Magic-BenのMAG1は、iPad miniとほぼ同サイズの8.9インチUMPC(超小型ノートパソコン)です。
一般的なスマホと比較すると、↓のようにその小ささが分かると思います。
GPD P2 Maxなどと同じく、UMPCですがタッチパッドを搭載している点が大きな強みです。
また、先日日本語キーボード搭載版が新発売されました。
今回は、この日本語キーボード版の「MAG1」Core i7-8500Y(Wi-Fi)を購入したので、レビューしていきたいと思います。
バリアントとしては、CPUがCore i7-8500Y版とCore m3-8100Y版、通信が4G LTE版とWi-Fi版の組み合わせで計4モデルあります。
いずれも、RAMは16GB、ストレージは512GBとハイスペックです。
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それでは、実際に使ってみて分かった本機の良い点、悪い点を含め、さっそく見ていきましょう!
開封と外観チェック
まずはパッケージと同梱物から。
↓のように、本体のほかに充電用ACアダプタ、充電用USBケーブル(Type-C to C)、マニュアル類が入っています。
本体は電源を入れてすぐに、言語選択画面からWindowsの初期セットアップが開始されます。
USキーボード版の時は、工場検品時のアカウントが入っていたり、日本語言語パックが未導入だったりといった問題があったようですが、今回購入した日本語キーボード版は問題ありませんでした。
スペックは下記のとおりです。
- OS:Windows 10
- CPU:Intel Core m3-8100Y or Core i7-8500Y(今回レビューするのはCore i7版)
- 指紋認証
- RAM:16GB DDR3
- ストレージ:512GB PCIe SSD
- 外部SDカード:最大128GB
- ディスプレイ:8.9インチ10点タッチ(2560×1600)IPS
- アスペクト比:16:10
- WiFi:Wireless:802.11a/ac/b/g/n Wlan,2.4/5GHz Dual-band
- Bluetooth:4.0
- インターフェース:Type-C (USB 3.0)、USB Type-A 3.0、Micro HDMI、3.5mmイヤホンジャック
- バッテリー容量:8,600mAh
- 駆動時間:約7時間
- 充電:USB PD対応
- 入力:100-240V-50/60Hz 0.7A Max
- 出力:5V3A,9V3A,12V2.5A,15V2A,20V1.5A
- サイズ:207.2mm x 146.5mm x 17.5mm
- 重量:0.69kg
このサイズにして驚くべき高スペックです。
画面はタッチ対応ですが、流行の360度回転ディスプレイは非搭載です。
2-in-1路線を捨て、純粋に極小のクラムシェルを志向し、タッチパッドを搭載した一台です。
そのコンセプトが個人的な使い方に合っていたので、本機を買ってみました。
本体はとてもコンパクトです。↓本当にこの中にCore i7/16GB/512GBのハイスペックが詰まっているのか、不思議に感じるほどです。
縁に向けて丸みを帯びた形状は、MacBookシリーズによく似ています。MacBookをそのまま極小にして、ガンメタルカラーにしたような見た目です。
写真では見づらいですが、天板にはMAG1の稲妻のロゴが目立たないように刻印されています。
ポート類を見ていきます。
右側面には、USB 3.0 Type-A、USB Type-C、microSDカードスロットです。USB Type-Cは、給電ポートも兼ねています。USB PDの急速充電対応しています。
左側面には、micro HDMI、3.5mmイヤホンジャック、SIMスロットです。
今回はWi-Fi版ですが、SIMスロットが搭載されています。
本機はM.2スロット搭載なので、Wi-Fi版であっても↓のようなLTEモデムを買って装着すれば、SIMによるモバイルデータ通信ができます。
外出先では楽天SIMを挿したスマホ(↓)のテザリングで用は足りるので、Wi-Fi版にしました。
フットプリントが狭いため、intelのCore i7シールは背面に貼られていました。↓
重量は実測で約679gです。軽さは正義。カバンに入れても全く気にならないレベルの超軽量ノートパソコンです。
アマゾンなどに掲載されている本機の3Dイメージは↓で、これを見ると少しダサいのですが、本物はこれよりもスタイリッシュです。
プロモーション画像の方がかっこ悪いという、珍しいパターンです。笑
やはりUMPCの醍醐味は、この小さい筐体にみっちりと中身が詰まっている存在感でしょう。↓
ただひたすら持ったり眺めたり撫でまわしたりしていたくなるサイズ感です。↓
写真では伝わりづらい部分もあると思うので、続いては有名な端末と比較しながら、このサイズ感のイメージを持っていただこうと思います。
筐体のサイズ感
まずはほぼ同サイズのiPad mini(写真は最新の5)から。
さらにiPad(第7世代)とも並べてみますと、↓のとおりです。
iPad miniより数mmほど大きくなっていますが、ほぼ同じサイズです。
続いて、6.5インチサイズのスマートフォン「OPPO Reno A」との比較です。↓
目の錯覚でスマホがやけに大きく感じませんか? それほど、本機はコンパクトなのです。スマホのサイズを元に脳を補正してイメージしてみてください。↓
続いては、最小サイズのレッツノートである10インチのLet’s note RZ5との比較です。↓
レッツノートRZシリーズは神機なので、PCを1台しか持ってはいけない異世界に行かされる羽目になったとして、MAG1かRZかと問われれば涙をのんでRZを持っていくのですが(なんの話だ)、そのRZと比較してもこの小ささです。
厚みについても、↓のように本機の方が一回り薄くなっています。
最後は、13インチのMacBook Proとの比較です↓。もはや別モノです。
本機の小ささが伝わりましたでしょうか?
どこへでも持っていきたくなる、そんな素敵なサイズ感です。
入力環境
UMPCといえば、キーボードやポインティングデバイスがイマイチというのは使った誰もが認めるところです。
小さいから仕方ないのですが、小ささとキーボード・ポインティングデバイスのトレードオフの中、ギリギリのバランスはどこか、メーカーとユーザーそれぞれのこだわりがぶつかり合うところです。
7インチや8.9インチまで使ってみて、本機は、そのバランスがかなり良いのではないかと思っています。
まずキーボード配列ですが、これは言ってしまえばOneMix3 Proのコピーです。↓
配列やボタンの形も全く同じです。
ただ、OneMixシリーズになくて本機にある最大のメリットは、タッチパッドです。
ご覧の通り小さいのですが、これが十分実用的なのです。
OneMixシリーズの極小ポインティングデバイスは好みの分かれるところで、私は個人的には得意ではないのですが、本機のタッチパッドはスクロールも繊細なドラッグ&ドロップもタスク切り替えも、一通りの操作を大きな苦なくこなすことができます。
この1点のみで、本機を選んだと言っても過言ではありません。
ちなみに右上は指紋認証センサです。
キーピッチは実測で約18mmでした。
大柄な成人男性の手でも、難なくタッチタイピングが可能です。
英字キーはいいのですが、記号キーはやはり特殊です。
↓のようにカッコやハイフンは数字キーの上部にあります。
英字キー配列のUMPCでは、そもそもハイフンの入力が面倒だったりしますので、1キー独立であるだけでも助かります。
個人的には、小指の左にはCTRLが必要で、ハイフンはやはりホームポジションから動かさずに押したいので、AutoHotKeyで簡単に下記のように設定しています。
Tab::Ctrl
LCtrl::Tab
RShift::vkBD
Return
ゴリゴリにカスタマイズしては元に戻すという黒歴史を重ねてきた経験から、なるべくキー印字を活かす形で最小限のカスタマイズにとどめるという方針です。
ちなみに本機には、Dドライブ直下に↓のようなショートカットキー一覧の説明書(画像ファイル)が入っています。
充電環境
本機の良い点として、充電環境があります。
USB Type-Cポートから、モバイルバッテリーや汎用の充電器で充電することができます。
付属のチャージャーでは、↓のように12V/2Aで給電されました。
下記でレビューした汎用のPDチャージャーでも、8.6V/2Aときちんと急速充電が実現しています。
PD非対応のモバイルバッテリーを使っても、USB標準の5V/2Aできちんと給電されます。↓
後述するようにバッテリーの持ちは悪いのですが、持ち歩いているモバイルバッテリーや充電器で充電できるので、それほど苦労していません。
実際の使い勝手
さて、使い勝手を見ていきます。
ストレージですが、512GBはCとDに分かれています。
初期状態では、Windowsが入ったCが369GB、データ領域のDが100GBです。
8.9インチで2560×1600と高解像度なので、拡大率100%では文字が小さすぎて使えません。
標準では、奨励拡大率の250%に設定されています。↓
そのままでは、レスポンシブデザインのサイトはタブレットと同じレイアウトで表示されます。↓
ただ、PC利用でそれは不便なので、文字の見やすさとのギリギリの落としどころを探ったところ、200%がちょうどよかったです。
ウェブサイトは多くがPC表示になり、文字は少し小さめですが十分に読むことができます。
CPUはモバイル版ではありますが一応Core i7搭載なので、起動や動作は極めて快適です。
引っ掛かりやモッサリ感は皆無です。
重い3Dゲームや動画編集を快適に、というわけにはいきません。できたとしてもバッテリーがすぐになくなってしまうでしょう。ただ、そういったヘビーな用途を除けば、どのような作業も快適にこなしてくれます。
2Dゲームや軽めの3Dゲームであれば、問題なくプレイできています。
ゲームや画像編集などを行わないのであれば、Core m3モデルの方がコスパは高いかもしれません。
本機の特徴として、ベゼルが狭めというのがあります。
↓のように画面が全面に広がっていますので、小さい筐体ながら画面は結構迫力があります。
ベンチマークスコア
ベンチマークを見ていきますと、まずCINEBENCH R20のCPUスコアは、↓のように584ptsでした。
給電・バッテリー駆動、タスクの状態、発熱状態などが異なるいくつかの状態で試したのですが、おおむね550-590の間です。
第5世代Core i5のUより少し高いくらいなので、CeleronやCore m3が少し快適になった、くらいの期待値でいるのが良いでしょう。
続いてCrystalDiskMarkです。
メインストレージが下記のとおりです。
データ領域のDドライブもほぼ同じスコアでした。↓
素晴らしい点
さて、本機の素晴らしい点をまとめておきます。
ざっくり下記のとおりでしょう。
- サイズ感
- タッチパッド搭載
- 充電環境
- 日本語キーボード
- 快適な処理速度
このサイズ感はとにかく素晴らしく、これ一台を小脇に抱えて世界中を旅したい気持ちにさせてくれます。
また、タッチパッドが意外に快適な点や、モバイルバッテリーや汎用チャージャーで問題なく充電できるのも〇。
日本語キーボードは配列の癖はあるものの、慣れれば大きなストレスは感じません。
このサイズで十分なRAMやCPU処理速度を持っているということで、サブ機としてはとても優秀です。
いまいちな点
いまいちな点ももちろんたくさんあります。
誰もが感じるであろうことは、下記5点です。
- 指紋が目立つ
- バッテリーの持ちが悪い
- スピーカーの音質が悪い
- キーの反応が悪い
- 発熱とファン音
一つ目の指紋は、いじり始めて2分で気づきます。
本機は、とにかく指紋がベタベタつきます。
数分いじるだけで、↓のように指紋だらけになります。
ふき取りも、除菌シートなどでこすらないと取れないという厄介さです。
バッテリーは公称7時間ですが、連続稼働で7時間持たせるのは不可能でしょう。
ブラウジングをしながらメールをしたりといった普通の使い方で、せいぜい3~4時間です。
重めの作業であれば、3時間持たないでしょう。
また、ここはあまり期待する方はいないかもしれませんが、スピーカーの音質はあくまでオマケ程度です。
キーボードは、MacBookのイメージで軽めに押していると反応しないことがあります。若干押し込む力が必要です。
また、Core i7モデルというのもありますが、発熱とファン音は15インチ並みにあります。
まとめ
以上、新型の日本語キーボード版「Magic-Ben MAG1」レビューでした。
良い点、悪い点ありますが、現行のUMPC(超小型ノートパソコン)の中では、かなりバランスが取れている構成だと感じました。
360度回転ディスプレイがなく、OneMix3 Proの日本語キーボードを搭載し、GPD P2 Maxのタッチパッドを搭載しています。
しばらくは、本機をいじり倒していって、また気になる点など出てきましたらお知らせしたいと思います。
UMPCが好きな方は、ぜひチェックしてみてくださいね!
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