アキバで史上最強のWindowsスマホを買ってきたレビュー!【「hp Elite x3」果たして使えるか!?】

取材で、秋葉原の「PREMIUM STAGEダイレクトリアル店」を訪れていたときのこと。

FFF SMART LIFE CONNECTED 株式会社(旧 MARSHAL 株式会社)が運営する、秋葉原のリアル店舗「PREMIUM S...

なんだか気になる売り物を発見しました。↓

「Windows10 Mobile」スマホ「hp Elite x3」……ピピーン!これ買うべきじゃないか?ピピーン!

Windows Mobileといえば、ご存じMicrosoftが投入した(たぶん)最後のモバイル用OSです。

PC用OSの覇者たるMicrosoftですが、モバイル用OSでは失敗を繰り返していて、ついにこのWindows Mobileを最後にモバイル用OSの自社開発は(たぶん)諦めて、現在ではiOSやAndroid向けにOfficeをはじめとした同社の基幹アプリを積極展開しております。

モバギで動いていたMS-DOSもそうですしWindows CEもそうですが、筆者はMicrosoftのモバイル用OSが昔から大好きです。

そこには、「もももしかしてデスクトップPCで使っているWindowsが携帯用端末でも使えるんじゃねえか!?ええ!?」という夢が詰まっておりました。(実際使えるソフトは別なんですが基本)

ていうかWindowsがすごく好きなんです昔から。Windowsって最高じゃないですか?もっとも夢を感じるOSです。

そんなWindows Mobile搭載のスマホは、現在では絶滅してしまいました。

敗因はアプリが少ないことだと言われますが、確かにApp StoreやGoogle Playストアと比べて、現在でもMicrosoft Storeのアプリは貧相です。

でも欲しい!きっと使ったら楽しいはず!

というわけで即買いしました。見つけて1秒で「これください」って言いました。

これは…戦艦大和か!

ドックありなし、ドックありはシングルSIMとデュアルSIMの3種類が売られていて、今回はドックありのシングルSIMを買いました。

税込15,000円でした。安い!

アマゾンだと↓のように税込19,800円なので、これよりだいぶ安い!PREMIUM STAGEリアル店の店員さん、会社の偉い人に怒られちゃう!(ワクワク)

怒られて値段変えられる前に欲しい人は急いで買いに行ってください!

で、店員さんに「よっこらしょ」と出していただいた箱からして衝撃を受けました。見てくださいよこれ↓

右に置いてあるのはOPPO Reno Aという6.4インチスマホなんですが、なんか恐ろしいほど大きくないですか箱が!!!

ドックが入っているとはいえ、スマホ一台になんでこんな巨大な箱を用意する必要があるんだ!

しかも測ったら2.8kgと、約3kgの超重量級。な、なな、何が入っているんだこの中に!間違ってロットで買ったのかオレは!?

パカッと開けて一安心!スマホは1台でした。色々詰まってそう!

で、同梱物を出していくと次から次へとわらわらと出てくる出てくる。スマホ一台にどんだけ装備品が詰め込まれているんだ!

この時点でワクワクが止まらないんですが、コイツが戦艦大和である理由、もう一つはスペックです。

2016年秋モデルなので、ちょうど4年前のスマホなんですが、スペックはこんな感じ。

  • OS:Windows10 Mobile
  • CPU:Snapdragon 820 MSM8996
  • RAM:4GB
  • ストレージ:64GB
  • バッテリー容量:4,150mAh
  • ディスプレイ:5.96インチ(2560×1440)有機EL
  • サイズ:83.5×161.8×7.8 mm
  • 重量:194g
  • 防水:IP67
  • SIMサイズ:nano SIM

こ、これは当時のスマホとしてはかなりの超スペック!今でも十分通用するし!

スナドラ820、4GB RAM、64GBストレージ、4,150mAhバッテリー、5.96インチで2560×1440の有機ELディスプレイ!

しかもスピーカー部にはBang & Olufsenのロゴが。

hpの気迫を感じる重厚長大スマホですよ!

大量の装備品(同梱物)をチェック!!

じゃ整理して見ていきますか。

まずドック!こいつのウリの一つのようですが、ドックへのこだわりが半端ないです。とりあえずそれらしいものが5個も入ってます。いらねええええええええええ!

なんで5個も入っているかというと、まずドック本体は左の物体なんですね。

右に4つあるのは、左の物体の上からかぶせるアタッチメントなんですよ。良かった。

で、アタッチメントはそれぞれ、充電用のUSB Type-Cがニョキっと出る場所の形状が違っています。

↓はオーソドックスにスマホ本体のみを立てかける用です。

こんな感じになります。↓

それ以外は、純正のケースを付けたまま立てかける用、あとは↓のように付属のUSB Type-Cケーブルをくっつける用、などに分かれているわけですね。

ちなみにこのドック、メタル外装で重いです。重厚です。

実測で470gくらいありました。ズシリとしています。

そして↓のゴツい電源アダプタをぶっさして使います。海外プラグですが、変換プラグを噛ませれば大丈夫。

ドックはスマホ用とは思えないほどてんこ盛りです。

↓のように、DC-IN、有線LAN、Display Port、USB Type-A x2、USB Type-Cがついています。

容易に想像出来ますね!そう!

ドックにスマホを立てかければ、絶対Windows PCみたいに使えるやつだこれ!

イヤッホオオオオオオオオオオオオオオ!!!

それは後ほど。

このほか、USB Type-Cケーブル(さきほどドックから伸ばしてたのとは別です!)と、USB充電アダプタ、イヤホン、交換用イヤーチップもついてます。

じゃ、そろそろ本体見ていこか

無骨です!デザイン無骨!マジかっこいい!hpのビジネス用デスクトップみたいな雰囲気!

テロリーンて感じにイケ好かないスタイリッシュぶったスマホばかりの今の世の中、こういう「仕事やるんだオレは。後のことは一切顧みずに」という雰囲気のスマホがあってもいいじゃないですか!

充電はUSB Type-Cですよ!後の時代を先取りした野心的な要素が色々詰め込まれてます。(Windowsモバイルはサポート終了しましたが…)

背面にはカメラと指紋認証センサ、そしてhpロゴがついてます。ううーん、ビジネスマンな感じ!

コイツの魅力は、幅の広さです。

画面サイズは約6インチと、昨今のスマホと比べてさして大きいわけではありませんが、縦横比は幅広く、ほぼファブレットです。

重量は約195gですが、広くてフラットな薄い板なので、かなり軽く感じます。

サイドですが、電源ボタン、音量ボタンがついています。↓

上部には3.5mmイヤホンジャックです。↓

逆サイドにはSIMスロット。ピンなどなくても開けられます。

nano SIMとmicroSDが入りますよ!アキバPREMIUM STAGEには、デュアルSIMモデルも売られています。(価格差はわずか1,000円)

どうよこれ!カッコイイでしょこれ!Windowsアイコンが最高に痺れる!うっひょおおおおおおおおおおお!!!

さっそく使っていこうじゃないの

セットアップしたら懐かしの画面が!Microsoftだなあ!いいなあこの感じ!

「すべてのアプリ」をタップしたら、スタートメニューだなあ!いいなあ!!

Windows 95が出た当時、少年Macユーザーだった私は、Windows 95のスタートメニューに憧れてましたよ!あれ以来、スタートメニューを見る度に心が震えます。

爆弾マークに怯えながらBorland C++ BuilderとかHyperCardとかを舌打ちしながら使っていた当時、Visual C++のイケてる佇まいに心から憧れていました!

エクセル!エクセルも動くし!しかも大画面!

Windows Mobile自体はサポートが終了しており、Microsoft自身がAndroidやiOSを使った方がいいですよ、とか言っている悲しい状況なので、OneNoteも起動したら↓のように国破れて山河ありのようなメッセージが出てきます。

Storeのアプリランキングを見ても、YouTubeをローカルにダウンロードするようなアプリが上位に来ていて、アプリの過疎っぷりを物語っています。本家YouTubeアプリはないのね…でもedgeで見るから大丈夫!

ちなみにNetflixはありましたよ。さすがです。Netflixとedgeがあれば、あと10年は戦える(嘘)

まあ、Officeのほか、edgeや電卓、電話のようなベーシックなアプリしか動かないことなんざ想定の範囲内です。

それよりも!ドックを使ってみましょうドック!

ドックに痺れる

SamsungやHuaweiのスマホも、外付けディスプレイに接続するとPCライクな操作ができる機能が搭載されています。

ただ、それはあくまで「ライク」。本家のMicrosoft Windows(の兄弟)が動くはずの本機に比べたら、Windows 95と漢字Talk 7.1くらいの差があります!

というわけで先ほどのtoo muchぎみなドックにディスプレイを接続してみました!

はいどーーーーーーーーーーーーーーーーーん!!!!

Windowsやあああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!

Hello Windows!!!!!!!!!!!!!!

いやあ、この壁紙ぶっ込んできますか!

何かで読んだのですが、このおなじみの壁紙は実写らしいですね!

それにしてもここまで「まんま」なWindowsデスクトップが表示されるとか!表示されるとか!!!(歓喜)

機能としては「Continuum」というMicrosoftのアプリで実現しています。

エクセルだって過剰なほど広々してる!

↓こんな感じで、USB Type-Cケーブルでつないだモバイルディスプレイにだって表示できますよ!USB Type-Cをサポートしてるとか!してるとか!!!(歓喜)

しーーーかーーーもーーー!!!

外付けディスプレイ接続時はスマホ側がタッチパッドになるううううううううううううううう!!!!!!!!!!!

iOSとかAndroidとかマジいらない(嘘)

いやあ!久々に楽しかったです。

さすがにYouTubeはじめ、アプリがほとんどないので普段使いには厳しいと思いますが、Officeやらedgeやらは使えました。(サポートは終わってる or 近々終わるので、そこ分かってる人用)

しかもハイスペック(当時)なだけあって、動きはサクサクです。

アップデートに多少時間はかかりましたが、大好きなWindowsのUIでスマホをいじれて、しかもUSB Type-Cや付属ドックにぶっさすだけでWindowsのデスクトップが表示されてお仕事ができることに感動しました。

つくづく、MicrosoftのモバイルOS戦略が失敗したことが悔やまれてなりません。

溢れんばかりの対応ソフトの嵐に、当時Macユーザーとして羨望のまなざしを隠しきれなかったWindows。

PC雑誌の新作ゲームコーナーも、98%はWindows用、残り2%がハイブリッド版(Win/Mac両対応)だった時代、Micro”soft”の名の通り、Windowsの圧倒的強さはソフトウェアでした。

今でもそれは同じですが、モバイルOSの世界では、当時Macが惨敗したのと同じ理由でWindowsが敗北してしまいました。

今回アキバで衝動買いして使ってみたhpのElite x3は、「Windowsスマホでしょ?じゃ外出先ではスマホでお仕事して、自宅やオフィスではドックに挿してPCライクにお仕事できるスマホにすれば完璧じゃん!やってやろうじゃねえか!USB Type-C?採用!Bang & Olufsenオーディオ?採用!有機EL?採用!強そうな規格は全部採用!だってこれPCだし!」という気迫に溢れていました。

あくまで趣味やオモチャとしての使い方になると思いますが、このスペックが15,000円というのはなかなか爆安ですし、色々楽しいので、気になった方はぜひアキバの「PREMIUM STAGEダイレクトリアル店」でチェックしてみてください!