今回は、多数の携帯型Android・Linuxゲーム機をリリースしているAnbernicから新発売になった、UNISOC T618を搭載した新型携帯Androidゲーム機「Anbernic RG405V」をレビューします。
↓のようにゲームボーイ風の筐体にジョイスティックが2つついていて、Androidが動くという面白い端末。今回レビューするのは、クリアパープル色です。
Android搭載でGoogle Playストアも使えますので、エミュレーターのほか通常のAndroidゲームのプレイにも使えます。上の写真のように、原神ももちろんプレイ可能。
本機は、Anbernic公式ストアのこちらのページで税込20,179円で販売されています。
それでは、見ていきましょう!
外観とスペック
まずは同梱物から。
↓のように本体のほか、スクリーンプロテクタとマニュアル、充電用USB-Cケーブルが同梱されます。
筐体は任天堂式コントローラーと2つのジョイスティックがついていて、Anbernicらしく完成度高い仕上がりです。
スペックを見ておきましょう。
SoCのUNISOC T618は、Cortex-A75 x2とA55 x6のオクタコアで、2~3万円クラスのAndroidタブレットによく採用されます。一通りのアプリを快適に利用可能。
ほか、4GB LPDDR4x RAM、128GB eMMCストレージ、4インチ(640×480)IPSタッチ対応ディスプレイ、Android 12、5,500mAhバッテリーとなっています。
解像度は低いようですが、4インチであれば十分高解像度。
充電時間は3時間で、駆動時間は9時間です。最大2TBまでのmicroSDカードスロットを搭載しています。
サイズは14.5×10.5×3.5cm、後述する実測重量286g。OSはもちろん日本語含めた多言語対応です。
前面には、コントローラーやSTART/SELECTボタンのほか、ホーム・戻るボタン(十字キーとABXYの間)がついていて、Android操作に便利です。(Bボタンでも戻る操作可能です)
背面にはL1/L2/R1/R2ボタン。これにより、ゲームパッドを使ったゲームをボタン制約なくプレイ可能です。
上部には充電用のUSB Type-Cポート。
底面には3.5mmイヤホンジャックがついています。
右サイドには音量ボタンと電源ボタン。
左サイドには、各種エミュレーターを呼び出せるメニューを表示するボタンがついています。これを押すと、ゲーム機のような操作画面になり、もう一度押すとAndroidに戻ります。
重量は実測で286g。一般的なスマホよりもちょい重いです。
↓でレビューした「Anbernic RG35XX」と外観が少し似ています。
並べると↓の通り。よりエミュレーターに特化した「Anbernic RG35XX」に比べて、Android端末である今回の「Anbernic RG405V」は一回り大きくなっています。
厚みは↓の通り。
ベンチマークスコア
つづいて、ベンチマークスコアを見ておきましょう。
まずはGeekbench 6から。↓のようにシングルコアが457、マルチコアが1569です。
また、GPUスコアは546でした。
昨今レビューした各機種のスコアは↓の通り。
- UNISOC T606(Alldocube iPlay50 mini):379/1372
- UNISOC T616(Headwolf FPad3):453/1545
- UNISOC T618(Anbernic RG405V):457/1569
- Helio G99(Blackview A200 Pro):732/2049
- Snapdragon 695 5G(dtab Compact d-52C):882/1966
- Dimensity 7050(Lenovo Tab P12):954/2353
- Snapdragon 870(Xiaomi Pad 6):1304/3289
- Snapdragon 870(Lenovo Legion Y700):1306/3507
- Google Tensor G2(Pixel 7 Pro):1341/3044
- Snapdragon 8+ Gen 1(Zenfone 9):1809/4559
- Snapdragon 8 Gen 2(Xperia 1 V):2023/5235
- iPad mini 6(A15 Bionic):2067/4894
GPUスコアは下記の通り。
- UNISOC T606(Alldocube iPlay50 mini):448
- UNISOC T616(Headwolf FPad3):506
- UNISOC T618(Anbernic RG405V):546
- Helio G99(Blackview A200 Pro):1305
- Snapdragon 695 5G(dtab Compact d-52C):1346
- Dimensity 7050(Lenovo Tab P12):2335
- Snapdragon 870(Xiaomi Pad 6):3274
- Snapdragon 870(Lenovo Legion Y700):3365
- Google Tensor G2(Pixel 7 Pro):4464
- Snapdragon 8+ Gen 1(Zenfone 9):6136
- Snapdragon 8 Gen 2(Xperia 1 V):7138
- iPad mini 6(A15 Bionic):19373
ストレージはeMMCなので、↓の通り読み書きスピードは速くありません。
なお、本機はwidevine L1です。画面が小さく解像度が高くないので恩恵は少ないかもしれませんが、有料サブスク動画が一部を除き高画質で再生可能です。
実際の使い勝手
ホーム画面は↓。アプリドロワーはなく、アプリはすべてホーム画面に並ぶiOSタイプ。
ほか、↓のように一通りの著名エミュレーターがプリインされています。
RetroArchも入っています。
画面タッチ操作だけでなく、ゲームコントローラーを使ってのAndroid操作もできます。
カーソルで移動し、Aで決定、Bで戻る、Y長押しで長押しメニュー表示、ホームボタン長押しでホームなど。
これにより、ゲームだけでなくブラウジングなどのアプリ利用もけっこう快適になります。
文字入力も、↓のように小さくなりすぎず普通に快適にインプットできます。
正方形に近い画面なので、YouTubeを表示すると16:9のコンテンツでは↓のように上下に黒帯が表示されます。
設定画面は↓の通り。
ユニークなAndroid端末
本機はエミュレータープレイ目的はもちろんのこと、通常Androidアプリも使えるので、携帯ゲーム機よりも汎用性があるのが強みです。
SIMには非対応ながら、コンパクトな筐体は持ち運びにも便利です。
ゲームコントローラーでのAndroid操作も快適。
何よりUNISOC T618搭載で2万円ということで、Android端末としてコスパも高くなっています。
さすがに4インチでSIM非対応なので、スマホ的な利用はできませんが、ちょっとしたブラウジングや動画視聴なども快適なAndroidゲーム機をお探しの方には良い選択肢となるでしょう!
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