ArgonからRaspberry Pi CM5搭載のモジュール式ノートPC「Argon ONE UP」を発表!14型IPSディスプレイとM.2スロット搭載で高い拡張性

Raspberry Piの可能性をノートPCに拡張。Argon ONE UPは、SoCやストレージ、無線モジュールまでも交換可能なユニークなラップトップとして開発中です。Kickstarterでのクラウドファンディングが近日開始予定です。

Raspberry Pi CM5搭載、拡張性に優れたモジュール式ノートPC

Raspberry Pi向けアクセサリーで知られるArgonが、初のノートPC製品「Argon ONE UP」を発表しました。本製品は、Raspberry Pi 5のCompute Module(CM5)をプロセッサとして採用することで、一般的なノートPCでは実現できない高度なカスタマイズ性と拡張性を備えているのが特徴です。

Argon ONE UPは、Kickstarterでの先行予約受付を近日開始予定で、専用のプレビューサイトも公開されています。正式な価格やバッテリー駆動時間については、現時点ではまだ明らかにされていません。

カスタマイズ自由度の高いハードウェア設計

Argon ONE UP最大の特徴は、ユーザーがプロセッサ(SoC)やメモリ、ストレージ、無線通信モジュールなどを自由に選択・交換できることです。これは、Raspberry Pi CM5を中心とした設計によって実現されています。

CM5には、以下のような仕様バリエーションがあります:

  • プロセッサ:Broadcom BCM2712(ARM Cortex-A76 クアッドコア)

  • メモリ:2GB〜16GB LPDDR4X-4267

  • ストレージ:最大64GBのeMMC

  • 無線:Wi-Fi 5 / Bluetooth 5.0(モデルにより異なる)

また、将来的に同じフォームファクタの他社製コンピュートモジュールや、新世代のRaspberry Piモジュールが登場すれば、それらに載せ替えることも想定されています。

本体には、14インチの1920×1200ドットIPSディスプレイを搭載し、バックライト付きキーボードとマルチタッチ対応トラックパッドも備えています。さらに以下のような豊富なポート群も装備されています:

  • USB 3.1 Gen1 Type-A ×2

  • USB 2.0 Type-A ×1

  • USB 2.0 Type-C ×2(データ転送用)

  • USB Type-C(充電専用)×1

  • HDMI(4K/60Hz出力対応)×1

  • microSDカードリーダー ×1

  • 3.5mmオーディオジャック ×1

また、M.2 2280スロット(PCIe 2.0 x1)を搭載しており、ストレージの拡張も容易です。コンピュートモジュールとM.2 SSDは、底面パネルを開けることで簡単にアクセスできます。

さらに、Raspberry PiのGPIO(40ピン)に対応した外付けモジュールも用意されており、USB Type-C経由で接続できます。これにより、プロトタイプ開発や電子工作用途にも対応可能です。GPIOモジュールには専用の電源ボタンがあり、使用しないときには電源供給を停止できます。

Behind the Build: Prototyping the Argon ONE UP 🔧

アルミ筐体採用の軽量設計、実験的な用途にも期待

Argon ONE UPの本体サイズは265 × 233 × 26.3mm、重量は約1.3kgと、やや厚みのある設計ですが、アルミニウム合金製の筐体により十分に持ち運び可能な軽量ノートとなっています。ディスプレイ上部には1080pのWebカメラを搭載し、ステレオスピーカーも内蔵しています。

日本での発売予定は?

2025年7月時点では、Argon ONE UPの日本国内での販売や発送対応については未定です。ただし、Kickstarter経由での国際配送がある場合、日本からも入手できる可能性があります。今後のキャンペーン詳細発表を待ちましょう。