下記でご紹介した、オープンソースハードウェアのノートパソコン「MNT Reform」のクラウドファンディングが、CROWD SUPPLYでスタートしました。リンクはこちら。
MNT Reformは、オープンハードウェアのコンセプトで作られたノートPCのため、回路図やファームウェア、ほとんどのハードウェアコンポーネントが公開されています。
部品やバッテリー、CPUを別のものに交換することも可能です。
クラウドファンディングでは、1,300ドル(約13万8,000円)で完成品を買うか、999ドルで部品セット(組み立てはユーザー自身)かを選べます。
また、ケースを3Dプリントで作成したい場合は、550ドルでメモリ、ストレージ、プロセッサ、ポート、電源、ヒートシンクなどを搭載したマザーボードを購入できるオプションもあります。
スペックの概要は下記の通りで、処理速度を求める構成ではありません。
- CPU:NXP/Freescale i.MX8MQ with 4x ARM Cortex-A53 cores (1.5 GHz), 1x Cortex-M4F core
- RAM:4GB LPDDR4
- (CPUとRAMはSO-DIMMサイズのモジュールで交換可能)
- GPU:Vivante GC7000Lite GPU with mainline Linux drivers and OpenGL 2.1, ES 2.0
- ディスプレイ:12.5インチ(1920×1080)、128×32システムコントロール用有機EL
- OS:Debian GNU/Linux 11, Linux 5.x メインラインカーネル
- USB:USB 3.0 Type-A x3、USB 2.0 Type-A
- ネットワーク:ギガビットイーサネット、miniPCIe Wi-Fiカード
- ストレージ:M.2ソケット(NVMe SSD)、SDカードスロット
- PCIe:miniPCIe (PCIe 2.0 1x) x1、M.2/NGFF ソケット M-key (PCIe 2.0 1x)x1
- サイズ:29×20.5x4cm
- 重量:~1.9kg
これはあくまで、あらゆる部品がカスタマイズが可能で、オープンソースのノートPCが欲しい人のための製品です
たとえばSoMはNitrogen8Mという製品を使っています。
Nitrogen8Mを採用した理由としては、完全な回路図をダウンロードして、すべてのコンポーネントが何をするのかを理解できる唯一のモジュールであるため、とのこと。
マザーボードと200ピンSO-DIMMコネクタでSoMと接続する形になっているため、丸ごと他のSoMに入れ替えてプロセッサやメモリを入れ替えることができます。
また、バッテリーセルは↓に見えるように、8本のLiFePO4(リン酸鉄リチウム)18650を使っています。
普通に1,000円しないくらいで売られているものなので、1本単位で入れ替えたりできます。
SoMとバッテリーだけではありません。
トラックボールが搭載されていますが、これも入れ替え可能。
もちろんキーボードも入れ替え可能です。
また、昨今のLinux系ノートPCのトレンドも踏まえて、このノートパソコンにはカメラとマイクがありません。プライバシー保護のためです。
Wi-Fiについては、取り外し可能なPCIeカードになっています。
ストレージはPCIe NVMe SSD用のM.2スロットが搭載されていますが、SDカードから起動することもでき、使用しないときは取り外しておけます。
プライバシーや個人のためのPCというのを徹底していますね。
一回の充電でバッテリー駆動時間は公称約 5 時間とのこと。
予定通りに進めば、2020年12月にバッカーに出荷が開始される予定です。
もちろん、昨今のこの状況なので、遅れる想定でいる方がよいかと思います。
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