ついに出たChuwiの10.8インチ極小ノートパソコン「Chuwi MiniBook X」
これを即購入しましたので、レビューしていきたいと思います!
こちら、10.8インチで1kg切りという超小型なサイズ感に加え、ディスプレイ左上にスマホのようなパンチホールカメラがあるという変態度の高い一台。さらにディスプレイ四隅は角丸です。
使ってみると、キーがあまり省かれておらず自然に使えるキーボード、ギリギリまで広げて大きく取られているタッチパッド、見やすい画面など、ノートパソコンとして結構優秀です。
一方で、N5100とはいえCeleronなので、普段高速CPUなPCでガシガシ使っているような方ですと、同じ使い方をすると遅さや引っかかりを感じることもあります。
本機は、↓でレビューした同社UMPC初号機であるChuwi MiniBookの後継機という位置づけ。
初代とは打って変わって、UMPCというよりは最小クラスのモバイルノートパソコンというサイズ感。ちょうどLet’s note RZシリーズやOneMix4、Surface Goシリーズに近いフットプリントになっています。
この記事の中で、OneMix4やLet’s note RZ5とのサイズ比較も行っていきます。
Chuwi MiniBook Xは現在、こちらの同社公式ウェブサイトで販売中。
また、アマゾンでも↓のように販売開始しました。
2022/9/9追記:↓のように日本語キーボードモデルも登場しました。こちらの公式ストアでも販売中。
いわゆる格安ノートPCなので賛否あると思いますが、私はこのPC結構好きです。
というわけで、さっそく見ていきましょう!
外観・スペック
同梱物はUSB-Cチャージャー。ほか、20ドル追加で、↓にあるHiPen H7という純正の筆圧検知ペンをつけられます。
チャージャーは24w。ケーブルは取り外し不可タイプです。一般的なUSB-C充電器で充電できますので、あまり使わないかもしれません。大きすぎるということもなく、プラグも折りたたみ式で、普通に良いチャージャーです。
一方で本機はせっかく45wまで対応していますので、より出力の高いチャージャーがあればそちらを使った方が良いでしょう。
HiPen H7は2ボタン式の筆圧検知ペン。ペンを画面に近づければカーソルが追従してくれます。乾電池駆動ですが、オーソドックスな筆圧検知ペン。
そして本体です。角丸ディスプレイとパンチホールが印象的です。
スペックは下記の通り。
- CPU:Celeron N5100(4コア4スレッド)
- RAM:12GB LPDDR4
- ストレージ:512GB SSD
- OS:Windows 11 Pro
- ディスプレイ:10.8インチ(2560×1600)IPS
- バッテリー:3,800mAh(26.6Wh)
- サイズ:244×166.4×17.2mm
- 重量:(実測)948g
- 通信:802.11 a/b/g/n/ac、Bluetooth 4.2
- 充電:45w PD2.0対応
CPUは4コアのCeleron N5100です。後ほどベンチマークスコアも見ていきますが、高速なPCではありませんが、Celeron機の中では上位の性能。メモリは12GB/512GB SSDと必要十分。ストレージはSATA。
ディスプレイはタッチ対応で、10.8インチ(2560×1600)と高解像度。表示はクリアです。
バッテリーは3,800mAh。輝度明るめで普通に使うと3時間程度。
重量は918g。OneMix4は800gを切っていますので、このサイズ感にしては重い方。ただ、本体が薄くコンパクトなので、1kg弱とは思えないほど軽く感じます。
筐体はメタル外装で高級感あります。↓のように天板にはCHUWIロゴ。
左側面にはイヤホンジャック。↓
背面にはポートはありません。
右側面には、USB Type-Cが2つと電源ボタン。
底面はこんな感じ。
重量は、実測で948gでした。
Let’s note RZやOneMix4と大きさ比較
さて、続いては気になるサイズ感を、いくつかの有名な商品と比較してみましょう。
iPad mini 6
まずは最新のiPad mini 6との比較。これはさすがにサイズ違いますね。
厚みも、だいたい倍くらいあります。
GPD Pocket 3
続いては先日発売になったGPD社の8インチUMPC「GPD Pocket 3」との比較。
↓で書いたように、現在持ち運び機として愛用している一台。
GPD Pocket 3もiPad miniとフットプリントが似ているため、サイズは↓のようにだいぶ違います。
一方で厚みに関しては、本機の方が薄いですね。
Let’s note RZ5
さて、ここからはよく似たサイズ2機種との比較。
まずは極上モバイルノートであるLet’s note RZとの比較。
↓のように、長辺はほぼ同じ。短辺は本機の方が若干短くなっています。
厚みについては、本機の方が数mm薄いですね。
OneMix4
続いては10.1インチのOneMix4との比較。
↓のように長辺は1cmちょっと本機の方が長いです。短辺も数mm、OneMix4の方が短いです。
厚みはほぼ同じくらい。手に取った印象は、とてもよく似ています。気持ち大きいかな?くらいです。
一方で、キーボード配列は、キーピッチを優先して記号キーを上部にまとめているOneMix4と比べて、本機はかなり普通のUS配列に近くなっています。
OneMix4はキーピッチが18mmで、MiniBook Xは17mmほど。
入力周りは高評価
さて、続いてはChuwi MiniBook Xのキーボード、およびタッチパッドを見ていきましょう。
OneMix4比較でも見たとおり、配列はかなり一般的なUS配列に収めています。特に、UMPCでは犠牲になってしまう記号キーが、ちゃんと英字の右側にあるのが嬉しい限り。
キーピッチは17mmほど。
若干の窮屈さを感じるものの、問題なくタッチタイピングが可能。さらに記号キーもちゃんと右側に配置されていますので、キーボードによる文字入力は、このサイズ感にしてはかなり優秀です。タッチパッドも広めに取られており、文字入力用のサブ機にするには適しています。
気になるパンチホールのディスプレイ品質は?
さて、気になるパンチホールディスプレイ。↓のように左上にまるっと鎮座しています。画面は角丸。かなり異色です。
ディスプレイの表示品質は高く、クリアで発色良く、明るさも十分で見やすいです。
拡大率はデフォルトで200%。
デイリーガジェットを表示したら↓のようになります。ちょっと表示領域狭いですね。150%~175%にしても十分見えるので、そうした方が良いかもしれません。
パンチホールは、↓のようにデフォルト状態のデスクトップで、フォルダアイコンを隠してきます。
デフォルトの200%でedgeを開くと、↓のように左上メニューアイコンをちょうどぴったり隠してしまいます。
150%にすると、戻るボタンの上半分も隠れます。
実際に使ってみてどうかですが、パンチホールの部分もクリックなどの操作はできますので、一通りのソフトウェアを使った限りではそこまで気になりませんでした。
左上のこの領域に重要な情報が表示されるソフトウェアですと厳しいかもしれませんが、思ったよりは気にならないというのが結論です。
また、角丸についても、そもそもWindows 11は角丸ウィンドウになっていますし、こちらも実用上の不便はありません。
タブレット形状での使い勝手
本機は画面を360度回転させてタブレットとしても使える2-in-1機構。
↓のように、パンチホールと相まって、かなりのタブレット感。
ペン入力も快適です。
タブレット形状では、キーボード入力も無効になります。
一方で、本機はヒンジの作りが微妙で、閉じた状態でも↓くらいの角度までは力を入れずとも開いてしまいます。閉じた画面がピッタリ固定されません。
タブレット形状で上記のようになると、タブレットモードがOFFになったりします。この点はイマイチですね。
ベンチマークスコア
最後にベンチマークスコアを見ておきましょう。
Celeronなので覚悟はしていましたが、↓のように低スコア。特にシングルはAtomの倍ほど。
同じモバイル向け低消費電力CPUと比較すると、Core i7-1165G7の半分以下。
シングルコア性能は、↓で見たPentium N6000の半分ほど。
CrystalDiskMarkの計測値は下記の通り。SATA SSDとして典型的なスコア。
とはいえ、Celeron N3000系やAtomのような、ブチキレそうになる遅さではありません。ライト用途であれば、結構快適に動いてくれます。
後ろでWindows Updateを回しながらたくさんタブを開いたり、複数アプリを使うと、体感で分かるくらいの遅さになります。
サクサクではないが、Atomのように止まっているかのような遅さではない、その中間くらいのイメージ。
愛すべき一台
6万円台の格安極小PC「Chuwi MiniBook X」レビューしてきました。
ヒンジの作りやバッテリーの持ち、パフォーマンスなど、高速なモバイルノートと比べれば、もちろん欠点はあります。
一方で、このサイズ感にして普通レベルの配列を実現したキーボード、広めのタッチパッド、見やすい画面やコンパクトな筐体など、魅力も十分にあります。
これは何のために買うのかに依存しますが、私のように資料を読んでブラウジングして、メールをして執筆をする、というようなライトな使い方であれば、大きなストレスなく使えます。
むしろキーボードなどはOneMix4を上回る使い勝手です。
というわけで、一般的な13インチないし11インチノートよりもさらに小さく、UMPCほど極小ではない、くらいのサイズ感を求める方には刺さる一台でしょう!
外出先でも全くストレスなく高速にいつも通りの仕事ができ、バッテリーも丸一日持って、というレベルを求めるのであれば、やはりLet’s note RZが良いでしょう。
一方で本機は6万円台と格安です。この価格で、持ち運び用の上記サイズ感をゲットできるということで、夢のある愛すべき一台です。しばらくは外出時持ち運びのメイン機として使ってみたいと思います。
気になった方は、ぜひチェックしてみてください!
Chuwi MiniBook Xは現在、こちらの同社公式ウェブサイトで販売中。
また、アマゾンでも↓のように販売開始しました。
2022/9/9追記:↓のように日本語キーボードモデルも登場しました。こちらの公式ストアでも販売中。
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