見た目は完全にレトロ、しかし中身はかなり実験的。
そんなユニークなノートパソコン「OneChipBook-12」が、海外のガジェット愛好家を中心に話題になっています。製造元は「8086YES!」。
本機は一般的なPCとは異なり、Altera Cyclone EP1C12Q240というFPGA(Field-Programmable Gate Array)を搭載しており、エミュレーション用途や電子工作用の開発プラットフォームとしての使用が想定されています。
OSはプリインストールされておらず、完全に自分で環境を構築する必要があるため、対象はエンスージアストやハッカー層。
ディスプレイはVGA接続の1024×768ピクセル、サイズは約9.8×7.5×1.5インチと非常にコンパクトです。外部出力にはVGA、S端子(S-Video)、CVBSを備える一方で、HDMIは非対応。SDRAMは32MBで、ストレージは非搭載。フルサイズSDカードが使用できます。
入力端子もユニークで、USB Type-Aやカートリッジ用の50ピン端子、DB9ポートを経由してジョイスティックを接続することも可能。音声出力やスピーカーも内蔵しています。特徴的なメカニカルキーボードは高い打鍵感を誇りますが、テンキーやタッチパッドは非搭載です。充電は現代的にUSB Type-Cで対応。
価格は送料・輸入関税別で215ドル。販売はTindieにて行われています。
FPGAという構成がクセものですが、自由度の高い実験環境として非常に面白い製品です。HDMI非対応やOSなしなど、万人向けではありませんが、あえての“制限”が遊び心をくすぐります。