ZTE系列のNubia Technologyが、2020年7月に国内に投入した新型5G対応ゲーミングスマートフォン「RedMagic 5」をレビューします。
5G対応というだけでなく、Snapdragon 865 5G、12GB RAM、リフレッシュレート144Hz、有機ELディスプレイ、さらには廃熱ファン搭載というモンスター級のスペックになっています。
それだけの盛り盛りスペックでありながら、価格は8GB RAM/128GBストレージモデルが629ドル(約67,000円)、12GB RAM/128GBモデルが649ドル(約69,000円)とかなりリーズナブル。
販売は、こちらのメーカー直販ページからとなります。
日本へは送料無料で発送してくれますよ。
ちなみに↓のようにアマゾンで販売されているものは、いずれも海外版(「RedMagic 5G」)です。
メーカー直販ページで販売されている日本向けモデルは技適取得済みとのことです。
それでは、その実力をさっそく見ていきましょう!
まずは開封&スペック確認
外箱は、アメコミ風の光沢あるデザインで、一見するとスマホのパッケージとは思えません。
同梱物は下記の通りです。RedMagic 5本体のほか、マニュアル、充電用USB Type-C to Cケーブル、電源アダプタ、SIMスロット用ピンです。
マニュアルは日本語にも対応しています。
付属のチャージャーは、USB Type-Cポートが付いたコンパクトなサイズです。
本体は55wのUSB PD急速充電対応というすごいスペックなのですが、付属のチャージャーは30wとなっています。55wのフルパワーで充電したい方は、別途その出力に対応したチャージャーを用意しましょう。
ただこの付属のアダプターでも十分高速に充電してくれます。
ケーブルとSIMピンは↓のようになっています。ケーブルは、両端がUSB Type-Cです。
そして本体がこちら。いかにもゲーミングなデザインです。背面はガラス、側面は金属製になっており、見た目だけでなく質感や持ち心地含め、高級感があります。
10万円以上クラスのスマホのような印象を持ちますが、これで6万円台というのは驚きです。
スペックは下記の通りです。
- CPU:Qualcomm Snapdragon 865 5G
- GPU:Adreno 650
- RAM:8GBもしくは12GB LPDDR5
- ストレージ:128GBもしくは256GB UFS3.0
- カメラ:リア64MP+8MP+2MP/フロント8MP
- 画面指紋認証:対応
- OS:Android 10.0
- バッテリー容量:4,500mAh
- 高速充電:最大55W USB PD
- ディスプレイ:6.65インチ(2340×1080)有機EL
- アスペクト比:19.5 : 9
- リフレッシュレート:最大144Hz
- タッチサンプリングレート:最大240Hz
- 輝度:最大600nits
- デュアル SIM:対応(nano SIM x2)
- 5G:SA+NSA対応
- バンド帯:
- 5G: NG周波数帯 n41/n78
- 2G+3G+4G:
- GSM 2/3/5/8
- WCDMA B1/2/4/5/8/19
- CDMA/EVDO BC0/BC1
- TD-LTE B34/B38/39/40/41
- FDD-LTE B1/B2/B3/B4/B5/B7/B8/B20/B12/B17/B18/B19/B26
- Wi-Fi:WiFi 6 2×2 MIMO
- Bluetooth:5.1
- GPS:対応
- NFC:対応
- HDMI:対応
- サイズ:168.56 x 78 x 9.75 mm
- 重量:218g
- 材質:金属(中枠)、ガラス(背面)
- カラー:Eclipse Black、Hot Rod Red
Snapdragon 865 5Gを頭脳として、非常にハイスペックな構成となっています。
また、ゲーミングスマートフォンらしい尖った特徴として、クーリングシステムが充実しています。
- ターボファンエア・ダクト範囲:4000mm²
- 空気容量:最大 30%
- CPUクーリング:最大18℃
- タイプ:セントリフューガル
- テスト寿命:30,000 時間
- 回転速度:15,000 RPM
- 冷却面積:自社比 56%増 (RedMagic 3Sとの比較)
- 材質:航空機用アルミニウム合金
- 重量:1g
- 高熱伝導銅箔、保冷剤、冷却グラファイトサーマルパッド
これは実際にゲームをするにあたっては強力で、後ほど見ていくように、ゲーミングに対して、お飾りではないベネフィットをもたらしてくれます。
左側面には、排気口、別売りのドック用ピン、ゲームブーストスイッチが付いています。赤いゲームブーストスイッチをONにした時の挙動は、まさに「ビーストモード」です。後ほど見ていきます。
別売りのドックは、メーカー公式ページで販売されています。
右側面には、吸気口、電源スイッチ、音量ボタン、そしてL/Rタッチボタンがついています。
スマホを横向きにしたときに、L/Rボタンとして機能するセンサが左右に付いているんです。
空気は、左側面から吸って、右側面から吐き出すんですね。
上部には、3.5mmイヤホンジャック搭載です。
底面には、nano SIMスロットとUSB Type-C、スピーカー穴がついています。画面上部にもスピーカー穴が空いているため、デュアルスピーカーで楽しめます。音質も○。
付属のピンでSIMスロットを開けると、↓のように出てきます。
はじめ「あれ?一枚しか入らないのか?」と思いましたが、実はこのSIMスロット、nano SIMがオモテとウラの両方に1枚ずつ入るようになっています。
もちろんデュアルSIM対応です。
本体重量は、実測で約215gでした。ファン搭載ということもあり、ハイエンド5Gスマホとしては重くなっています。
ちなみに背面のロゴとREDMAGICの文字はLED発光します。
カラーや発光の仕方、タイミングなどは設定画面で自由にいじれます。
起動してみましょう
電源スイッチを押すと、RedMagicとAndroidのロゴが表示されます。
はじめに言語選択画面が出てきますので、ここで日本語を選べば、あとは普通のAndroidスマホと同じ流れです。
ノッチが無い、狭ベゼルデザインですね。
パンチホールでもノッチでもないのは、ゲーミング用途にとっては良い特徴でしょう。
液晶保護フィルムが最初から貼られています。
本機は、画面指紋認証に対応しています。画面の指定位置(ロック中もぼんやり光っています)に触れれば、ロック解除してくれます。
APNについては、はじめから主要なところは入っています。mineo、IIJ、OCN、楽天のSIMで試しましたが、いずれも問題なく接続できました。
プリインアプリはとても少ないです。ゴチャゴチャとプリインが多いスマホが嫌いな方には、かなり嬉しい特徴です。↓
また、上部通知領域左側に、「90Hz」と表示されています。
もちろんこれはリフレッシュレートです。
60Hz/90Hz/144Hzを切り替えられます。144Hzにすれば、まさにヌルサクです。
CPU、RAM、ストレージ、Androidバージョンが確認できます。↓
一通りアップデートまで完了した段階で、ストレージは残り82%。ゲームをガンガン入れていきましょう。
メイン64MPのカメラも高性能です。レンズはSony IMX686、HI846、OV02A10で、120度広角まで対応します。
カメラアプリは、HDRやAIフォーカスに対応しています。↓
また、ホワイトバランスや露出をマニュアルでいじれるモードも搭載しています。↓
Xperia 1IIとの比較
人気の5Gスマホである、ソニーのフラッグシップモデル「Xperia1II」と筐体比較してみましょう。
まず本体サイズですが、↓のようにXperiaの方が細身になっています。全体のサイズ感はよく似ていますが、重さは本機のほうが重めです。
厚みについては、さすがに廃熱ファンがついている本機の方が、中心部が若干厚くなっています。
画面は↓のように、Xperia1IIが縦長です。
両モデルとも、ノッチやパンチホールはありません。
ベンチマークスコアをチェック
Geekbench 5のスコアを見てみましょう。
↓のように、シングルが905、マルチが3132と非常に高いです。
シングル905は、リファレンスの中で最高スコアで、Galaxy Note 10+よりも210も高くなっています。
マルチに関しても同様です。Huawei P30 Proが2367、Galaxy Note 10+が2504なので、ぶっちぎっています。
プロセッサ情報は、↓になります。
ゲーミングスマホの真価「ゲームブーストモード」
一番面白いのが、こちらのモードです。
本体左側面の↓の赤いスイッチをスライドさせると起動する、ブーストモードです。
カチッとスイッチを入れた瞬間、背面のロゴとREDMAGICの文字が赤く光ります。↓
そしてファンが回り始め、画面には↓のREDMAGICロゴが浮かび上がります。ファンが回り始めると、本体がかなり冷えます。
続いて、↓の専用モードに切り替わります。
このモード、ゲーミングのためのあらゆる設定ができるようになっています。
このモードに入ると、ゲーム中であっても、ファンやリフレッシュレート、通知ブロックや通信、クロック周波数の確認などができるメニューが、右端からのスワイプで出てくるようになります。
スクリーンレコーディングなども同様です。
このモードでのゲームは、快適そのものです。
たとえば最新のMMO RPGである「幻想神域2」で、すべてのエフェクトをONにし、解像度もフレームレートもすべて最高の設定にしてみます。
その状態でオンラインプレイをしても、一切のカクつきや遅延なく、最高品質のグラフィックスでプレイができます。↓
さらに、右側面左右両端に見えるL/Rセンサも使えるようになります。↓
↓のように、L/Rそれぞれをタップした時に、画面のどの場所のタップに対応させるかの設定をいつでも出すことが出来ます。
これにより、画面タップでなく、L/Rボタンのタップで、快適にゲームをプレイすることが出来ます。外部コントローラーがなくL/Rが使えるのは便利ですね。
気になった点
使っていて気になった点もいくつかあります。
まず一つ目が、重さです。
ファンがついたゲーミングスマホなので、ROG Phoneなども同様なのですが、普段軽めのスマホを持っていると、ズシリとした重さを感じると思います。
二つ目は、一部のメニューなどが英語表記のままということです。
リフレッシュレートや発光設定など、本機では通常のAndroidの設定よりもゲーミング関連の項目が多く増やされています。
それらの多くが日本語未対応になっています。
ソフトの部分なので今後アップデートで改善される可能性もありますし、英語なので分からないことはないと思うのですが、日本語対応が完全でない印象を受けます。
完成度高く高コスパな5G対応ゲーミングスマホ
以上、5G対応のゲーミングスマートフォン「RedMagic 5」レビューでした。
ハイエンドなスペック、144Hzのリフレッシュレート、廃熱ファン搭載、ゲームブーストモード、L/Rボタンなど、スマホゲームを快適にやりこむための便利機能や快適性能がてんこ盛りです。
これで6万円台というのは、フラッグシップスマホと考えても安いです。
価格は8GB RAM/128GBストレージモデルが629ドル(約67,000円)、12GB RAM/128GBモデルが649ドル(約69,000円)で、こちらのメーカー直販ページからとなります。
日本へは送料無料で発送してくれます。
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