今回は、昨日発売になった新型のLinux携帯ゲーム機「Anbernic RG353PS」をレビューします。
Linuxで稼働するとはいえ、コマンド等の専門的な知識は不要で、普通にコントローラー操作でゲームができます。
一方で、エミュレータープレイはもちろんのこと、オンライン対戦や外部ディスプレイ出力、メディア再生機能等、携帯ゲーム機に求められる多機能を搭載しており、ギークな人にも楽しめるマシンとなっています。
↓のように透明ボディがカッコよく、このジャンルのベテランであるAnbernic製ということで、ハード・ソフトとも完成度高くなっています。
現在、Anbernic公式ストアのこちらのページで、定価12,699円のところ発売セールで1,100円OFFの11,599円で発売記念セール中です。
では、見ていきましょう!
外観とスペック
まず同梱物ですが、ゲーム機本体のほか、液晶保護シート、マニュアル、充電用USB Type-A to Cケーブルです。マニュアルは英語と中国語ですが、難しいことは書いていないので問題ありません。
本体はクリアホワイト、クリアパープル、グレーの3色。今回はクリアホワイトを選択しました。
基板がうっすら見える、たまらないデザインです。
外装はプラスチックですが、しっかりした作りで安っぽさもなく、相変わらずハードの完成度はかなり高くなっています。
前面には十字キー、A/B/X/Y、START/SELECT、2つのジョイスティック、ファンクションボタン、電源ボタンがついています。
USB-Cポートは上部に2つついていて、右側が給電用。充電中は、↓のようにインディケーターが光ります。
背面には滑り止め用のゴムパーツがついていて、ホールドしやすくなっています。
上部にはR1/R2/L1/L2ボタンと2つのUSB-Cポート(1つがUSB機器を接続するOTG、1つが給電用となっています)、mini HDMIポート、リセットボタン、音量ボタン。↓
下部には、2つのmicroSDカードスロットと2つのスピーカー穴、3.5mmイヤホンジャックです。
搭載SoCはCortex-A55のクアッドコアであるRK3566。ほかスペックは1GB LPDDR4 RAM、3.5インチ(640×480)IPSディスプレイ、デュアルバンドWi-Fi、Bluetooth 4.2、3,500mAhバッテリー(公称6時間駆動)。OSはLinuxでフロントエンドはRetroArch。
ディスプレイの表示品質は明るく鮮明で、非常にクリアです。
Bluetooth対応なので、外部コントローラーを使うこともできます。搭載エミュレーターは20種類。
デフォルトでは英語設定ですが、言語設定から日本語に変更できます。
振動モーター内蔵で、スピーカーはステレオ。ストレージはmicroSDを使い、デフォルトで16GBのLinuxやエミュレーターが入ったメディアがバンドルされています。
重量は↓のように実測214g。一般的なスマホと同じかちょい重いくらいですが、ズシリ感はまったく感じません。むしろ軽いなあと感じると思います。
実際の使い勝手
続いて、実際の使い勝手を見ておきましょう。
↓はデフォルトで入っているDOOMをプレイしているところ。DOOMでは分かりにくいですが、本機のスピーカーは音量も大きく、音割れもせず携帯ゲーム機としては良質です。
プレイ中にファンクションボタンを押すと、↓のクイックメニューが表示されます。これにより、どういうタイミングでもセーブをしたり、スクショを撮影可能。
ホームのメインメニューの設定からは、↓のようにマシン全体に関わる各種設定ができます。
UIはゲームパッド操作に最適化されていますが中身はLinuxなので、↓のようにファイルマネージャーを見ればおなじみのシステムファイルが並びます。
ほか、設定画面からはキー入力のテストや設定変更、Bボタンの連射設定、システムのバックアップ・リストア等が行えます。
ホーム画面でSTARTを押すと、↓のメインメニューが表示されます。
ここからは、メニューにあるとおりゲームやコントローラー、ネット接続等に係る一連の設定が可能。
また、著名なメディアセンターアプリであるKODIが入っていますので、↓のように各種メディアの再生がグラフィカルに行えます。
なお、SELECTメニューからはクイックアクセスが開けて、↓のようにスクリーンセーバー起動や同梱されていたマニュアルの電子表示等が行えます。
マニュアルにも記載がありますが、ファンクションボタンと組み合わせて各種ショートカットキーが機能します。たとえばRetroArchはF+R2でフレームレートを表示したり、PSPエミュレーターではF+音量キーで輝度調整ができるなど機能は様々。通信対戦のやり方も、マニュアルに記載されています。
システムもハードも完成された携帯ゲーム機
Anbernicはモデルリリースが多く、携帯ゲーム機のハード・ソフトともに多くの経験を積んでいるため、いわゆる地雷のような製品がありません。
今回レビューした「Anbernic RG353PS」についても、システム・ハードともに完成度高く、エミュレータープレイには最適です。
同社の携帯ゲーム機はいくつかの種類があります。
↓でレビューした「Anbernic RG405M」はAndroid端末で、Androidゲームもプレイ可能。
↓でレビューした「Anbernic RG353V」はAndroidとLinux(今回と同じRetroArch)のデュアルブート対応機。
↓でレビューした「Anbernic WIN600」はWindows 11機ですし、
↓でレビューした「ANBERNIC K101 PLUS」のようにゲームボーイアドバンスのカセットを挿してプレイできる端末なんてのもあります。
中でも、今回の「Anbernic RG353PS」は↓でレビューした「Anbernic RG35XX」同様に、Linuxのみの端末です。RG35XXは縦型、今回のRG353PSは横型です。これは好み。
Linuxのみ端末はAndroidやWindowsは動きませんが、エミュレータープレイには十分スペックで価格が安いというメリットがあります。
というわけで、エミュレータープレイがメインの携帯ゲーム機が欲しい方は、ぜひチェックしてみてください!
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