中国のHuaweiが、WindowsやmacOSに代わる自社開発のPC向けOS「HarmonyOS 5」を正式に公開しました。
今後、Huawei製のノートPCやデスクトップには、このHarmonyOS 5が標準搭載されていくとのことです。
同社は、米国の制裁以降、Google製ソフトウェアを排除し、自社OSの開発を加速させてきました。HarmonyOS 5では、スマートフォン向けOSと同様の構造が採用されており、独自カーネル「HarmonyOS Kernel」、セキュリティソフト「StarShield」、描画・UIエンジン「Ark Engine」などが搭載され、スムーズな動作を実現しているといいます。
Huaweiは「Windowsより高速」と謳っていますが、詳細なベンチマークデータは現時点で明かされていません。
UIデザインはWindowsに酷似しており、画面下部にタスクバーを備え、中央にはピン留めアプリ、右側には時刻やバッテリー残量、クイック設定が表示されます。
さらに、タスクバー右端のボタンをクリックするとAI機能が起動し、右側にチャットボット形式のウィンドウが表示され、アプリやドキュメントとの対話が可能。
MicrosoftのCopilotに似た使い勝手が期待できます。
また、マルチタスク機能も充実しており、トラックパッド上で三本指を上にスワイプすると、開いているすべてのウィンドウを並べて表示できます。
加えて、カーソルに反応するダイナミックライティングやアニメーション付き壁紙など、視覚面でも現代的な進化を見せています。
モバイル版のHarmonyOSとの連携機能も充実。スマホのメッセージをPCのキーボードで入力したり、タブレットからファイルをコピーしてPCに貼り付けることも可能です。
サードパーティ製アプリの対応も進めているとのことですが、HarmonyOS Next同様、欧米市場での展開予定は今のところ発表されていません。