほか、金属板がマグネット装着できるようになっています。

これは何が良いかというと、傾斜を変えられます。↓は傾斜20度。

↓は傾斜0度です。私は20度が使いやすいです。

ボールを取り外すと↓の通り。お掃除をしたり、ボールを好みで入れ替えたりできます。

重量は実測で約262gでした。トラックボールマウスは据え置いて使うものなので、重い方がむしろ良かったりします。

各モデルざっくり紹介②:Kensington

続いてはケンジントンです。王者MX ERGOを打倒するべく、セキュリティアイテムで有名な周辺機器メーカーである同社が投入した新しいモデル。

こちらもUSBドングルもしくはBluetoothで接続。ボール下の3つのボタンで切り替えます。

本機最大の特徴は↓のように、横転したクルマのようなギャグ的な角度。なんと60度です。

ギャグかと思うのですが、実際に使ってみるとかなり自然な手の位置でマウスを握れます。

マウスの上から手をかぶせるというよりは、マウスを横から握りしめるようなイメージ。いずれにせよエルゴノミクスに基づいているとのことで、ホールド感は抜群です。

ホイールは、MX ERGOと比べてかなり固めのティルト。慣性スクロールというよりも、カリカリと動かしていくイメージ。水平スクロールとホイールボタンにも対応。

個人的に残念なのは電池駆動である点。単3乾電池2本です。

また、DPIは3段階切り替えですが、切り替えボタンは底面にあります。それもイマイチ。

良い点は、トラックボールを取り出しやすい点。底面の丸い大きめなボタンを押すと、バコッと出てきます。MX ERGOは細いペンなどで押し出す必要があるので、メンテはこちらの方がやりやすいです。

重量は、電池を入れて実測で約200gでした。

半年間毎日使った結論:MX ERGOの勝ち

結論から書きますが、MX ERGOの方が優れています。

もちろん好みはあると思いますが、私は断然MX ERGOでした。

最大の理由はトラックボールの回転の滑らかさです。

Kensingtonの方は、結構な頻度でボールに引っかかりを感じます。掃除をしても同じ。私の手が汚いのかと思って、しばらく手がキレイなスタッフに使ってもらったのですが、全く同じ感想でした。

ボールを取り外しやすいのは良いのですが、そもそもボールの使い勝手が悪いというのはいただけません。特に細かいカーソル移動にストレスを感じる局面が少なからずありました。

対してMX ERGOの方は、最初から最後まで、どれだけ使ってもボールは滑らかにスイスイ回ってくれて大変快適。

MX ERGOはUSB Type-Cでなくmicro USBなのがダメな点ですが、バッテリー駆動です。対してKensingtonは乾電池。この点も、比較したらMX ERGOの方が良いです。

また、スクロールの滑らかさもMX ERGOに軍配が上がります。Kensingtonはティルトが強すぎて、特に長いドキュメントやウェブページをザーッとスクロールするような時にストレスを感じます。

Kensingtonの60度傾斜フィット感は確かに素晴らしいのですが、MX ERGOもフィット感は同じくらいに素晴らしく、比較をしたらMX ERGOでした。

というわけで、現在はMX ERGOが無くなったら心底動揺するくらいには、トラックボールマウス信者になりました。

はじめの10日を過ぎれば、大変快適なPCライフが待っています。

非常にオススメですよ!

MX ERGOこと「Logicool MX ERGO MXTB1s」は、↓で11,000円ほどで販売されています。

Kensingtonの「Kensington Pro Fit Ergo Vertical ワイヤレストラックボール」も、↓で11,000円ほど。ほぼ同じ価格帯です。

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