今一番有名な超小型PC(UMPC)といえば、GPD社のGPD WinシリーズやGPD Pocketシリーズでしょう。
当デイリーガジェットでも、何度も記事にしてきました。
そこに、かなりコピー度の高いOneMixというシリーズが登場しました。
OneMixは、GPDと同じ深センの、壱号本科技有限公司(ONE-NETBOOK Technology)という会社が出した小型パソコンです。
GPDとONE-NETBOOKの最新小型PCは、それぞれGPD Pocket2とOneMix 2Sで、いずれも7インチ画面の小型PCで、サイズもほぼ同じです。
それぞれ、最新のモデルの外観は、下記の通りです。
(画面や外側はほぼ同じなため、キー配列が分かりやすい画像で)
まずGPD PocketシリーズがGPD Pocket2です。
GPD Pocket2には、Amber Blackという、スペックを落として色を黒にしたものも存在します。
そして、対抗馬のOneMix 2Sです。
このそっくりな3台の7インチ最新UMPCについて、価格とスペックはどう違うのでしょうか?
どれを買うべきなのか? 買わざるべきなのか? 見ていきます。
GPD Pocket2/GPD Pocket2 AB/OneMix 2S スペック比較
3モデルの主要なスペックを、下記に比較します。
スペック | GPD Pocket 2 Amber Black |
GPD Pocket 2 | OneMix 2s |
カラー | ブラック | シルバー | シルバー |
画面サイズ | 7インチ | 7インチ | 7インチ |
解像度 | WUXGA (1920×1200) |
WUXGA (1920×1200) |
WUXGA (1920×1200) |
アスペクト比 | 16:10 | 16:10 | 16:10 |
CPU | Celeron 3965Y | Core m3-8100Y | Core m3-8100Y |
RAM | 4GB LPDDR3 | 8GB LPDDR3 | 8GB DDR3 |
ストレージ | 128GB eMMC | 128GB eMMC | 256GB PCIe |
本体サイズ(mm) | 181x113x14 | 181x113x14 | 182x110x17 |
重量 | 465g | 510g | 512g |
バッテリー 容量 |
6,800mAh | 7,000mAh | 6,500mAh |
ポート | USB3.0 USB Type-C 3.5mmジャック MicroSD |
USB3.0 USB Type-C 3.5mmジャック MicroSD |
USB3.0 USB Type-C 3.5mmジャック MicroHDMI MicroSD |
指紋認証 | × | × | ○ |
タッチパネル | ○ | ○ | ○ |
筆圧検知 | × | × | 2048段階 |
360度回転 | × | × | ○ |
OS | Windows 10 Home | Windows 10 Home | Windows 10 Home |
実勢価格 | 約64,500円 | 約84,200円 | 約87,000円 |
まず注意していただきたいのは、GPD Pocket2は、初期のCPUは少し遅いCore m3-7Y30が搭載されており、価格も若干安くなっていたということです。
また、OneMix 2Sの前に出ていたOneMix 2というのも同じで、CPUだけがCore m3-7Y30でした。
いずれも、現在市場に出てくるのは上記最新のCore m3-8100Y版ですので、購入の際は値段だけを見るのでなく、CPUがどちらのロットなのか、よく確認しましょう。
(セールでもないのに上記実勢価格よりも安ければ、Core m3-7Y30版の可能性が高いです)
「実勢価格」については、それぞれ現在時点のメーカーのAmazon直出品価格です。
それを踏まえたうえで、スペックを比較していきます。
まず、重さ、画面、解像度、サイズ、バッテリ容量などはほぼ同じです。
(Amber Blackだけはシルバーではないとはいえ)見た目はほとんど同じということです。
Amber BlackだけがCPUがCeleron 3965Yになっていて、これが最大の違いです。
Celeron 3965Yは、もちろんCore m3よりも性能は劣ります。
用途にもよりますが、ブラウジングやメールなど基本的な用途に限定するのが無難でしょう。
逆に言うと、ユースケースがブラウジングやメール、動画視聴、電子書籍などであれば、Amber Blackが一番安くてピッタリということになります。
写真加工やゲーム、ヘビーなウェブブラウジングや複数ソフト立ち上げによるマルチタスキングなど、Amber Blackのユースケース以上を求めるのであれば、GPD Pocket2とOneMix 2Sの比較になります。
この2モデル、ストレージがまず違います。
GPD Pocket2の128GBに対して、OneMix2sは倍の256GBあります。
しかもOneMix2sはストレージの規格がPCIeなので、GPD Pocket2よりもかなりRW速度は上がります。
また、ポート類ですが、基本は同じなのですが、OneMix2sだけMicroHDMIがついており、プレゼンなどで本機を利用する人には便利でしょう。
そしてこの2機種最大の違いは、OneMix2sはディスプレイが360度回転してタブレットとして使える2-in-1スタイルであり、かつスタイラスペンに対応しているということです。
さらに、OneMix2Sには指紋認証もついています。
(2019.01.17)OneMix 2sにキーボードバックライトがついているという情報は誤りでしたので、修正いたしました。コメント欄でご指摘いただきました。どうもありがとうございました。
つまり……
まとめると、OneMix2Sは後発の利を活かして
- ストレージが倍の容量あって早い
- MicroHDMIポートがついている
- 360度回転してタブレット利用できる
- スタイラスペンに対応している(2048段階)
- 指紋認証がついている
という優位性がGPD Pocket2に対してあります。そしてこれ以外のスペックはほぼ同じです。
これで、実勢価格はGPD Pocket2と3,000円弱しか変わりません。
ただし、ここまでのスペックが必要ない方は、GPD Pocket 2 Amber Blackであれば、2万円ほど安く買うことが出来ます。
また、「丸パクリPCは嫌だ」という方は、OneMixに拒否反応を示すかもしれません。
ですが、公平を期すために言いますと、GPD PocketはMacBookの丸パクリだ、という意見も強いです。
確かにデザインは酷似しています。
MacBookをそのまま小さくしたようなデザインです。
おわりに
いかがでしたか?
スペックと価格の比較だけで選ぶとなると、OneMix2sに軍配が上がりそうです。
パクリ批判などはありますが、ユーザーの選択肢が増え、より便利に面白いガジェットが楽しめるというポジティブな見方も出来ます。
今後も魅力的なUMPCがたくさん登場することを楽しみにしています。
おわり
コメント
One Mix 2s のキーボードにはバックライトは付きません。前の機種には付いていましたが。
ご指摘いただきまして、誠にありがとうございました。
修正し、その旨記載いたしました。
今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。