UNISOC T820搭載5.5インチ有機EL画面2万円台Android携帯ゲーム機レビュー!【Anbernic RG556】

今回は、多数の携帯ゲーム機をリリースしているAnbernicの新機種「Anbernic RG556」の提供があったのでレビューします。

本機はUNISOC T820を搭載し、ディスプレイは5.5インチ有機EL、外装も高級感ある透明ボディで、廉価機とは一線を画す仕上がりとなっています。

後述するように、UNISOC T820はベンチマークスコアでみるとおおむね2019年のハイエンド機に搭載されていたSnapdragon 855と同じくらいの性能です。

それでいて価格は、Anbernic公式ストアのこちらのページで27,999円となっています。

Helio G99搭載のスマートフォンが2〜3万円、タブレットですと3〜4万円というのが相場。UNISOC T820はHelio G99よりも高性能ですので、これが載って2万円台というのはAndroid端末としても割安です。(ただしSIMには対応していません)

それでは、見ていきましょう!

外観とスペック

まずは同梱物から。↓のように本体のほか、液晶保護フィルムとマニュアル、USBケーブルが同梱されています。ACアダプタは非同梱です。

また、別売りになりますが、↓の純正ポーチも販売されています。(某ハイブランドのデザインに似ている気がしないでもありませんが笑)

↓のように本体がスッポリ入るほか、フタ側にはケーブルやチャージャーを入れるポケットもついています。

本体カラーはブラックとクリアブルーで、今回のレビュー品はクリアブルー。

手触りが非常に滑らかでチープさの無い、かなり印象的なケースとなっています。また、ジョイスティック部は発光します。

スペックを見ておきましょう。

SoCのUNISOC T820はCortex-A76@2.7GHz x1、A76@2.3GHz x3、A55@2.1GHz x4のオクタコアで、GPUはMali-G57 850MHz。

RAMは8GB LPDDR4x、ストレージは128GB UFS2.2です。

ディスプレイは5.48インチ(1920×1080)AMOLEDでタッチ対応、OSはAndroid 13でGoogle Playストア対応です。

バッテリーは5,500mAh、本体サイズは22.3x9x1.5cmとなっています。

通信はデュアルバンドWi-FiとBluetooth 5.0に対応。最大2TBのmicroSDカードスロットを搭載しています。

widevineはL3。搭載センサは、重力センサとジャイロスコープです。

全体的に、廉価Android端末としては恵まれたスペック構成となっています。

本体前面には、↓のように左右ジョイスティックと任天堂タイプのゲームパッド。右下はSTART/SELECTで、左下の2つのボタンは、左側がエミュレータープラットフォームであるRetroArch起動ボタンで、右側が戻る・ホームボタンとなっています。

本体背面には↓のようにファンとスピーカー穴が2つついています。

上部には、↓のように電源・音量ボタンとL1/L2/R1/R2ボタン。

底部には、↓のようにUSB Type-C、3.5mmイヤホンジャック、microSDカードスロットです。

microSDカードスロットは、↓のようにキャップでフタをするタイプ。

重量は実測で347gでした。おおむねスマホ2台分弱。ただ、特にそこまでのズシリ感は感じず、むしろ軽い印象。

実際の使い勝手

初期設定を終えた画面が↓の通り。

左にスワイプすると、↓のように著名なエミュレーターアプリが一通りプリインされています。

もう一度スワイプすると、↓のようにFOTAアップデート用のアプリやGoogle Playストアが入っています。

横画面利用が基本となります。タッチ操作のほか、ジョイスティックでスクロールしたり、カーソルキーでアイコン選択、Aボタンで起動、Bボタンで戻るなど、ゲームパッドを使った操作も快適です。

FullHDなので、YouTubeを表示すると黒帯もなく全画面で表示できます。↓

有機ELディスプレイで画面表示品質は高いです。サウンドも悪くありません。

左下の「R」ボタンを押すと、RetroArchのランチャーが起動します。ここから、各エミュレーターを起動できます。エミュレータープレイがメインの場合はこちらの方が便利でしょう。

文字入力は↓のようにフローティングでキーパッドが表示されます。

全体的にクセがなく、横画面ながらAndroid利用も特に不満はありません。

ベンチマークスコア

Geekbench 6スコアは、↓のようにCPUのシングルコアが871、マルチコアが2470です。

GPUスコアは2218でした。

これは、おおむね2019年ハイエンドチップセットであるSnapdragon 855と同等スコアとなっています。

参考までに、最近レビューした機種のシングルコア・マルチコアスコアは↓の通り。

  • UNISOC T606(Alldocube iPlay50 mini):379/1372
  • Snapdragon 680(Redmi Pad SE):419/1453
  • UNISOC T616(Headwolf FPad3):453/1545
  • Helio G99(Alldocube iPlay50 mini Pro):708/1867
  • Helio G99(Blackview A200 Pro):732/2049
  • Helio G99-Ultra(POCO M6 Pro):733/1977
  • UNISOC T820(Anbernic RG556):871/2470
  • Snapdragon 695 5G(dtab Compact d-52C):882/1966
  • Dimensity 7050(Lenovo Tab P12):954/2353
  • Dimensity 8020(Blackview BL9000):1111/3140
  • Snapdragon 870(Xiaomi Pad 6):1304/3289
  • Snapdragon 870(Lenovo Legion Y700):1306/3507
  • Google Tensor G2(Pixel 7 Pro):1341/3044
  • Apple A12 Biocnic(iPad mini5):1343/2973
  • Snapdragon 8+ Gen 1(Zenfone 9):1809/4559
  • Snapdragon 8 Gen 2(Xperia 1 V):2023/5235
  • Apple A15 Bionic(iPad mini6):2067/4894
  • Snapdragon 8 Gen 3(ROG PHONE 8):2280/7252

GPUスコアは下記の通り。

  • Snapdragon 680(Redmi Pad SE):346
  • UNISOC T606(Alldocube iPlay50 mini):448
  • UNISOC T616(Headwolf FPad3):506
  • Helio G99(Alldocube iPlay50 mini Pro):1272
  • Helio G99(Blackview A200 Pro):1305
  • Helio G99-Ultra(POCO M6 Pro):1305
  • Snapdragon 695 5G(dtab Compact d-52C):1346
  • UNISOC T820(Anbernic RG556):2218
  • Dimensity 7050(Lenovo Tab P12):2335
  • Snapdragon 870(Xiaomi Pad 6):3274
  • Snapdragon 870(Lenovo Legion Y700):3365
  • Dimensity 8020(Blackview BL9000):4328
  • Google Tensor G2(Pixel 7 Pro):4464
  • Snapdragon 8+ Gen 1(Zenfone 9):6136
  • Snapdragon 8 Gen 2(Xperia 1 V):7138
  • Apple A12 Bionic(iPad mini5):8,863
  • Snapdragon 8 Gen 3(ROG PHONE 8):14486
  • Apple A15 Bionic(iPad mini6):19373

ストレージ読み書き速度はUFS2.2なので↓の通り。廉価機の中では高速です。

ゲーム用のAndroid端末として優秀

最新のハイエンドチップセットを搭載したガチガチのゲーミングスマホは高額になりますが、エミュレーターや一般的なAndroidゲームをプレイするためなら、3Dゲーム含め特に不満無く快適プレイが可能なパフォーマンスです。

ファン音や発熱も気にならず、ディスプレイ表示品質は高くサウンドクオリティも悪くないので、動画やウェブ視聴も快適です。

ゲームパッド一体型で、USB Type-Cも外部映像出力可能なので、ゲーム用の廉価Android端末として優秀でしょう。

というわけで携帯Androidゲーム機をお探しの方は、ぜひチェックしてみてください!

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