今回は、多数のUMPC(超小型ノートパソコン)やポータブルゲーミングPCをリリースしているGPDから新たに登場した「GPD Pocket 4」をお借りしたのでレビューします。
↓でレビューした「GPD Pocket 3」の次世代機。
SoCがCore i7-1195G7 / Pentium Silver N6000からStrix Point世代のRyzen AI 9 HX 365/370もしくはRyzen 7 8840Uにグレードアップしただけでなく、ディスプレイが8インチから8.8インチに大型化して見やすくなっています。
現在、ハイビーム公式ストアほか、↓のアマゾンでも365/32GB/2TB版が税込196,700円で発売セール中。370/64GB/2TB版は244,900円です。
ほか、KVMモジュール8,800円、4G LTEモジュール18,900円、RS-232モジュール3,800円などがオプションで購入可能です。
公式サイトではケースなどの特典がつきます。発売は2025年2月1日。
800g切りで片手で持てる極小サイズながら、ゲームもできるハイパフォーマンスなUMPC。相変わらず最高です。
それでは、見ていきましょう!
外観とスペック
ディスプレイは回転して折りたたむことで、タブレットにもなる2-in-1機です。前モデルからディスプレイベゼルがだいぶ薄くなりましたよ。
スペックは下記の通り。
CPUはZen 5アーキテクチャで20w-28w TDPのTSMC 4nmチップ、12コア24スレッドのAMD Ryzen AI 9 HX 370もしくは10コア20スレッドのAMD Ryzen AI 9 365。統合GPUはそれぞれ、AMD Radeon 890Mと880Mです。
なお、Zen 4アーキテクチャの8コア16スレッドのRyzen 7 8840U、Radeon 780M版も選択可能。
RAMはLPDDR5x-7500、ストレージはPCIe4.0x4 M.2 NVMe 2280。
370版が64GB/2TB、365版が32GB/2TB、8840U版が16GB/1TBという構成です。
ディスプレイは8.8インチ(2560×1600)10点タッチ対応LCD、輝度は500ニト、色域は97% DCI-P3、最大144Hzリフレッシュレート、45Whバッテリー、5MPカメラ、Windows 11という構成。
本体サイズは約206.8 × 144.5 × 22.2 mm。
なお、webカメラは↓のように左側についています。
外装はおなじみ6061アルミ合金製、天板にはミラーのGPDロゴ。
底面には4本のゴム足。技適取得済み。アクティブ冷却機構も内蔵しています。
背面にはRJ45有線LAN、USB3.2 Gen2 Type-C。左側にはストラップホールも。また、右側は着脱可能なモジュール装着場所で、デフォルトではmicroSDカードスロットです。
左側面には、リセットホール、HDMI2.1、USB3.2 Gen2 Type-A、スピーカー穴。
逆側にはスピーカー穴、USB2.0 Type-A、3.5mmイヤホンジャックとなっています。
なお、前面右側には、指紋認証一体型の電源ボタン。
重量は実測で800g切りの787gとなっています。
過去機種との筐体比較
過去機種とサイズ感を比較してみましょう。
まず「GPD Pocket 3」から。ディスプレイは8インチから8.8インチに大型化しましたが、ベゼルが薄くなったので、本体の大型化は最小限。キーボード部は全く同サイズとなっています。
厚みはほとんど変わりません。
3は727gなので、これよりも60gほど重くなりました。ただ、依然として800g切りで軽量であることに変わりはありません。
続いては「GPD WIN Max 2」との比較。10インチクラスと比べると、さすがに小さいです。
WIN Max 2は素晴らしい小型ノートPCながら1kgを超えていますので、これと比べるとだいぶ小型です。
3から重量やサイズの増加は最小限に抑えつつ、ディスプレイの見やすさは明らかに上がっています。厚みも変わらないので、少し広くなりましたが、よりスリムになった印象です。
実際の使い勝手
右上の3指対応タッチパッド、左上の3マウスボタンという構成は変わりません。キーボードは変則配列ながら、特殊記号を除いてはなるべく一般的な配列と変わらない配置になるよう工夫が施されています。
16mmキーピッチは、小さいながらも十分に実用に耐えます。
デスクや膝に置いて一般的なクラムシェルのように使うほか、↓のように手で持って携帯ゲーム機のように使うことも。タッチパッド位置がちょうど右親指の位置に来ますので操作もしやすいです。
タブレット形状にしたところ。厚みがあるので一般的なタブレットとは違いますが、コンテンツを見るときはこの形状が便利かもしれません。
ディスプレイは小さいながらも、ブラウジングや動画視聴、メール、文章作成などの用途では特に不自由を感じないでしょう。むしろ8インチから8.8インチへの大型化によって、より使いやすさが向上しています。
↓は悟空をプレイしているところ。FHD設定で高精細に滑らかかつ快適にプレイできます。ポータブルゲーミングPCと同じCPUなので、ゲーム用にも問題なく使えます。
GPD Pocket 4@ハイビーム秋葉原本店 pic.twitter.com/6ubfrR5Q6H
— デイリーガジェット (@daily_gadget_jp) January 2, 2025
ポケットサイズのUMPCとして、これまでで最高のパフォーマンスと使いやすさです。
ベンチマークスコア
ベンチマークスコアを見ておきましょう。
FF14ベンチは、2560×1600・ノートPC設定で「普通」の5,355。これを見ても、ゲーム用に十分耐えることが分かります。
CINEBENCH R23は、マルチコア12,976pts、シングルコア761pts。シングルコア性能はIntelの同世代・同ランクの方が高いながら、マルチコア性能で圧倒しています。
CrystalDiskMarkの計測値は下記の通り。
これまでで最高のUMPC
以上、「GPD Pocket 4」を見てきました。
パフォーマンスの高さだけでなく、画面の見やすさや操作のしやすさ、携帯性の高さなど、総合的にこれまでのあらゆるUMPCの中で最高峰に位置する一台となっていました。
外部映像出力やゲーム用にも耐えるハイパフォーマンスで、使い道の幅も広がります。
そしてギリギリポケットにも入れられるこのサイズ感です。
Pentium版も用意してバリューにも振った3から一転、ハイエンド特化の4になったことで、UMPCであらゆることをしたいというニーズは、確実にそのカバー範囲を広げられたでしょう。
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