ヤマハの完全ワイヤレスイヤホンTW-E7Bの音質が凄まじかった【職人技】

今回は、ヤマハの完全ワイヤレスイヤホン「TW-E7B」を購入してしばらく使ってきたのでレビューしたいと思います。

同社完全ワイヤレスイヤホンのフラッグシップ機の位置づけです。アクティブノイズキャンセリングやアンビエントサウンド(外音取り込みモード)といったハイエンドな完全ワイヤレスイヤホンで一般的な機能は搭載されています。

それだけでなく、コンテンツの音量と周囲の騒音から自動で最適な帯域バランスをとってくれる「リスニングケア(アドバンスド)」、イヤホンの装着状態によって左右イヤホンの周波数特性を自動補正してくれる「リスニングオプティマイザー」など、玄人好みの機能も。

まずは結論

完全ワイヤレスイヤホンでヤマハはあまりイメージが無いかもしれません。

実際に使ってみて、ソニーやアップルのような万人受けする商品ではありません。

タップ操作でなく物理ボタン操作ですし、充電ケースもイヤホンもかなりの大きさです。デザインも無骨です。通話(マイク)は周囲の雑音も結構拾ってしまうため移動中にテレカンに入ると他の参加者から聞こえにくいと何度か言われましたし、ノイキャン性能は高くありません。ポップスやアニソンなどの聞こえ方も、好みが分かれるでしょう。

そういった、マス向けの普段使い用イヤホンとしては、やはりソニーのWF-1000XM4の方が全方位にわたって欠点なく優れていると感じます。iPhoneユーザーならAirPods Proも良いでしょう。

ただこのTW-E7B、ある種のジャンルの曲は、そういった欠点を相殺して余りあるほど、衝撃的といっていいハイレベルなクオリティで再生してくれます。

個人的には、ボーカルの無い、空間を感じられるジャズやピアノ、クラシックの音源で楽器の演奏を聴くと、しばらく動けなくなるほどのインパクトでした。「あ、ピアノの音って、確かにこうだった」と気付かされました。

一般的なポップスやアニソンなどでは、ソニーのWF-1000XM4などは、気持ちを揺さぶり高めてくれるような迫力があります。個人的にはそちらの方が好みなのですが、上述のようなジャンルを聴くなら今回のTW-E7Bにいちいち付けかえて聴きます。それほど違いが明らかです。

もちろん主観ですが、私はこのTW-E7Bは、”場”で演奏された楽器の音を最高のクオリティで聴かせるということに命をかけたような商品だと感じました。

本機は、アマゾンの↓のページで、税込23,500円で販売中。カラーは4色。

それでは、見ていきましょう。

外観とスペック

まずは同梱物ですが、イヤホンと充電ケース、充電用USB Type-C to Aケーブル、イヤーピース(全5セット)、マニュアル・保証書類です。

スペックですが、ドライバー径は10mm、Bluetooth 5.2、コーデックはSBC/AAC/aptX Adaptive、IPX5防水。充電はUSB-Cのみ(Qi非対応)で、イヤホンフル充電で2時間、充電ケースは3時間。公称再生時間は、イヤホン6時間、ケース再充電3回可能で合計最大22時間。

周波数帯域は20Hz-20kHz。ペアリングは最大6台まで可能。

購入したものはブラック。ケース外装は、独特な模様のプラスチック。天板にはカッコいいヤマハのロゴがついています。

ケース手前には充電インディケータ。

背面には充電用USB Type-Cポート。シリアルナンバーもついています。

底面には、PSEマーク等。

開けるとこの通り、独特なデザインのイヤホンがお目見えします。

ケースもイヤホンもデカいです。インパクトがあります。後ほど他の有名機種と大きさを比較しますが、「小型化・軽量化にはまったく興味ありません。その代わり最高の音質を届けます」という想いがこもっているかのようです。

イヤホン外側にもインディケーターとヤマハロゴがついています。

最上位モデルのTW-E7Bのみ、着脱検知機能があります。つまり再生中にイヤホンを付けたり外したりすると、それに連動して再生・停止してくれます。

冒頭にも書いたとおり、タップして操作はできません。

その代わり、左右の合計3つの物理ボタンを押して操作します。

左耳の方にはボタンが1つ。

右耳の方にはボタンが2つです。

左側は、1回押しで再生・停止、2回押しでモード切替(アンビエントサウンド→アクティブノイズキャンセリング→OFF)です。

右側は、上と下それぞれのボタンで1回押しが音量上げ下げ、2回押しで曲送りと曲戻しです。

世の中タップ操作のイヤホンがほとんどなのではじめは戸惑いますが、すぐに慣れて、逆にとても使いやすく感じるようになります。

重量はイヤホン込みで68g。軽くはありません。

ゴツい大きさ(他機種比較)

大きさのイメージを持っていただくべく、デスクの上にあったイヤホンを並べてみます。

左から、ソニーのLinkBuds、ソニーのLinkBuds S、本機、アップルのAirPods Pro、ソニーのWF-1000XM4、ソニーのWF-1000XM3、ゼンハイザーのMOMENTUM True Wireless 2です。ソニーの音が好きなので、ソニーが多くなっています。

高さは↓の通り。左右並びが逆になっていて失礼。

右耳イヤホンを並べたものです。本機は、前世代のWF-1000XM3と並び最大級です。

アプリの機能

アプリの機能はシンプルです。

まずはイコライザー。本機は低音がガンガン鳴るようなイヤホンではありませんので、そういう聴き方をしたい曲はプリセットを変えてみましょう。

アンビエントサウンドとノイキャンのモードを選んだり、リスニングケア(アドバンスド)のON/OFF、リスニングオプティマイザーのON/OFF、低遅延のゲーミングモードが選べます。

「リスニングケア(アドバンスド)」は冒頭にも書いたとおり、コンテンツの音量と周囲の騒音から自動で最適な帯域バランスをとってくれる機能です。「リスニングオプティマイザー」の方は、イヤホンの装着状態によって左右イヤホンの周波数特性を自動補正してくれる機能。

前者は、確かに室内から商店街やお店の中などに何度も移動しながら注意深く聴いていると、調整をかけてなるべく騒音がある中でも聴き心地が変わらないようにイコライザーを調整してくれていることが分かります。

後者の方も、オンの方が若干綺麗な聞こえ方になります。ただ、これは個々人の耳の形に依存するでしょう。

着脱検知ありなしやオートパワーオフ時間もアプリ上で設定可能。

ナマの楽器演奏を楽しみたいなら

万人受けする商品ではないと思います。軽さや装着感、わかりやすさにこだわった人気モデルと比べると、クセがあるのは確かです。

ただ、冒頭に書いたとおり、このイヤホンに合う楽曲をしっかり楽しみたいのなら、得がたいレベルの価値がある一台だと思いますよ!

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