今回は、先日登場したAndroid向けスマートウォッチ期待の新モデルである、Googleの「Pixel Watch」と、同じく先日登場したサムスンの「Galaxy Watch5」を比較レビューします。
両方発売日に購入し、↓のように両腕に装着して生活してきました。
ウォッチならバンドにもこだわりたいよね!ということで、ウォッチ本体だけでなく、それぞれGoogleとサムスンから純正のレザーバンドが出ているので、それも購入。
↓のような4つの商品をまとめて比較レビューします。
結論からいうと、ウォッチとしての完成度はGalaxy Watch5の方が上です。ここはスマートウォッチメーカーとしてのキャリアの違いが出ています。
ただ機能はほぼ変わらないのと、デザインはスマートウォッチ然としたGalaxy Watch5よりも、個人的にはPixel Watchの方が好み。時計は常に露出しているため、スマホよりもデザイン要素が重要という方も多いでしょう。その場合は、Pixel Watchも十分魅力的な選択肢になると思います。
ちなみにGalaxy Watch5単体のレビューは↓をご覧ください。
それでは見ていきましょう!
まずはスペックと価格の比較
スペックは下記の通り。
一番大きな違いは、Pixel WatchはFeliCaに対応しているという点。現状、モバイルSuicaが使えます。ただ、私はSuicaをほぼ使いませんので今回は言及しません。また、Pixel WatchにはSIM対応モデルがあります。SoftBankとauから出ています。
今回購入したものは、Pixel WatchがWi-Fi版のマットブラックで、Galaxy Watch5が44mmのグラファイトです。
Pixel Watchは↓のように39,800円です。Googleストアでも家電量販店でもAmazonでも同じ価格です。
Galaxy Watch5は、無印とは別にProというものもあります。ナビゲーション機能がついていてバッテリー容量が大きいのですが、分厚い見た目がダサすぎたので買いませんでした。
無印のGalaxy Watch5ですが、44mmはアマゾンの↓で税込48,800円。サファイアは、落ち着いたブルーです。
40mmは、↓で税込44,200円。グラファイト、シルバーは同じですが、もう一色はピンクゴールドです。女性向けを意識したカラバリ。
Proの方は、↓の通り税込70,800円で、カラーはブラックチタニウムとグレーチタニウムの2色。サイズは45mmとなります。
バリアント違いなどを無視してザックリ言うと、Pixel WatchはGalaxy Watch5よりも1万円ほど安いです。
外観の比較
外観の比較から。
Pixel Watchはインチ数を公開していないので不明ですが、↓のようにGalaxy Watch5の方が一回り大きいです。なお、外縁部の黒いところはすべてベゼルです。両モデルとも、Apple Watch Series 8に比べるとだいぶベゼルは分厚いです。
両方とも有機ELで発色良く、輝度もとても明るいです。ちなみにGalaxy Watch5は、外縁部に沿ってスワイプするとスクロール機能として使えます。Let’s noteの円形トラックパッドのように。
Pixel Watchの方は、(左手に付けた場合の)右側面に↓のようにダイヤルボタンとボタンがついています。
左側面には、スピーカーとマイクです。バンドの脇の部分は、そこを押してバンドを着脱するボタンです。
12.3mmとGalaxy Watch5よりも分厚いのですが、まるっとした可愛らしいデザインで厚みはそれほど気になりません。
Galaxy Watch5の方は同様に右側面に↓のようにボタンが2つとマイクがついています。
左側面にはなにもついていません。↓
デフォルトで付属しているバンドですが、どちらも↓のように余剰部分を内側に巻き込むタイプ。樹脂製です。
バンドの着脱ですが、Galaxy Watch5は↓のようによくあるつまみをずらすタイプ。20mmの汎用品バンドが使えます。
Pixel Watchは先ほども言及したように、ボタンを押して横にスライドさせるようにして着脱する専用タイプ。Pixel Watch用のバンドしか使えません。
どちらもいい感じに着脱しづらいです。
重量ですが、デフォルトのバンド込みですと、Pixel Watchの方が62g。
Galaxy Watch5の方が56gでした。
付けていると、Galaxy Watch5の方が肌に当たる面積が広く角張っていて重いように感じるのですが、実際はGalaxy Watch5の方が薄くて軽いです。主観は当てにならないなと思った一方でデザインの重要性を感じました。
バッテリー駆動時間
続いて、バッテリー駆動時間の比較です。これはPixel Watchの惨敗です。
常時点灯ONにして、両腕につけて生体管理や輝度などの条件もなるべくそろえています。
フル充電からGalaxy Watch5は20時間経った状態でバッテリー残量40%強、Pixel Watchは10%を切っています。
睡眠トラックを利用しようとすると夜の間も充電せずとなりますので、さすがにPixel Watchは厳しいです。Galaxy Watch5はApple Watchと同じくらい持ちます。
Pixel Watch最大の弱点はこのバッテリーの持ちの悪さにあります。
機能の比較
FeliCaなど除けば機能はほとんど同じです。ほとんど同じことができます。OSも搭載センサも同じですし。
両モデル、歩数計は↓のように1日で10%弱の誤差が出ました。
心拍数についても同様です。±10%くらいは誤差があると考えたほうが良さそう。ちなみにPixel WatchはGalaxy Watch5よりもかなりの高頻度で心拍数を更新していってくれます。
ちなみにGalaxy Watch5の方は、体組成計の機能も付いています。サイドボタンに両指で触れてしばらくすると、体脂肪率や水分量などの推計値を出してくれますよ。
ウォッチフェイスですが、Galaxy Watch5の方が豊富です。
↓のようにデフォルトでインストールされているものに加えて、Google Playストアで無数の野良フェイスをダウンロードできます。
Pixel Watchはデフォルトのギャラリーの数が少ないうえに、Google Playストアからの追加リンクがありません。
ただ、Pixel Watchのフェイスはオシャレ度が比較的高く、円形ディスプレイと組み合わされた見た目はスマートウォッチとしてこれまでにないユニークなデザイン。もちろん好みの問題ですが、デザインはPixel Watchに軍配です。
また、操作についても両モデルとも滑らかなのですが、Pixel Watchは振動の出し方や効果音などに凝っています。まるっとしたディスプレイはスワイプやタップがしやすく、UIが”気持ちいい”です。Nintendo Switchをはじめて使った時のような操作の気持ちよさです。
両モデルとも、健康管理は別アプリを使います。
Pixel Watchの方は、買収したfitbitのアプリです。高度なレポートや90日履歴など、一部機能はfitbit premiumという有料サブスクが必要。
Galaxy Watchは、S Healthというサムスンのアプリ。
よく使う睡眠トラックを比較してみますと、まずfitbitの睡眠ステージが↓のような表示。
サムスンのS Healthは↓のようになっています。
表示される情報としては大差ないのですが、データの分類や表示など、S Healthの方が分かりやすいです。
健康管理系とは別に、母艦アプリがそれぞれ必要です。
Pixel WatchはGoogle謹製のWatchアプリ、Galaxy Watch5はGalaxy Wearというサムスン製のウェアラブル向けアプリです。
アプリの設定項目は、Galaxy Wearの方が細かく設定できます。たとえば画面表示関係はGalaxy Wearが↓に対して、
Google Watchは↓です。Googleの方がシンプルで分かりやすいとも言えますが、きめ細かな設定をしたいならGalaxy Wearの方が良いでしょう。Galaxy Wearもアプリとして良く出来ていて、十分分かりやすいですし。
Galaxy Wearでは、↓のようにバッテリーを食っているアプリ・機能を表示してくれます。
また、時計に表示するタイルの選択肢も、Galaxy Wear↓の方が、
Google Watch↓よりも種類が多いです。
Pixel WatchはFeliCaが使えるほか、Googleアシスタントが組み込まれています。
いつでも時計に「OK Google」といえば、色々と教えてくれます。
ウォッチに搭載されたことでアシスタント機能の便利さを実感し、よく使うようになりました。
Galaxy Watch5でも、Playストア経由でGoogleアシスタントアプリを入れれば、同じように使えます。
別売りの純正レザーバンド比較
今回、Googleとサムスンの純正レザーバンドも購入しました。それもご紹介。
Googleの方は、Google Pixel Watchクラフトレザーバンドという10,300円のもの。色はブラックにしました。
↓のように何の変哲もないレザーバンドです。
付け根の部分は、もちろんPixel Watch専用パーツになっています。
Apple純正のウォッチバンドと比べると完成度は明らかに劣っており、これで10,000円超えは高いでしょう。高いのが悪いのではなく、純正に期待することは価格が高くてもデザインが優れていることであり、今後より高級感あるバンドを増やしてくれることを期待しています。
Galaxy Watch5の方は、4向けのHybrid Leather Bandネイビーです。
原宿のGalaxyストアで7,000円くらいで買ったのですが、アマゾンでは↓のように3,627円でした。
こちらは内側が樹脂になっています。
外側がレザーで、コバも厚めの樹脂になっています。
レザー感はGoogleの方がありますが、実際の使い勝手はGalaxyのレザーバンドの方がしっかりしていて良いです。
ただ、Galaxy Watchは汎用バンドを使えるからか、純正のバンドが少ないです。Galaxyストアに行っても2種類くらいしかなくてドン引きしました。
二千円前後のサードパーティ製のものはそこそこありいくつか買いましたが、純正品やApple Watchにある高級サードパーティ製のようなしっかりした見た目のものは少なく残念です。(おすすめがあれば教えてください)
その点、Pixel Watchは専用バンドになるためかGoogle謹製バンドがすでに5種類出ており、さらに↓でお伝えしたようにデイリーガジェット待望のメタルバンドも登場予定です。
ウォッチバンドを付けかえて楽しみたい方は、Pixel Watchの方が良いかもしれません。(両モデルともウォッチバンドの豊富さという意味では、Apple Watchの足下にも及びません)
それぞれの良い点・悪い点まとめ
以上、GoogleのPixel Watch、サムスンのGalaxy Watch5を比較してきました。
まずGoogle Pixel Watchの良い点・悪い点をまとめると、
- 良い点
- デザインが良い意味でスマートウォッチらしくない
- UI・操作が”気持ちいい”
- FeliCaに対応している
- 心拍数計測頻度が高い
- Galaxy Watch5より純正バンドの選択肢が多い
- Galaxy Watch5より安い
- 悪い点
- バッテリーが持たない
- サイドボタン(ダイヤルでない方)が押しづらい
Galaxy Watch5は、
- 良い点
- 母艦アプリが使いやすく高機能
- 体組成計に対応
- Pixel Watchよりもバッテリーが持つ
- Pixel Watchよりも薄くて軽い
- 悪い点
- 角張ったスマートウォッチ然としたデザイン
- 純正バンドが少ない
冒頭にも書いたとおり、やはりGalaxy Watch5の方が世代を重ねているだけあって、スマートウォッチとしての完成度は高いです。
Pixel Watchは初号機ということもあり、荒削りな部分や未熟な部分が目に付きます。
ただ、Pixel Watchはそれら欠点を差し引いても、久々にワクワクする商品に仕上がっている印象。
これからどちらをメインで使うか……Galaxy:Pixel=6:4くらいですかね。
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コメント
こんにちは(初めまして)。九州福岡からです。
「また、Pixel WatchにはSIM対応モデルがあります。SoftBankとauから出ています。」と記載がありましたが、Galaxy Watch5もauからSIM対応モデル(ナンバーシェア)販売中です。
→自分も購入、ナンバーシェアサービス利用で使用中です。(スマホはGalaxy Z Fold4です。)
それでは失礼します☆