昨今、アマゾンには格安で買える中華ガジェットが溢れています。
コスパ良く面白い商品もありますが、地雷も非常に多くなっています。
↓の記事では、そういった中華ガジェットによくある詐欺的な商品画像の特徴をまとめました。
今回は、そういう地雷を回避するチェックポイントをまとめておきます。
もちろんこれらが当てはまったら即地雷、というわけではありませんし、当てはまらなければ絶対OKということでもありません。
ただ少なくともこれらのチェックポイントをクリアした商品を選んでおけば、地雷は概ね回避できるでしょう。
下記に当てはまる商品の問題は、ユーザーがフェアに商品を選択できなくしていることです。
ただし、中華ガジェットの詐欺的手口は日々進化していますので、以下はあくまで現時点での話です。
そもそも今のアマゾンの星やレビューはまったく信用できない
10年以上前、「Web 2.0」という言葉が流行しました。
Wikipediaによると、
狭義には、旧来は情報の送り手と受け手が固定され送り手から受け手への一方的な流れであった状態が、送り手と受け手が流動化し、誰もがウェブサイトを通して、自由に情報を発信できるように変化したウェブの利用状態のことである。
出典:Wikipedia 「Web 2.0」
この時代に喧伝された「Web 2.0」のメリットの一つとして、「これからは企業が一方的に流すCMのような商品情報ではなく、アマゾンのようにユーザーが自発的に投稿した評価によって商品が評価され、みんなが本当に良いモノを買えるバラ色の世界がやってくる!」というものがありました。
ただ現状、アマゾンにおいて残念ながらこの理想像は完全に破綻しており、規約無視のサクラレビューが繁栄しています。
日本のアマゾンで販売するノウハウ集が出回っており、そこには有料でサクラを集めて評価を高める方法が書いてあるわけです。
かつては片言の日本語で商品を絶賛して星5を入れるサクラばかりだったので分かりやすかったのですが、今は日本人のサクラレビューも少なくありません。
また、中華ガジェットを買うと、「この商品の高評価レビューを投稿してそのスクショを送ってくれたらキャッシュバックします」と書かれたカードが同封されていることがよくあります。
その結果アマゾンを検索すれば、とんでもなく高い確率で、サクラレビューで不当に高められた星が氾濫しています。
「星やレビューと価格をにらめっこしながらベストな商品を探す」という楽しみは、今や古き良き時代の過去のものになりました。
アマゾンのAI進化に期待したいところですが、とりあえず消費者として今できる対策を下記にまとめておきます。
地雷回避1.まずは何よりサクラチェッカー
テレビなどでも紹介されているのでご存じの方も多いと思いますが、有名な素晴らしいサイトがあります。
こちらのサクラチェッカーというサイトです。
アマゾンの各商品で、どの程度サクラが入っているかを教えてくれます。
アマゾンで何かを買うなら、まずはそのURLをこのサイトに入力してみましょう。そして、サクラチェッカーを応援するために、サクラチェッカーのリンクからその商品を買いましょう。(値段は変わりません)
たとえば、評価がよく似た2つの完全ワイヤレスイヤホンを見てみます。
1つめが、ソニーのWF-XB700というイヤホンで、↓のように706件の評価で星4.3です。
2つめが、↓の中華イヤホンで、896件でこちらも星4.3です。ソニーのWF-XB700と、評価数や分布がよく似ています。ちなみにこのイヤホンは、この記事に書いてあるチェックポイントの多くが当てはまっています。
さて、この中華イヤホンをサクラチェッカーに通すと、↓のようにサクラ度90%です。サクラレビューを除けば、実際の星は1.89という地雷であることが分かります。
一方のソニーWF-XB700をサクラチェッカーに通すと、こちらはサクラ度0%で、実際の星4.29。実際の商品評価をよく反映したレビューになっていることが分かります。
サクラチェッカーは素晴らしいサービスですが、評価件数が少ない場合などはサクラ度の算出ができないことがあります。
そういうときは、これ以降の地雷回避策をチェックしましょう。
地雷回避2.最初に商品・ブランド名が入っていない
アマゾンの出品ルールとして、商品名の先頭には商品名・ブランド名を入れないといけないというのがあります。
少し前にTwitterでも話題になっていたのでご存じの方も多いでしょう。
たとえば↓はまともな会社の商品ですが、Bose、Beats、ゼンハイザー、ソニーと、それぞれの商品名の先頭にブランド名が記載されています。
ところが、地雷中華の場合は、↓のようにブランド名が先頭に書かれていません。左と右のイヤホンにいたっては、ブランド名や商品名自体が書かれていません。規約違反です。
よくあるのが、↓のように「2021最新」「令和3年」「最新モデル」などの言葉を最初に入れるパターンですが、もちろん規約違反です。
どうしてこんなことをするかというと、一覧比較された際、ブランド名で流入が見込めないためです。検索結果一覧でクリックしてもらうために「最新」などの言葉を最初に入れるわけです。
ブランドというのは長年の投資の積み重ねなので、簡単には得られません。ユーザーからすれば重要な選択基準の一つになるわけですが、それをすっ飛ばして規約違反で手っ取り早く流入を稼ごうという魂胆です。
実際に、規約違反をして「令和3年」「2021最新」などの言葉を先頭に入れると、販売が上がるようです。
ちゃんとした商売を長く続けていこうと考えているメーカーは、規約違反やサクラで一気に売りを稼いで売り逃げしようとは考えないでしょう。
というわけで、まずは商品名の先頭に注目です。ブランド名でなかったら避けましょう。
地雷回避3.トップ商品画像に文字や効果が入っている
2の商品名とあわせて、トップ画像にも注目です。これも話題になりました。
商品画像1枚目は、白抜きで、商品のみの画像にする必要があります。
文字や効果を表す加工を入れてはいけないことになっています。
たとえば↓の監視カメラは、視野角115度と広い点、スマホで見られる点を訴求したトップ画像になっていますが、違反です。
これも商品名先頭にブランドを書かないのと同じく、ルールを無視してユーザーを引っ張って手っ取り早く売りを稼ぐ手口です。
地雷回避4.検索方法
アマゾンの検索結果のページで、URLの末尾に「&emi=AN1VRQENFRJN5」を追加すれば、Amazon.co.jp以外からの出品を除外できます。
アプリの検索結果で、「絞り込み」の「出品者」で「Amazon.co.jp」を選んでも同じです。
アマゾンでは楽天と同じく、誰もが商品を販売できます。このフィルタリングにより、アマゾン自身が販売している商品に絞ることができます。
たとえば「ワイヤレスイヤホン」で検索すると↓のようにブランド名の記載がない中華イヤホンが上位に来るのですが、
上記をURL末尾に加えて再度開くと、↓のようによく知られたメーカーの商品だけになります。
ただし、アマゾン自身が出品していなくても、まともなメーカーの商品である場合もあります。
この方法は、そういった商品も除外してしまいまうのがデメリットです。
地雷回避5.日本語がおかしい・中国語フォントが使われている
商品説明で、日本語がおかしい商品や、中国語フォントが使われている商品も気をつけましょう。
たとえば↓で「大口径」の「径」の字が中国語フォントになっています。また、「直径40mm大口径ネオジウムドライバー大搭載され」と日本語も片言です。
中華フォントは、よく見れば分かります。
↓の「暗号化技術」や
↓の「監視」なども違和感があるでしょう。
地雷回避6.紙版のない無名な書籍は避けるのが無難
これも非常に残念な話ですが、紙の出版物として売られていない、電子書籍のみのKindle書籍は、著者が有名な方でない限りは避けた方が無難です。
評価が良くても、いざ購入して中身を見ると、表紙画像だけ立派で実際は5ページくらいしかなく、さらに中華フォントでWikipediaからのコピペが並べられているだけの内容だったり、日本語がすべて片言でカタカナが半角だらけだったりと、地雷に溢れています。
立派な表示だけを作り、中身はネットから適当にコピペをしてきて、それを数百円でKindleに出品し、話題のキーワードをちりばめたタイトルにして、サクラレビューを入れておけば売れるというわけです。
とあるジャンルの電子版のみのノウハウ本を試しに10冊買ってみましたが、うち6冊が上記のような内容でした。
以上、地雷中華商品を避ける方法でした。
いずれも有名なやり方ですが、ご存じない方も多いと知ったので、まとめておきました。
もちろん素晴らしい中国メーカーも多くあります。ただ、詐欺的な商品の多くが中国メーカーであることも事実です。
というわけで、こういう点に気をつけて、楽しいガジェットライフをエンジョイしましょう!
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