Windowsの「電卓」といえば、「メモ帳」と並んで地味なプリインソフトの代表格です(失礼)
ですが、Windows1.0からプリインされ続けており、誰もが使う便利なソフトウェアの一つでもあります。
この「電卓」、実はオープンソース化されています。
そして、Android、iOS、webに対応したバージョンが発表されました。
オープンソースの「電卓」
MicrosoftがGitHubを買収したのは記憶に新しいですが、それと前後し、いくつかのソフトをオープンソースプロジェクト化しました。
そのうちの一つが「電卓」です。
MITライセンスでGitHubで公開されています。
「地味だなあ」と思うことなかれ。すでにオープンソース化の成果が出つつあります。
たとえば、下記のグラフ描画機能がプロポーザルとしてポストされています。
このような機能が充実してくれば、Mathematicaまではいかなくとも、ある程度の機能を有する数学ソフトとしても使えるようになるかもしれません。
そして今回ご紹介するのが、まさかの「マルチプラットフォーム対応」です。
「電卓」のマルチプラットフォーム化
まずは実物をご覧ください。
↓がAndroid上で動いている「電卓」です。
どこからどう見ても、Windows10の「電卓」です。
また、↓のようにwebでも動作しています。
実はこれ、「uno」というマルチプラットフォームアプリを作るプラットフォームのデモとして作られました。
「uno」を使えば、シングルコードでiOS、Androidなどマルチプラットフォームで動作するアプリを制作できます。
同社がそれをアピールするために、オープンソース化された「電卓」を「uno」に移植し、マルチプラットフォーム対応させたというわけです。
説明ページを見てみれば、C++をC#に直したり、それなりのプロセスを経ています。
多機能なWindowsの「電卓」
冒頭に地味だと書きましたが、Windowsの「電卓」はかなり多機能です。
一般的な四則演算はもちろんのこと、科学計算やプログラマーモードにも対応しています。
また、摂氏と華氏をはじめとして、速度、時間、圧力、エネルギーなどの変換ツールとしても使えます。
ネットから最新の為替データを参照し、通貨の換算もしてくれるのです。
この「電卓」が、オープンソース化されたことで、上に書いたグラフ描画やマルチプラットフォーム対応などがされてきたことは、とても面白い展開です。
この地味なソフトで、まさにオープンソースの力が存分に発揮されているのです。
おわり