今回は、グローバルでのIndiegogoキャンペーンに続き、まもなくCAMPFIREでクラウドファンディグを開始するAYA社の新型ポータブルゲーミングPC「AYANEO SLIDE」をお借りしたので見ていきたいと思います。
本機最大の特徴は↓のような画面スライド式の物理QWERTYキーボードを搭載している点。
↓のGPD WIN 4などと同じ系統のマシンです。
Ryzen 7 7840Uで現行のポータブルゲーミングPCとしては一番パフォーマンスが高いチップセットを搭載した一群に入ります。
CAMPFIREのこちらのページで、まもなくクラウドファンディグ開始予定。
クラウドファンディグの早期割引で13%OFFになり、16GB/512GB版が税込133,806円、32GB/2TB版が162,690円となります。発送は2024年2月予定。
キーボードを閉じた状態↓では、結構コンパクトに収まります。
それでは、見ていきましょう!
外観とスペック
筐体は↓のように、キーボードを閉じた状態では一般的なポータブルゲーミングPCと見分けがつきません。パッドはおなじみXboxタイプで、ジョイスティック部にRGBライティングがついています。
キーボードを出すと↓のようになります。
GPD WIN 4と異なり、ディスプレイは傾斜を付けることができます。↓
ここでスペックを見ておきましょう。
CPUはAMD Ryzen 7 7840U、GPUはAMD Radeon 780Mで、2023年のポータブルゲーミングPCとして広く採用されているチップです。AAAゲームも問題なくプレイできます。
ディスプレイは6インチのFullHD解像度IPSパネルで、輝度は400ニト、sRGB 120%、DCI-P3 85%色域となります。画面は高精細で発色や明るさも良好です。
メモリは16GB/32GB LPDDR5x RAMと、512GB/2TB M.2 2280 PCIe4.0 SSDストレージとなります。
ほか、OSはWindows 11 Home、バッテリーは46.2Wh(12,000mAh)、最大TDP 28w、Wi-Fi6/Bluetooth 5.2となっています。
リニアモーターと6軸ジャイロ内蔵で、電源ボタンは指紋認証にも対応。
筐体サイズは226x90x28.5mmです。
上部には↓のようにUSB4.0 Type-Cと音量ボタン、指紋認証兼用の電源ボタン。
LRボタンは↓のように3ボタン式です。
底部には↓のようにUSB4.0 Type-CとmicroSDカードスロットがついています。
裏面は↓のように排熱穴です。人間工学風の曲面デザインで、ホールドしやすくなっています。
画面を引き上げると、裏側は↓のようになっています。バチン!としっかり開く感じです。
重量は実測で646g。物理QWERTYが載っている割には結構軽いです。
他機種とのサイズ比較
筐体を他の有名な機種と比較してみます。
まずはASUS ROG Allyと有機EL版Switchと並べたところが↓
ディスプレイが6インチのため、7インチの両機種と比べても、フットプリントは一番コンパクトになっています。
厚みは↓のようにROG Allyに似ていますが、キーボードを搭載した本機の方が若干厚くなっています。
続いてはGPD WIN 3と並べたところ。(GPD WIN 4を買っていなかったことに気づきました。急いで買います…)
幅は本機の方が長くなっています。厚みも本機の方が厚くなっています。↓
画面を開いたところが↓。キーボード部の大きさはよく似ています。
操作感の違いとして、GPD WIN 3は幅がスリムなので↓のようにキーボードの真ん中あたりまで楽に指が伸ばせますが、
本機は幅があるため、結構手が大きい人間でも↓のように真ん中までは届きません。少し手のひらを手前側に寄せる必要があります。
実際の使い勝手
続いては、実際の使い勝手を見ておきましょう。
キーボードは物理ボタンになっており、親指でカチカチと押し込むタイプ。弱すぎず強すぎず、ちょうど良い押し心地だと思います。配列もクセのない英字配列です。
ゲームパッド部ですが、ボタンの押し心地はかなりライトめです。これまで使ってきたポータブルゲーミングPCの中でも、一番軽い部類に入るのではないかと思います。ただ、使いづらいという印象はありません。
6インチなのでほぼスマホと同じ画面サイズ。↓のように縦向きに使うことも、やろうと思えばできます。
このあとベンチマークスコアを見ますが、Ryzen 7 7840U搭載ということでWindowsの動きは全くストレスなく軽快です。高精細ディスプレイでゲームプレイも快適。ファン音もあまり気になりません。
プレイするタイトルやTDP・画面設定にもよりますが、AAAゲームプレイであればおおむね1~2時間弱くらいの駆動時間が期待値となるでしょう。
物理QWERTY搭載でIDやパスワードの入力がやりやすくなるのは大きなメリット。ポータブルゲーミングPCは文字入力をする場合、6~8インチの小さい画面の半分くらいがソフトウェアキーボードに占拠されてしまうのがたまにストレスですが、そういうストレスとも無縁です。
ただ、使っていてキーボードの真ん中らへんに指が届きにくいのだけが残念ポイントでした。
一般的なポータブルゲーミングPC同様にジョイスティックや十字キー、ABXYキーを使ってマウス操作やスクロール操作ができます。
6インチと小さな画面なので、本機だけでOfficeソフトを使うといった用途には向きませんが、外部ディスプレイ出力やキーボード接続によってそうした使い方もできないこともありません。
AYANEOの他機種のように、右下のAYANEOボタンを押すとパフォーマンスや設定をいじれるパネルが表示されてTDPなども調整可能となっています。
ベンチマークスコア
最後にベンチマークスコアを見ておきます。
CINEBENCH R23では、シングルコアが1,146pts、マルチコアが11,667ptsです。
FF14ベンチは、1024×768の標準品質(ノートPC)ウィンドウモード設定で「快適」の8,819。
FF15ベンチは、標準品質FullHDフルスクリーンで「普通」の3,621となっています。
CrystalDiskMarkの計測値は↓の通り。
スキマ時間を埋めるPCゲームプレイを求める人に
本機は物理QWERTY搭載が最大の特徴ではありますが、実際に使ってみるとそのコンパクトさも強みであることが分かります。
他のポータブルゲーミングPCと比べても小さい部類で650gほどと比較的軽量なため、厚みはあるもののカバンの中へも気軽に入れられるサイズ感となっています。
もちろんRyzen 7 7840U搭載でパフォーマンスも高く、物理QWERTYでちょっとした文字入力も快適、ファン音も静かめ。
バッテリー駆動時間が短く画面も6インチなので、長時間没頭するような使い方というよりは、スキマ時間にちょっとPCゲームをやりたいといったニーズに向くのではないかと思いました。
というわけで、コンパクトな物理QWERTY搭載ポータブルゲーミングPCをお探しの方は、ぜひチェックしてみてください!
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