昨今のスマホは、前面のベゼル(額縁)をとにかく狭くして全面ディスプレイにしようと進化を続けています。
全面ディスプレイ化の最後の障壁が、フロントカメラです。
フロントカメラの制約がある中で、AppleがiPhoneXで、ノッチを導入しました。
ノッチはデザインに賛否両論ありますが、狭額縁化に一つの変化をもたらしたのは事実です。
このノッチがどんどん小さくなっていき、ウォータードロップ(水滴)型やティアドロップ(しずく)型に進化しました。
そして、Galaxy S10+で、パンチホール型となり、フロントカメラ領域の極小化は一つの到達点を迎えました。
ただ、スマホメーカー各社は諦めませんでした。
パンチホールさえも消してしまいたいと、OppoはFindXで、フロントカメラがスライド式に出てくる機構を採用しました。
ASUSのZenfone6は、リアカメラが回転して前面にせり出してくる機構です。
ついに全面ディスプレイ化を実現したFind XやZenfon 6のチャレンジは賞賛に値するものですが、物理的機構に依存しているため、どうしても故障の不安があるという声も多いです。
そんな中、物理的機構に頼らず、本当の意味で完全ベゼルレスの全面ディスプレイ化を実現する技術を、Oppoとシャオミがほぼ同時に発表しました。
完全ノッチレスのフロントカメラ
これは、動画を観ていただくのが早いでしょう。
まずはOppoから。
For those seeking the perfect, notchless smartphone screen experience – prepare to be amazed. 📲
You are taking a very first look at our under-display selfie camera technology. RT! 🤯 pic.twitter.com/FrqB6RiJaY
— OPPO (@oppo) June 3, 2019
続いて、↓はシャオミのものです。
Check this out from our R&D team! @Xiaomi continues to innovate and we have some exciting tech up our sleeves. RT if you love under display camera! #xiaomi pic.twitter.com/4Rlzt9uRAd
— Alvin Tse (@atytse) June 3, 2019
上記の2動画を観ると分かる通り、ノッチもベゼルも無く、フロントカメラが見当たらないのに、セルフィー撮影ができています。
シャオミはこれを「Under-display Camera solution」と呼んでいます。
これにより、いかなる物理的機構に依存することもなく、正真正銘の「ベゼルレス全面ディスプレイ」が実現します。
説明によると、ディスプレイが透明になることで、光をディスプレイ越しに取り込んで撮影ができるという仕組みのようです。
また、ディスプレイをオフにすれば、あたかも何も存在していないかのようにカメラ部分は見えなくなります。
ついにベゼルレス化競争が終わる?
この技術を使ったカメラとディスプレイの量産に成功し、一般化すれば、ついにベゼルレス競争は終わりを迎えるでしょう。
同時に、ディスプレイサイズに対して、最小のレベルにまで本体を小型化することもできます。
スマートフォンもそうですが、本体小型化のメリットが大きいノートPCへの搭載も期待したいですね。
おわり