2万円台のAlldocube iPlay50 mini Pro レビュー!Helio G99搭載で”普通に使える”8インチ片手タブ

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iPad miniサイズの8インチクラスAndroidタブレットで、”マトモ”なスペックの機種がこれまでありませんでした。

ほとんどは1万円ちょっとで格安機、低スペックでFullHD解像度のものも珍しいという惨状。

↓でレビューしたドコモのdtab Compact d-52CはSnapdragon 695 5G搭載ですが、7万円超えというあり得ないボッタクリ価格。

今回は、先日3月3日にドコモから発売になった8.4インチ小型Androidタブレット「dtab Compact d-52C」を購入したのでレ...

レノボのLegion Y700はグローバル向けに登場しておらず、あきらめかけていたところに、↓でレビューした「Alldocube iPlay50 mini」と「Headwolf FPad3」が登場しました。

これまで8インチのiPad miniサイズのAndroidタブレットは、マトモなスペックのものがありませんでした。 ですがここ1ヶ月ほ...

これらはUNISOC T606とT616で、依然としてロースペックながら、1万円台でそこそこ”普通”に使えるはじめての機種でした。

そしてここに来て、ついにHelio G99を搭載した、今回レビューする「Alldocube iPlay 50 Mini Pro」が登場。

ベンチマークスコアは後述しますが、Snapdragon 695 5G同等の処理性能すなわちミッドレンジのパフォーマンスを持ちました。

もちろんハイエンド機ほどとはいきませんが、一通りの用途をそこそこ快適にこなしてくれます。

というわけで出た瞬間に購入したので、さっそくレビューしていきたいと思います。

本機は現在、AliExpressのこちらのページもしくはBanggoodのこちらのページで、いずれも2万円ほどでセール中。

※追記:widevine L1でNetflix高画質再生にも対応したNFE版が登場しました。↓

下記でレビューを配信した8インチiPad miniサイズの格安Androidタブレット「Alldocube iPlay 50 mini Pr...

それでは、見ていきましょう!

(追記)レビュー動画も配信しました。↓

2万円の格安8インチ最強タブレット!Alldocube iPlay50 mini Pro レビュー

外観とスペック

まず同梱物ですが、本体のほかにUSBチャージャー、USBケーブル、SIMピン、有線イヤホン、USB Type-C to Aアダプタ、保護ケースとなっています。

このうち、イヤホンとケース、USBアダプタは初回特典的なアイテムなので、今後は付属しない可能性があります。

チャージャーは↓のようにUSB Type-A接続で10wです。

筐体は↓のように背面はアルミ。SIM対応なので、上下にiPadと同じくアンテナパーツがついています。筐体は薄くメタル製なので、けっこう高級感があります。

ちなみに「Alldocube iPlay50 mini」と並べたところが↓です。重量は本機が20gほど重いのですが、外装はまったく同じです。

まずはスペックを見ておきましょう。

SoCには、6nmでCortex-A76 x2とA55 x6のオクタコアであるMediaTek Helio G99を採用。GPUはMali-G57 MC2。廉価機の中では一番速い部類です。

ほか、8GB LPDDR4 RAM、256GB UFSストレージ、最大512GB microSDカードスロット、8.4インチ(1920×1200)IPSディスプレイ、リア13MPフロント5MPカメラ、5,000mAhバッテリーという構成。

商品説明ページではストレージ種類はeMMC5.1となっていましたが、実際に見るとUFSでした。後述するストレージ読み書き速度も高速です。

デュアルnano SIMによるモバイルデータ通信、GPS、18w急速充電に対応し、通信はWi-Fi5とBluetooth 5.2。ポート類はUSB2.0 Type-C、3.5mmイヤホンジャック、SIM/microSDスロットです。

対応バンド帯は、GSM:B2/3/5/8 WCDMA:B1/2/5/8 TDS: B34/39 FDD:B1/2/3/4/5/7/8/20/28AB TDD: B38/39/40/41となっています。

widevineはL3で、GPSは対応。センサ類は加速度センサのみで、ジャイロ等は搭載していません。

再び筐体を見ていきましょう。底面には↓のようにシングルスピーカー。デュアルスピーカーでないのが残念。

左側面には、3.5mmイヤホンジャックとnano SIM/microSDスロット。

上部に、充電用のUSB Type-Cポート。

右側面には電源ボタンと音量ボタンです。生体認証には対応していません。

重量は実測で308gでした。無印のiPlay 50 miniが290gだったので、18g重いです。が、8インチ機としてもタブレットとしても、依然として軽量です。

付属のケースも見ておきましょう。

よくあるスタンド・フリップ兼用タイプで、フリップ部には↓のようにALLDOCUBEロゴが刻印されています。

フリップは、↓のように後ろに回してスタンドになります。

純正品なので、もちろんサイズや穴の位置はぴったり。

ケースを入れると、重量は413gになりました。

ただケースのフリップにはマグネットがなく、蓋はぴったりは閉じません。また、ホールセンサも非搭載なので、閉めても画面は消えず、フリップを開けても画面は付きません。

実際の使い勝手

ディスプレイの表示品質は悪くありません。驚くほど鮮明だったり、輝度が高いわけではありませんが、特に不満なく綺麗に映っています。

デフォルトの表示サイズが大きめで、デイリーガジェットを開くと↓のようにスマホと同じ表示になります。

動画は、16:9のものは上下に黒帯が入ります。

↓のスクショを見ると、黒帯が分かりやすいと思います。

設定アプリは2ペインですが、やはり表示は大きめで不自然な改行が多く入ります。

表示スケールは開発者オプションでいじれますが、全体的に老眼に優しい表示サイズ感なので、iPlay miniのようなゴリゴリに最適化された8インチ機の画面を見慣れている人にとっては、少し表示が不自然に大きく感じるでしょう。

開発者オプションで、デフォルトの最小幅は318になっています。↓

これを450くらいにしたら、個人的には画面の情報量がキュッと詰まって良い感じです。

たとえばデイリーガジェットの表示も、318が↓なのに対し、

450ですと↓のように一覧性が増します。

設定画面も、↓のように一覧性が悪い状態から、

↓のように見やすく、使いやすくなります。

実際に使っていると感じることとして、本機はHelio G99でFullHD以上の解像度がありSIMにも対応していながら2万円という非常に高いコスパを持っていますが、この価格を実現するために省かれているものが多くあります。

見てきたとおりwidevine L3はなので(無印のiPlay50 miniはL1でした)、Disney+やNetflixなどの有料サブスク動画は高画質再生ができません。(YouTubeは問題なし)

また、スピーカーもシングルなので、音質はお世辞にも良いとは言えません。生体認証にも対応していません。センサ類も、ジャイロ含めてほとんど非搭載。

ただ、操作をしていてのサクサク感やアプリ更新のスピードなどで、やはりiPlay50 miniよりはワンランク上の処理性能を持っていることを実感できます。

ベンチマークスコア

つづいて、ベンチマークスコアを見ていきましょう。

Geekbench 6は、↓のようにシングルコアが708、マルチコアが1867です。

また、GPUスコアは1272。

これがどの程度かというと、直近でレビューしてきたモデルと比べると↓の位置です。(シングルコアスコアの昇順)

  • UNISOC T606(Alldocube iPlay50 mini):379/1372
  • UNISOC T616(Headwolf FPad3):453/1545
  • Helio G99(Alldocube iPlay50 mini Pro):708/1867
  • Helio G99(Blackview A200 Pro):732/2049
  • Snapdragon 695 5G(dtab Compact d-52C):882/1966
  • Dimensity 7050(Lenovo Tab P12):954/2353
  • Snapdragon 870(Xiaomi Pad 6):1304/3289
  • Snapdragon 870(Lenovo Legion Y700):1306/3507
  • Google Tensor G2(Pixel 7 Pro):1341/3044
  • Snapdragon 8+ Gen 1(Zenfone 9):1809/4559
  • Snapdragon 8 Gen 2(Xperia 1 V):2023/5235
  • iPad mini 6(A15 Bionic):2067/4894

GPUスコアは下記の通り。

  • UNISOC T606(Alldocube iPlay50 mini):448
  • UNISOC T616(Headwolf FPad3):506
  • Helio G99(Alldocube iPlay50 mini Pro):1272
  • Helio G99(Blackview A200 Pro):1305
  • Snapdragon 695 5G(dtab Compact d-52C):1346
  • Dimensity 7050(Lenovo Tab P12):2335
  • Snapdragon 870(Xiaomi Pad 6):3274
  • Snapdragon 870(Lenovo Legion Y700):3365
  • Google Tensor G2(Pixel 7 Pro):4464
  • Snapdragon 8+ Gen 1(Zenfone 9):6136
  • Snapdragon 8 Gen 2(Xperia 1 V):7138
  • iPad mini 6(A15 Bionic):19373

ほぼ、Snapdragon 695 5G同等のスコアであることが分かります。

また、ストレージはUFSということで、廉価機にありがちなeMMCよりも倍以上速くなっています。↓

以上から、原神も(画質は低ながら)ストレスなくプレイすることができます。ダウンロードスピードも無印iPlay50 miniよりだいぶ速いです。

ようやく ”普通に” 使える廉価8インチタブ

以上、「Alldocube iPlay 50 Mini Pro」を見てきました。

Helio G99・SIM対応・UFSストレージ・GPS対応・FullHD以上解像度・薄型軽量ボディといった要素を、2万円の8インチ筐体にまとめ上げたことは賞賛に値することは間違いありません。

コスパという観点では最強クラスです。

一方で、スピーカーがシングルだったり、ジャイロなどのセンサ類が加速度計のみだったり、生体認証非対応だったり、widevine L3だったりと、割り切った部分も少なからずあります。

そのため、自身のユースケースに照らし合わせて、それらの割り切りが問題ないかは確認した方が良いでしょう。

問題ないようでしたら、本機はとても良い選択肢になるでしょう!

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コメント

  1. たたっかー より:

    今のところ8インチタブレットは5+3インチタブ通称53タブしかない状況です。
    神機XperiaZ3 compactの生産停止からもうすぐ10年になりますが、進化の激しいITガジェットの世界で、これを超える機器が未だ発売されていないというのがこのジャンルの異常さを表しています。決して小さくないマーケットだと思ってるんですがね。