今回は、先週レノボから日本版が発売になった12.7インチAndroid 13タブレット「Lenovo Tab P12」を発売日に速攻で購入して使ってきたのでレビューします。
12.7インチで3k解像度という大型スクリーンに、Dimensity 7050搭載のミッドハイレンジ性能、7mmを切る薄型ボディながら5万円を切るという非常に魅力的な構成。
現在、レノボ公式ストアのこちらのページで、49,332円で販売中です。(税込・送料無料)
↓のように、原神を大画面で快適プレイできます。
というわけで、見ていきましょう!
スペックと同梱物・外観チェック
まず同梱物については、タブレット本体のほか、microSDスロットピン、USB-Cチャージャー、USB-Cケーブル、マニュアル類となっています。
チャージャーはコンパクトな20w。ただ、もちろん汎用USB-Cチャージャーで充電できます。
狭ベゼルな12.7インチ画面を持った本体は迫力あります。メタル外装の筐体は非常に薄く高級感あります。
画面は発色良く輝度も高いため、クリアで視認性高くなっています。
背面はレノボのタブレットおなじみのツートーン。いずれもメタルのユニボディです。カメラは一眼で、その他LenovoロゴパネルやDolby Atmosロゴがついています。
スペックを見ておきましょう。
SoCのDimensity 7050は、6nmでTDP 10w、Cortex-A78 x2とA55 x6のオクタコアで2023年5月に登場した新しい5Gモデム搭載チップです。(ただし本機はSIMスロットは搭載していません)
このほか、8GB LPDDR4x RAM、128GB UFS2.2ストレージ、12.7インチ(2944×1840)ディスプレイ、輝度は400ニト、リフレッシュレートは60Hz、リア13MPフロント8MPカメラ、10,200mAhバッテリー、Android 13という構成。カラーはストームグレーです。
生体認証は、顔と指紋。通信はWi-Fi6とBluetooth 5.1に対応しています。
スピーカーはDolby Atmos対応のJBL製クアッドで、高解像度ディスプレイと高いサウンドクオリティでコンテンツ消費やゲームプレイが捗ります。
1年間のメーカー保証がついています。
右側面には、2スピーカーとUSB2.0 Type-Cポート。
逆側面にも2スピーカーのほか、指紋認証兼用の電源ボタンと、microSDカードスロットがついています。
付属のピンで開けると↓の通り。
底面には、スマートコネクタと、スマートコネクタガイド穴。まだ日本では発売されていませんが、本機はLenovo Tab Pen Plusと「ThinkPadにインスパイアされた」タッチパッド付きキーボードがオプションで展開されることがグローバル向けリリースで明らかにされています。それをくっつけるためのコネクタです。
上部には、電源ボタンとマイク穴がついています。
本体は↓のように7mmを切る薄さです。
12.7インチもあるので、重量は実測で616gです。680gを超えるiPad Pro 12.9よりは軽いですが、400g台が一般的な10インチタブレットと比べると重いです。
ただ、本体の薄さと相まって、そこまでのズシリ感は感じません。むしろ本当に600g以上あるの?と思うほど。
むしろ、527gあった↓でレビューしたPixel Tabletの方が重く感じるほどです。
筐体の作りの丁寧さは、所有欲を満たされてテンションが上がりますよ。↓
iPad Airとのサイズ比較
さて、サイズ感のイメージを持ってもらうために、iPad Air(第4世代)と並べて見ましょう。
本当はiPad Pro 12.9と並べたかったのですが、あいにく持っていなかったので……。欲しいんですが。
↓のように、別物といった大きさです。
厚みはほぼ同じ。違いは1mm未満です。
ベンチマークスコア
ベンチマークスコアを見ておきます。
Geekbench 6のCPUスコアは、シングルコアが954、マルチコアが2,353でした。
これがどの程度かというと、比較のために手元にあったデバイスのスコアが下記の通りです。
- Snapdragon 695 5G(dtab Compact d-52C):882/1966
- Dimensity 7050(本機):954/2353
- Google Tensor G2(Pixel 7 Pro):1341/3044
- Snapdragon 8+ Gen 1(Zenfone 9):1809/4559
- Snapdragon 8 Gen 2(Xperia 1 V):2023/5235
なので、スナドラ8 Gen2のざっくり半分くらい(Xperia 1 V爆速ですね!)、スナドラでいえば600系より上、700系くらいの性能です。
なお、GPUスコアはそれぞれ下記の通りでした。
- Snapdragon 695 5G(dtab Compact d-52C):1346
- Dimensity 7050(本機):2335
- Google Tensor G2(Pixel 7 Pro):4464
- Snapdragon 8+ Gen 1(Zenfone 9):6136
- Snapdragon 8 Gen 2(Xperia 1 V):7138
ハイエンドとはいえませんが、ゲームも含めほとんどの用途で十分快適に使える性能。
ストレージ読み書きは下記の通りです。
使い勝手検証 – 画面分割が結構便利
さて、ここからは色々な側面から使い勝手を見ていきます。
まず大画面で性能も高めなので、ブラウジングは滑らかで快適です。
↓のようにChromeをPCライクに使えます。
タブレットでの画面表示が色々改善されているAndroid 13搭載なので、設定画面も2ペインで見やすくなっています。↓
大画面でプレイする原神も快適。
YouTubeは、16:9コンテンツの場合は上下に黒帯入ります。
ただし、Twitter(今は”X”)のように、タブレットに最適化されていないアプリも依然として多くあります。
デフォルトのテーマは↓のようになっています。
本機は大画面が特徴の一つということで、One Visionというマルチウィンドウ機能が便利です。
画面分割は、最大4アプリ表示ができます。
具体的なやり方ですが、常に画面上部中央に●ポチ3つのボタンが表示されていて、それをタップすると↓のように「全画面」「フローティングウィンドウ」「分割画面」「最小化」の4つを選択可能。
このうち、「フローティングウィンドウ」と「分割画面」が、画面を分割するオプション。iPad OSでいえば、それぞれ「Slide Over」と「Split View」です。
まずは「分割画面」から。これを選ぶと、アクティブなアプリが左半分に寄り、右側に表示するアプリを選択できます。
分割の比率は、↓に変更も可能。
「フローティングウィンドウ」の場合は、↓のように可動ウィンドウで別アプリを表示できます。
分割画面とフローティングウィンドウは、切り替えも可能です。
これ自体は本機の大画面を便利に活用できる良い機能なのですが、非対応アプリも少なくありません。
有名どころでは、YouTubeや設定アプリは非対応でした。特にGoogle謹製のYouTubeアプリが非対応なのはドン引きです。YouTubeこそ全てに優先して真っ先に対応させてほしいです。
さらにYouTube Musicは対応しているというのも謎です。ここはGoogleに頑張ってほしいところ。
電子書籍
タブレットといえば電子書籍、という方も多いでしょう。
本機はそれなりに重さがあるので、寝転んで片手で電子書籍を読み続けると手が疲れてしまいますが、電子書籍の表示は広く快適です。
まず活字本は↓の通り。1ページ表示ですと、老眼でも余裕の大きさです。
横向きにすると↓のように見開き表示です。これでも読みやすいです。素晴らしい。
マンガは↓の通り。ちなみにこれは「監獄学園」(プリズンスクール)という世界最高級に面白いマンガです。声を出して笑いが止まりません。読んだことがない男の子は必ず読んでください。
マンガの場合は、↓の見開きが良いでしょう。
というわけで、電子書籍は横向きにして両手で持って見開きで読むというのが良いです。雑誌の場合は、1ページ表示も良いでしょう。
音は綺麗!カメラも悪くない
タブレットのカメラに期待する人は少ないかもしれませんが、本機のカメラは5万円以下タブレットにしては悪くありません。
↓が本機で撮影した、中国から送られてきた謎のパンダで、
↓が同じパンダをPixel 7 Proで撮影したもの。
むしろ本機の方が明るく撮れています。
サウンドクオリティはDolby Atmos対応のJBLクアッドスピーカーということで抜群です。
周辺機器の展開早くして!
以上、「Lenovo Tab P12」を色々見てきました。
ハイエンド機の性能はありませんが、使っていてもゲームに動画視聴にウェブ閲覧にと、まったくストレスなく快適に使えます。
また、画面分割をはじめとしたタブレットならではな使い方も、Android 13になってからは充実してきました。
iPad Pro 12.9のような大画面タブレットが欲しいけど、インフレとはいえ最低価格17万円はちょっとやりすぎだろアップルという方にはピッタリです。
本機を使っていると、やはりタッチパッド付きキーボードで仕事がしたくなります。
レノボが投入を明言しているLenovo Tab Pen Plusと、「ThinkPadにインスパイアされた」タッチパッド付きキーボードを早く発売してほしいです。
それらが揃うと、本機の価値がさらに高まるでしょう。
いずれにせよ5万円切りの価格は超越した品質・パフォーマンスであることは間違いありません。
オススメなので、大画面Androidタブレットが欲しい方は、ぜひチェックしてみてください!
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