高コスパPCを多数リリースしているCHUWI社から、新型の2-in-1タブレットPC「Chuwi Hi10 XR」が発売されました。
↓のように着脱式のキーボードとペンがセットになったWindows PCです。キーボードを外すとタブレットとして使えるやつです。
↓でレビューした前モデルのHi10Xから、CPUがグレードアップしています。
CPU以外は筐体を含めてほぼ同じですが、よりパフォーマンスが上がって、さらにコスパが高まりました。
価格は、まずタブレットのみが↓の通り。(安い順にしています)
つづいて、タブレットとキーボードのセットが↓です。ただしペンとセットの方が安いので、アマゾン必須の人以外はペンもセットになったものにしましょう。(Banggoodはペンなしはありません)
キーボードとペンがついたフルセットが↓で、これのBanggoodが31,925円で最安です。
- タブレット+キーボード+ペン
Banggoodでタブレットのみ、もしくはBanggoodでタブレット+キーボード+ペンのどちらかがお得です。ただし頻繁にセールが入りますので、欲しいセットでオフィシャルサイトとAliExpressも見ておいた方が無難です。
では早速見ていきましょうー。
スペック&外観
タブレットのみの場合は本体とUSB-C充電器が付属します。キーボードは付属品なし(タブレットと接続すればタブレットから給電されます)、ペンも同様です。
スペックは下記の通り。
- モデル名:Chuwi Hi10 XR
- CPU:Intel Celeron N4120(4コア4スレッド)
- GPU:Intel UHD Graphics 600
- OS:Windows10 Home 64bit
- ディスプレイ:10.1インチ(1920×1200)10点マルチタッチ対応
- アスペクト比:16:10
- RAM:6GB LPDDR4
- ストレージ:128GB eMMC
- カメラ:リア5MP/フロント2MP
- バッテリー:7.6V / 3,500mAh
- サイズ:261.8mm x 167.3mm x 8.8mm
- 重量:606g
- Wi-Fi:802.11a/ac/b/g/n(2.4G / 5G)
- Bluetooth 5.1
- インターフェース:USB Type-C 2.0(充電/データ通信)、USB Type-C 3.0、3.5mmイヤホンジャック、micro HDMI、microSDカードスロット(最大128GB)
前モデルHi10Xとの差分ですが、主にはCPUがCeleron N4100からN4120にアップグレードされたことです。
そのほか、バッテリー容量、消費電力、対応Bluetoothバージョンも微妙にグレードアップの方向に変わっていますが、使用感が変わるような変化ではありません。
ほか、メモリ周りはLPDDR4の6GB RAM、128GB eMMCです。
3万円にしてはスペック高めです。
10.1インチですので、一般的なタブレットと同じ大きさ。キーボードをつけない場合、↓のように普通のWindowsタブレットとして使えます。
液晶は明るさや発色、精細さなど、いずれも良好です。特に不満を感じる画面ではありません。10インチで1920×1200ですので、スマホ的なキレイで精細な画面です。
背面はメタル仕様です。フロントと背面にそれぞれカメラがついていますよ。
キーボードは、マグネットで装着するタイプ。キーボードを充電する必要はなく、タブレットに装着したらそこから給電されます。充電が必要なのはタブレットだけなのは便利。
本体は安っぽさを感じさせません。しっかりした作りです。細部までメタルで、エッジは光沢加工になっています。表面は指紋がつきにくい加工です。
キーボードを装着すると、純正なだけあって一体感があります。片手で持てる取り回しの良さです。
13インチMacBook Proと大きさを比較したところ。こうして見ると、本機の小ささがよく分かると思います。
底面はゴム脚がついています。サイズ感は、おおむねSurface Goと同じくらいです。どちらも10インチサイズですからね。ただ、キーボードを付けたときの厚みは本機の方があります。
キーボードとあわせてポート類を見ておきます。まず右側面ですが、タブレットにはスピーカー穴が、キーボード部にはUSB Type-Aポートがあります。
左側面にもスピーカー穴とUSB Type-Aがあるほか、タブレットにはmicroSDカードスロット、USB Type-Cが2つ、micro HDMI、イヤホンジャックです。↓
上部には、タブレットに電源ボタンと音量ボタンがついています。↓
重量はタブレットのみの場合実測で約593gです。10インチタブレットとしては、AndroidやiPadと比べると少し重い部類。
キーボードと合わせると約1.06kgです。ノートパソコンと考えると軽い部類ですが、10インチですので、それなりに重みは感じます。
ベンチマーク
ベンチマークを見ておきます。
まず気になるCeleron N4120のCPUスコアですが、CINEBENCH R20で425ptsでした。
第5世代Uシリーズi5のちょい下くらい。モバイル向け廉価CPUとしては、パフォーマンス高めです。ライトな使い方であれば、遅さにストレスを感じるような場面はあまり無いと思います。むしろサクサクで、AtomやCeleronにストレスを感じた経験のある方でしたら、「Celeronもここまで進化したか」と感動するかもしれません。
ストレージは、CrystalDiskMarkの計測値で下記の通り。eMMCなのであまり高速とはいえません。
ストレージアクセスは残念ですが、ブラウジングやメール、ドキュメント作成などのサブ機的な用途であれば、快適に使える性能です。
キーボード・タッチパッドの使い勝手
キーボードとタッチパッドの使い勝手を見ておきましょう。
配列は↓のようにUSで、10インチという小型ながら配列も変則的なところが少なく、よくまとまっています。
キーピッチは約16mmです。
普段フルサイズの19mmを使っていると、窮屈さを感じます。ただ、慣れればタッチタイピング可能な広さです。UMPCのように、デバイスに合わせて打ち方を工夫しなくてもいけます。
タッチパッドは狭いです。3本指、4本指操作で、特に縦向きにスワイプする時は狭さを感じます。狭さはある程度慣れますが、細かいカーソル操作はやりにくいです。パワポで細かいオブジェクトの位置直しをする場合などは、マウスを使った方が良いでしょう。
HiPen H6の使い勝手
純正のペンは、Chuwi HiPen H6です。オフィシャルストアでペン付きセットで買った場合は、このペンがついてきます。
HiPen H3は乾電池駆動でしたが、H6はバッテリー駆動になりました。
充電はキャップ部を外して行います。micro USBなのはちょっと残念。
純正なだけあって、ペアリングもせずいきなり使い始められます。消しゴムボタンや右クリックボタンも、設定不要で動いてくれます。
レイテンシーについて、さすがにApple Pencilほど滑らかにとはいきません。少し遅れがあります。
細かい文字や図表を素早く書くのは難しいでしょう。簡単なメモや、ざっくりした図形を描く、あとはペンでマウス操作を行う、といった使い方に適しています。
いまいちな点:充電環境
3万円にしてはとても完成度が高くパフォーマンスも優秀なのですが、とても残念なのが充電環境です。
これはHi10Xの時からそうなのですが、出力が12V/2Aという謎な組み合わせになっています。そしてこの12V/2Aでしか充電ができません。
USB標準ではないですし、12V対応のチャージャーは世の中にあまり無いと思いますので、基本的には付属のチャージャーで充電するしかありません。
付属のチャージャーでは、↓のように15wで給電されますが、
汎用のチャージャーですと↓のように電流が流れません。
出力を12Vに変えるなどで無理矢理充電することはできるとは思いますが、基本は付属のチャージャーを利用することになるでしょう。
これはかなり残念なポイントです。
手軽なサブ機に最適
以上、Chuwiの新型2-in-1タブレットPC「Chuwi Hi10 XR」レビューでした。
充電環境は残念ですが、それ以外は完成度もパフォーマンスも高く、これが3万円で買えるならサブ機としてはかなり優秀だと思います。
廉価で、ライト用途ならサクサク動き、コンパクトで持ち運びやすいという、Chromebook的なニーズを満たしてくれるWindows PCに仕上がっています。
そんな用途を想定したサブ機が欲しい方は、ぜひチェックしてみて下さい。
価格は、タブレットのみが↓の通り。(安い順にしています)
タブレットとキーボードのセットが↓です。ただしペンとセットの方が安いので、アマゾン必須の人以外はペンもセットになったものにしましょう。(Banggoodはペンなしはありません)
キーボードとペンがついたフルセットが↓で、これのBanggoodが31,925円で最安です。
- タブレット+キーボード+ペン
Banggoodでタブレットのみ、もしくはBanggoodでタブレット+キーボード+ペンのどちらかがお得です。
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