下記でご紹介した「IchigoJam」を販売するPCN(プログラミング クラブ ネットワーク)が秋葉原の東京ラジオデパート1Fで展開する実店舗「PCN フラッグシップ秋葉原」
このガレージ感、研究室感がたまりません。
PCNは、「すべてのこどもたちにプログラミングの機会を提供する」をモットーに活動されている草の根サークルです。
こちらの「PCNフラッグシップ秋葉原」で、現在希少な「IchigoDyhook」を購入し、遊んでみましたのでレビューです。
「IchigoDyhook」は↓のように、「IchigoJam」にモニタとキーボードが一体になっている、持ち運び可能なプログラミング専用パソコンです。
価格は税込8,778円。大人気でほとんど売り切れています。
かつて愛用していたシャープのMZ-700をほうふつとさせるデザインです。
IchigoJamおさらい
IchigoJamは、Raspberry Pieなどと同じワンボードコンピュータです。↓
起動すると、BASICでプログラミングができます。
↓でも紹介しましたが、80~90年代のレトロPCと同じように、起動していきなりBASICのインタープリタが出ますので、何の設定も必要なく、そのまま好きなプログラムを書いて楽しむことができるという、非常にワクワクするコンピュータです。
子どもはもちろん、大人が遊んでも存分に楽しめます。
ゲームのプログラムを書いてシェアしたり、電子工作と組み合わせたラジコンやゲームを作ったり。
IchigoJamは、↓のように2,000円ほどでアマゾンでも購入できます。
さっそく開封
まず箱を見て知ったのですが、「IchigoDyhook」はアイ・オー・データ製なんですね!
箱を開けると、緑色の持ち運び用バッグが登場します。↓
そしてこの中に、「IchigoDyhook」が入っています。↓
シンプルでコンパクトな、持ち運びやすいバッグです。↓
まずは「IchigoDake」から
じつはこの「IchigoDyhook」、演算装置がありません。
別途↓の「IchigoDake」というのを使います。1,000円ほどで売られています。
このあたりの関係を整理しますと、
- IchigoJam:演算装置+入出力ポート
- IchigoDake:演算装置のみ
- IchigoDyhook:入出力装置(キーボード、モニタ)+電源(乾電池orUSB給電)
つまり、IchigoDyhookにIchigoDakeをさし込めば、ディスプレイやキーボード付きのIchigoJamのように使えるというわけです。
IchigoDakeは完成品も売られていますが、今回ははんだ付けを行うプリント基板キットにしました。
プリント基板のほかに、抵抗が4本、コンデンサ、クリスタル、LED、タクトスイッチが同梱されており、基板にはんだ付けしていきます。
「PCNフラッグシップ秋葉原」では、1時間500円ではんだ付けができる作業スペースを借りられます。
もちろん、お店の方が丁寧に教えてくださるので、「はんだ付けなんてできません」という方でも全く問題ありません。
まず、各抵抗やLEDを、説明書の順番に小箱に入れていきます。↓
特に抵抗はどれもよく似ているので、付けられた印の色の順番(470Ωなら黄紫茶金など)を見ながら、間違えないようにしましょう。
すべて並べ終わり、いよいよはんだ付けスタートです!
まずは抵抗から。
足を折り曲げ、↓のように基板の穴に差し込みます。
そしてはんだです。ああ、何年ぶりだろう。ドキドキ。
基板の穴と抵抗の足の根元に、ペン先を斜めに押し付けるようにして加熱します。
はんだを付けて、足をペンチで切る、というのをパーツの数だけ行います。
(足をペンチで切るときは、必ず足を指で抑えてください。金属が思わぬ方向に飛んでいくので危険です)
この辺りの作業も、丁寧に教えてもらえるので30分もかかりません。
そしてすべてのパーツについて、はんだ付けが完了しました!↓
表から見ると↓で、コンピュータらしくなりましたね!
そしてこの基盤を、さっそく「IchigoDyhook」にインサート!↓
スイッチを入れて、ドキドキしながら見ていると、起動しました!
IchigoDyhookは、単3乾電池4本、もしくはmicroUSB経由での給電が必要です。
↓のように、めでたく動きましたので簡単なBASICのコマンドを動かしながら感慨にふけっておりました。
IchigoJamには、「IchigoJam BASIC」という言語のインタープリタが搭載されています。
↓のようなチートシートが同梱されていますので、BASICを触ったことがある方はもちろん、初心者であってもどんどんプログラムを作っていけますよ!
IchigoJam独自の命令がとても面白く、たとえば「LED 1」はLED点灯、「LED 0」は消灯なので、↓のようなコードを入れると、点滅を繰り返してくれます。
10 LED1:WAIT60
20 LED0:WAIT60
30 goto 10
↓のように、IchigoDakeの基盤上のLEDがチカチカと点灯します。面白すぎる。
ゲームと組み合わせれば色々できそうです。
また、メモリ上に4ファイルまで保存できます。
「SAVE1」などとすれば、書いているコードをスロット1に保存してくれます。
「FILES」と打てば、スロット一覧が↓のように表示されます。
スロット0~3で、保存されている場合は、プログラムの最初の1行が表示されています。
メモリは小さなIchigoDakeの基盤に入っています。
一つの想定としては、学校にIchigoDyhookがずらりと並べられており、各児童が自分のIchigoDakeを持ち運び、それを学校のIchihoDyhookに差し込めば、家で開発中のプログラムの続きを書いたり、作ったゲームを友達と一緒に遊べるというわけです。
ああ、素晴らしい。
外観や重量
IchigoDyhookにIchigoDakeをさし込むと、↓のような見た目になります。
重量は、乾電池なしで約719gでした。↓
とても軽く、持ち運びに全く苦労しません。
乾電池で動かす場合は、左上の電池ボックスに単3を4本入れます。↓
モバイルバッテリーを持っている方は、そこからUSB給電というのが便利なように思います。
背面は↓のようにグレーです。この独特の「産業感」がたまりません。
右上には↓のようにUSB Type-Aポートが2つと、micro USBポートが1つついています。
IchigoDakeはUSBポート2つ使いますので、上記Type-A2つがちょうどIchigoDake用になります。
micro USBは給電用ですね。
IchigoJam用「市販ゲーム」も面白い
IchigoJamにも、WindowsやMacと同じように、市販ゲームがあります。
ただ、そこはIchigoJam。一味違います。
「PCNフラッグシップ秋葉原」に↓のように「ダンブンゲームズ」というのが売られています。
305円で、カセットテープ大のパッケージです。
タイトルを見れば分かるように、これらはゲームなのですが、パッケージを手に持つと、中身は空っぽか?という軽さ。
試しに↓の2タイトルを購入してみました。
箱を開けると、なんと↓のように、ソースコードがプリントされたものが入っているではありませんか!
ベーマガですよベーマガ! 最高です。
上記2タイトルは、「こどもプロコン2015夏受賞作品」とあります。
賢い子どもたちが開発したゲームです。
こうしてパッケージになって、販売されて、きっと嬉しかったでしょうね。素晴らしい取り組みです。
プログラムは紙2枚なので、15分もあれば入力できます。
「BIRDMAN」を入力してみました。
RUNすると、↓のように結構本格的なゲームが効果音付きで、IchigoDyhookのモニタでスタートしました!
ブロックを避けながら、イチゴを獲得していく横スクロールアクションゲームです。
というわけで、大人気で売り切れ中のIchigoDyhookを何とか入手して遊んでみました。
これから、センサモジュールとつなげたりロボットを作ってみたりして、しばらくは遊び倒してみたいと思います。
IchigoJam、IchigoDyhook、IchigoDakeは、PCN公式サイトのこちらのページで販売されています。
また、↓のようにアマゾンでも販売されています。
子どもと一緒に、もしくはおじさん同士でも様々に楽しめるので、ぜひぜひIchigoJamの世界に一歩足を踏み入れてみてください!
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